ミケランジェロ の商品レビュー
イタリア旅行以来、美術史に軽く興味を持ち続けてます。有名な芸術品がたくさん出てくるし、新書なので読みやすく、素人でも楽しめます。 型にはまらない表現を模索しつつも、伝統的な知識や技術を大切にしてきた、いや、そうしたものを大切にしてきたからこそ新しい境地を開けたのだ、という終章が...
イタリア旅行以来、美術史に軽く興味を持ち続けてます。有名な芸術品がたくさん出てくるし、新書なので読みやすく、素人でも楽しめます。 型にはまらない表現を模索しつつも、伝統的な知識や技術を大切にしてきた、いや、そうしたものを大切にしてきたからこそ新しい境地を開けたのだ、という終章が印象的でした。現代に生きる私達も参考にすべき思想です。
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近代批判を近代の言葉で表す愚かさ。あとがきの言葉が印象的だった。ミケランジェロから学ぶことは多い。素朴だが力強い芸術観に触れることができて幸せだ。画集よりミケランジェロの芸術の本質に触れた一書だった。「カオスケープ」
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木下長宏『ミケランジェロ』中公新書、読了。岡倉天心、中井正一からゴッホまで--本書は、作品と徹底的に向かい合うことでその内実をえぐり出してきた美術美学史家の手によるミケランジェロ伝。89年の生涯を…まず、そんなに長生きだと知らなかったが…ありありと映し出す。 「『混沌』を生きる...
木下長宏『ミケランジェロ』中公新書、読了。岡倉天心、中井正一からゴッホまで--本書は、作品と徹底的に向かい合うことでその内実をえぐり出してきた美術美学史家の手によるミケランジェロ伝。89年の生涯を…まず、そんなに長生きだと知らなかったが…ありありと映し出す。 「『混沌』を生きる芸術家がここにいる」(帯)。ミケランジェロはレオナルドと同じく万学と天才かつ、常に「最高」を目指したこと。しかしレオナルドが「コスモスケープ」の人であるのに対して、ミケランジェロは「カオスケープ」の人だと著者はいう。 人間の生の実像は自然や歴史の破局に突如としておそわれ「受難を生きる」ところにある。「ミケランジェロは、決して一つのところにとどまっていない。つねにいままでの仕事を反省し、考え、未知の表現の可能性を求めて絵を描き彫像を彫っている」。格好の評伝。
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