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眠れないほどおもしろい百人一首 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2024/01/21

古典に苦手意識がある人はこの本なら、百人一首のことをもう少し身近に感じることができるかもしれない。 私自身、以前ほど古典への抵抗感が少なくなったように思う。 31文字にこれだけの工夫と気持ちが込められていると知ると非常に面白いなと感じた。

Posted byブクログ

2023/01/04
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お正月の、家族でのかるた取りの予習の為。 (が、弟一家の長男がコロナ感染で帰省できず、勝負はお預け) ”眠れない”シリーズを、「古事記」「万葉集」、そして本書と年末年始に一気読み。奈良への帰省の旅の友としてお手頃だった。 本書も、同シリーズ「万葉集」と同様に、歌そのものの解釈ではなく、どういう人物がどういう背景で詠んだものかに焦点を当てて、面白おかしく解説している。 また、歌の順ではなく、有名人の歌、宮廷女房の歌、技巧を凝らした歌などなど、独特のカテゴリ分けをして解説を試みるなど工夫も見られ、一から百まで(おおよそ)時代順に見て行くのとは違った面白みがあった。 そうして見ると、有名人括りのところは、実はこの歌人なら他にもっとよい代表歌があるのにということが多かったり、かるたでお気に入りでよく取るのは、実は意外な背景があるもの(歌の裏の意味があるとか、失脚の恨みが込められてるとか)だったりとか、そういう気づきもあって、面白かった。 とはいえ、恋の歌、別れの歌の括りには、ほかの括りに入れても良さそうなものもあり、まぁ、百首をきちんとバランスよくグループ分けするのも難しかろうなと、そんな苦労にも思いを馳せながら楽しんだ。

Posted byブクログ

2024/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者の板野氏が百人一首の選者藤原定家になりきって(板野さん定家は一人称カタカナのボクでイメージと違う)、和歌の作者の経歴や小話と歌の解説を一首につき2.3ページづつ紹介していく。 私は“なりきりスタイル”が苦手なのでちょっとサムく感じたが逆に言えば堅苦しくなく中口美保さんの挿絵も多くあまり古典に馴染みがなくても読みやすい。 “恋歌”や“女房の歌”等、100首は全8章にカテゴライズされておりページを順に読むとバラバラだが、最後にはちゃんと1~100番まで順に並ぶ索引があった。 意外に実際にやり取りした歌ばかりでなく歌会での題詠で詠まれた歌も多いのだな。 村上天皇主催の内裏歌合で競い合った「忍ぶれど〜」(平兼盛)と「恋すてふ〜」(壬生忠見)、同じテーマで子供の頃から何だか似てるな~とセットで覚えていた二首。 本書を読んで、私はどっちが好きかなぁとあらためてじっくり鑑賞してみたが…選べなかった。どちらも捨てがたいよねぇ。 百人一首の「田子の浦は~」(山部赤人)は新古今和歌集版らしい? 万葉集版「田子の浦ゆ打ち出でてみればま白にそ富士の高嶺に雪は降りけり」 こちらはパキっとしたイメージで印象が変わってくるなぁ。 これはどうも本人が2パターン作ったわけではなく万葉集版を改変されたものらしい。 定家はわかってて百人一首に採ったのだろうか。というか改変した張本人!? 著作権云々がこの時代にまだないのは重々承知だが、伊勢物語に勝手に追記してしまったり、昔の人は現代人に比べ原作リスペクト的概念は薄かったのだろうか…。 女房達の歌は特に序詞や掛詞が多く使われていて、頭の回転の速い女性が多かったのだろうなあと思う。 小式部内侍や伊勢大輔なんて即詠ときているのだから拍手ものだ。 でも、技巧が多く使われた歌も確かにすごいのだけど、素直に気持ちを詠んだ道因法師の歌のような方がスッと心に染み込んできて私は好きだ。

Posted byブクログ

2022/06/10

歌かるたとして有名な百人一首を紐解くと、当時の人々の生活様式や恋模様、時代性などが見えてくる。 雅やかな世界の住人に見えた歌人も、自分と同じ人間だったことを再認識する。 43首もの恋歌からは時代が違っても男女の仲はそう変わらないということが分かり、なんだか親しみが持てた。

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2021/12/08

競技かるたに憧れを抱いていた中学時代に読んだが、その後実際に競技かるたを始めた時にも、札のイメージとして強く印象に残っていた。 イラストがついているなど、分かりやすく読みやすい。

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2020/05/04

今までたくさんの古典文学を見てきたがそこにはたくさんの古典の世界ならではの慣習や地位などに対しての葛藤などを理解することができた。 バックグラウンドを知っているだけで全く見方が変わってくる。 やはり古典はどこまでも奥が深いのだと感じた。 特に印象に残った作品はとしては伊勢物語。 ...

