京都西陣シェアハウス の商品レビュー

鏑木蓮(著者)

2016/08/10

有村志穂、恐ろしい子！(笑)
「京都」というワードが目につくと、つい読みたくなってしまうのだが、京都の街の様子はそれほど書かれていなかった。
いや…書かれていたのかも。
それどころか、名古屋へ行ったり高山へ行ったり、大分に行ったりしているのだが、なんだか、すべて「機場」と呼ばれる、狭いシェアハウスの中で起った出来事のように感じられるのだ。
元は西陣織の機織りの工場だったところが、昔のアパートのような共同住宅になっている。
“昔の”というのは、玄関が一つで、靴を脱いで上がり、トイレも炊事場も共同、風呂はない。
一軒の家の一部屋一部屋に別の世帯が暮らす、壁は薄く、何をしているか気配で分かる。
それも、京都特有の、間口が狭く奥深い、“鰻の寝床”、中庭がある。
あーーーーー、秘密っぽい、しかしプライバシーが無い、京都っぽい！

「機場」の住人は志穂（３号室）も含む４世帯。
何かしらの秘密を抱えた人たちばかりで、いつのまにか、するりと志穂にふところにもぐり込まれ、知られたくない秘密を暴かれていく。
これがもう、執拗で、執拗で、ストーカーのようなのだが、皆知られたくない事を抱えているので、警察に相談しようなどという人はいない。
絶対に関わりたくないなあ～
案件が解決してみれば、みんな彼女の事を「いい子だった」と褒めるのだが。
うわ～、うわ～、と声をあげながらも（ちょっと引いている）先が気になってどんどん読んでしまう。
シリーズにもできるのではないかと思った。
「あの子、またなにかやらかしたの？」と思いながら読み始めるのだ。

第一話『泣いた雛人形』
１号室、自動車会社から転職した大迫さんの場合。
妻と６歳の娘・優香ちゃん。

第二話『でんでん虫』
４号室、旅行会社で働く３０代独身女性・倉田利香さんの場合。

第三話『ムーンライト・セレナーデ』
２号室、５０代小坂夫妻の場合。
…と、志穂の行動の理由が明らかに。

2015/11/01

「機場さん」とよばれる京町家に住む志穂が，就職浪人をしながら隣人のプライバシーに首を突っ込み，結果的に隣人が悩みを解消せざるをえなくする。

タイトルの「憎まれ天使」のとおり，本人は憎まれ役になっても，結果的に一件落着する，という話なのでしょうがないけれど，主人公のあつかましさがもはや不愉快なレベルに達していて，イライラしながら読む時間の方が長い。

2015/01/12

これは完全にタイトルに惹かれて手にした本でした。
さらさら～っと読めました。
主人公の有村志穂にいまいち共感できず…

2014/12/30

死亡事故を起こした元自動車セールスマン、
不倫相手のために犯罪に走ろうとするOL、
過去の恋愛を40年間妻に隠し続ける老人。
京都西陣のシェアハウスには悩み多き住人たちが住んでいた。
触れて欲しくはない彼らの内面にどんどん踏み込み、憎まれ口を叩く隣人・有村志穂。
このお節介が本人たちも気付かなかった謎を解きあかす。ところが志穂にも言えない何かが…。

おっせっかいすぎると思う。あまりにも人の懐にズカズカと入っていく志穂の性格はあまり好きにはなれなかった。一歩間違えれば、というか、普通にこんなにうまくいかないだろうと思う。

2014/11/21

シェアハウスに住む人が抱えた秘密に、どんどん踏み込んでいく就職活動中の女性、志穂。言動がある種気持ち悪く感じて、結果みんな前向きに生きられるようになったけど、身近にいたら嫌だなと思った。

2014/10/07

10月-3。3.5点。
京都の古い民家、シェアハウス。昔の機織り場。
女子大生の主人公が、同居人たちの生活に入り込み、
お節介を焼きながら、それぞれの問題を解決。
ホロッときた。面白かった。
序盤、乱暴に思えた主人公の言動だが、それも味。

2014/08/16

2014.8.16 読了

京都の町家のシェアハウスの
住人たちの話。

4部屋あって、3号室の志穂が
それぞれの部屋の住人と絡む。

それぞれの部屋の住人は
それぞれに問題を抱えていて、
結果 その問題から目をそらさず、
問題と立ち向かわざるを得なくなる。

平たく言えば そんな話。

けど、始終 私は この志穂が
なんとなく好きになれませんでした。。。

図々しいとこといい、
空気を読んでないような物言いといい。

まあ それもが計算だったのかも
しれないけど。

まあでも、最後は
一応 ハッピーエンド？なので
よかったです。

2014/03/29

【収録作品】プロローグ／第一話　泣いた雛人形／第二話　でんでん虫／第三話　ムーンライト・セレナーデ／エピローグ
志穂が探偵役を務める動機がいまひとつ納得できない。

2014/03/01

最初はこの話の主人公志穂って何者？人の心や過去にずけずけと踏み込んで…('';)シェアハウスの幽霊？それとも妖怪サトリ？といろんな妄想をしていたけれど結局は旅館の跡取り娘で、旅館から逃げ出すために就活の鬼になっていたらしい(--;)志穂に追い詰められた人達が何とか自分の秘密を守ろうと頑張る姿が可哀想というか、はやく秘密を話して楽になってくれ！と思いながら読んだ(T.T)結果的に最後は皆が一歩前進した形で終わったけれど、なんだか疲れた(´Д｀)

2014/03/01

結果的にはめでたしめでたし、という気分のいい終わり方なんですが…
この志穂という女性、イヤだわ〜。
他人の心の中にずかずか入り込んでかき回す。自分でわかってるけど他人に言われたくないこと、隠したいことってあるのに、それをえぐるように問い詰めてくる。
読んでてホントいや〜な気持ちになっりました。まあ最後は丸くおさまったからよかったんかな…？
しかし、志穂は高山ではすごく評判が良かったのに、なんであんな性格わるくなったんだろ…
その辺うやむやだったような…