マーク・ピーターセンの見るだけでわかる英文法 の商品レビュー
岩波新書の『実践日本人の英語』の「それぞれのトピックの要点を図解化し、英語の論理を『絵』としてイメージできるようにしています。解説を『先生』と『生徒』の対話形式にして、初級者でもより気軽に英語の基本を学んでいただけるように工夫してみました。」(p.5)ということらしい。 久し...
岩波新書の『実践日本人の英語』の「それぞれのトピックの要点を図解化し、英語の論理を『絵』としてイメージできるようにしています。解説を『先生』と『生徒』の対話形式にして、初級者でもより気軽に英語の基本を学んでいただけるように工夫してみました。」(p.5)ということらしい。 久しぶりに良いと思う学習者向けの英語本に出会った気がする。というのは、英文法の全部を網羅するのではなく要点だけをできる限り見やすく読みやすい形と量で扱い、英語が苦手で嫌いな人でも通読できそうな本、という意味で、良い本だと思う。もちろん、内容的に著者独自の(変な)用語とか見方とか、そういうものも含まれておらず、オーソドックスであるという点も、良いと思った。たぶん中3くらいで宿題で読ませても、あるいは2020年の新学習指導要領になったら中1くらいで通読させても良いかもしれない。進学校だったら中学校入学前の春休みの宿題とか、いいかもしれない(生徒もとりあえずちゃんと読むだろうから)。 あとは気づいた点のメモ。「週末はいつも何をしていますか?」でWhat do you always do on weekends?は変、という話(p.21)。確かに変なのだけど、変であることを示したことなかった。というかおれも教わったことなかった。これを今のおれの生徒に訳させるとちゃんとusuallyって訳せるんだろうか?あと関係詞を2文に分けて説明する方法で、従来のI hate Americans. + Americans taken an arrogant attitude.でI hate Americans who take...にはならなくて、I hate Americans, who take...になるはずだ(p.39)という話は、確かにもっともだけれど、まあそれは関係代名詞が代名詞として機能していることを説明するためだけの手段として用いるものだから、そこは目をつぶって欲しい。もちろん制限、非制限を理解することは大事なのだけれど、とりあえずは関係代名詞を使った文の形を作れることを先決にするので…。あと前置詞を取り上げていることはものすごく好感が持てるが、やっぱりこういう「感覚」みたいなことを説明しようとすると、結構その説明を理解するのは難しい。例えば「ride onを使うtrainやairplane、bus、shipなどの乗り物に共通しているのは、1人の乗客として、意識上その乗り物の運転とは関係なく、ただ貨物のように『その上に乗せられ、運ばれている』という感覚」(p.111)とか、ride in a car, taxiなどは「たとえば、止めてほしいと思ったらだいたい止めてもらえる、というようなつながり」(pp.111-2)で、「つまり、ride inとride onの違いは、乗る人がその運転に対して抱く心理的な距離感から生じる」(同)とかはちょっと難しい。ride on a bikeとかhorseはどうなるんだ、とかそういうことを生徒は考えてしまうと思う。untilとtillの違いで「tillは、書き言葉よりも話し言葉に使われる傾向が強い」(p.127)らしい。どこかで読んだか、読んだとしても忘れていた。「その写真は誰だかわからないが、この写真は妻だ。」を英訳して"I don't know who that photo is of, but this is a photo of my wife."の"that photo is of"はなかなか英訳できないと思った。同じように、これは授業でやったのだけど「私はパスポートを盗まれてしまった」みたいな英訳で「『盗まれて困った人』をonの目的語にすれば、日本語と同じ感じの表現になります」(p.145)という部分、"My passport was stolen on me."のon meが言える人も、相当英語力がある人だと思う。 巻末には「学習チェックシート」と言うのもあって、英文法の「理解」面のチェックに、この本は使えそうな気がする。もちろん運用面までカバーできる訳ではないので、それはトレーニングが必要なのだけれど。(18/12/23)
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⚫︎言い換え表現が実は全く異なる意味を持つ ・イメージで英文法のポイントを掴む ・wouldは仮定法の前半が省略されている➡️差し支えなければ=遠慮がち 似ている、大西泰斗>関正生 そりゃーそーだ、ネイティブの気持ち・イメージは変わらないのだから。
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学校で習った英文法、 あなたは自信をもって「わかっている」と言えますか? たとえば、 willとbe going toはどう使い分ければいいですか? 使役動詞のmakeとhave、使い分けられますか? 名詞につくtheとa、ちゃんと選べますか? わかっているようで、 実...
学校で習った英文法、 あなたは自信をもって「わかっている」と言えますか? たとえば、 willとbe going toはどう使い分ければいいですか? 使役動詞のmakeとhave、使い分けられますか? 名詞につくtheとa、ちゃんと選べますか? わかっているようで、 実はちゃんとわかっていなかった 英文法の数々。 100万部突破の大ベストセラー『日本人の英語』の著者、 マーク・ピーターセン先生が 日本人が知りたい英文法のポイントを、 わかりやすいイラストを使って解説。 絵を見るだけでわかるから、 英文法がニガテな人も、楽しく学べます。
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157頁で英文法の全てを絵にできるわけはないので、ある意味気楽に読めた。最近の「実践日本人の英語」の内容を中心に、ピーターセン節がイラストで炸裂。なかなか楽しい。「過去と現在完了」「現在形と進行形」「関係詞の2つの用法」のように重要文法事項の明快な解説もあるが、学校英語では違いが...
157頁で英文法の全てを絵にできるわけはないので、ある意味気楽に読めた。最近の「実践日本人の英語」の内容を中心に、ピーターセン節がイラストで炸裂。なかなか楽しい。「過去と現在完了」「現在形と進行形」「関係詞の2つの用法」のように重要文法事項の明快な解説もあるが、学校英語では違いがはっきりしない19のお題、が本書の内容だろう。イラストは効果的で、「使役動詞いろいろ」「willとbe going to」の絵は面白い。この本で文法をなんとか、と考える生徒は目的は達成できないだろうが、英文法の入口にはいい本かも。
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