今までたくさんの古典文学を見てきたがそこにはたくさんの古典の世界ならではの慣習や地位などに対しての葛藤などを理解することができた。 バックグラウンドを知っているだけで全く見方が変わってくる。 やはり古典はどこまでも奥が深いのだと感じた。 特に印象に残った作品はとしては伊勢物語。 伊勢の斎宮がなぜ自ら在原業平のもとに来たのか漫画で読んだときは「何この女、結局自分から行くのかよ」と思ってしまったが、そこには悲しい運命にある二人の共感があったのだということがわかり、この斎宮に対しての視点が一気に変わった。

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2020/04/23

"百人一首"と聞くと、私がまだ中高生の頃に国語便覧をぼーっと見ながら「この歌の雰囲気いいな」とか「この言葉面白いな」とか思っていたなんてことない若かりし日々の一瞬を思い出します。大人になった今なら受け取り方も変わっているのではないかと思ってこの本を読みました。...

"百人一首"と聞くと、私がまだ中高生の頃に国語便覧をぼーっと見ながら「この歌の雰囲気いいな」とか「この言葉面白いな」とか思っていたなんてことない若かりし日々の一瞬を思い出します。大人になった今なら受け取り方も変わっているのではないかと思ってこの本を読みました。 この本は歌をテーマ別に掲載しているので気になるテーマから読んでも良し、あえて1から100まで順番通りに読んでも良し、です。私は気になるテーマから少しずつ、好きな歌にチェックをつけながら読みました。チェックしながら読むと自分の好きな歌の傾向がわかっていいですね。中高生当時の朧げな記憶と今を比較してみると、当時から変わっていない自分の感性や反対に歳を取ったから生まれた感性なんかもわかって楽しかったです。

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2017/02/02

著者が藤原定家になり、気さくな語り口調で解説している。歌の解説、作者のどういった人物だったか、背景等も説明している。 著者は予備校の講師。学生を含めた若い子やあまり馴染のない人が興味を持ちだして読むにはよいかも。逆にその気さくさが読むに従い軽さを感じてしまいました。 短歌、和...

著者が藤原定家になり、気さくな語り口調で解説している。歌の解説、作者のどういった人物だったか、背景等も説明している。 著者は予備校の講師。学生を含めた若い子やあまり馴染のない人が興味を持ちだして読むにはよいかも。逆にその気さくさが読むに従い軽さを感じてしまいました。 短歌、和歌に興味を持ちだした人の入門書的に読むのには最適だと思います。

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2016/09/13

百人一首は幅広く集められたと漠然と思っていたが、これほど狭い世界(宮廷)の人たちがメインだったとは。狭いだけに歌人同志の人間関係が乱れてて「けしからん!」と思うことしばしば。百人一首は歌人を役職などで表記しているので分かりにくいけれど、実は歴史上の人物がたくさんいた。(現代使われ...

百人一首は幅広く集められたと漠然と思っていたが、これほど狭い世界(宮廷)の人たちがメインだったとは。狭いだけに歌人同志の人間関係が乱れてて「けしからん!」と思うことしばしば。百人一首は歌人を役職などで表記しているので分かりにくいけれど、実は歴史上の人物がたくさんいた。(現代使われている)名前を併記した百人一首がほしいな~と思う。

Posted byブクログ

2016/03/15

んー。 いつもより分厚い多さま文庫。頑張ってくれてるんだけど、百首あるだけに、どうしようもないんだけど、やっぱり一首がさらっと過ぎてしまって、奥深さは伝わらなかった。 編者が一人称で語ってくれるという、目新しい視点はあるけども。。。という感じでしょうかね。

Posted byブクログ