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熊田十兵衛の仇討ち 人情編 新装版 の商品レビュー

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2023/04/19

「池波正太郎」の短篇時代小説集『新装版 熊田十兵衛の仇討ち 人情編』を読みました。 時代小説が続いています… 『新装版 夜明けの星』、『新装版 剣客群像』、『江戸の暗黒街 新装版』に続き「池波正太郎」作品です。 -----story------------- 悪名轟く盗賊「熊...

「池波正太郎」の短篇時代小説集『新装版 熊田十兵衛の仇討ち 人情編』を読みました。 時代小説が続いています… 『新装版 夜明けの星』、『新装版 剣客群像』、『江戸の暗黒街 新装版』に続き「池波正太郎」作品です。 -----story------------- 悪名轟く盗賊「熊五郎」に夫を殺された「お延」。 ある日、「お延」は病に苦しむ旅の男を茶店にかくまい、そのまま男と深い仲になってしまう。 ところが、その男の特徴が、逃走中の「熊五郎」とソックリであることがわかり……。 女心の機微を描いた『熊五郎の顔』のほか、『あばた又十郎』 『喧嘩あんま』 『おしろい猫』 『顔』の5編の傑作短編を収録。 ----------------------- 1962年(昭和37年)から1964年(昭和39年)に「双葉社」発行の月刊小説誌『推理ストーリー』に掲載され、1996年(平成8年)に刊行された短篇集です。  ■熊五郎の顔  ■あばた又十郎  ■喧嘩あんま  ■おしろい猫  ■顔 『熊五郎の顔』は、夫を盗賊の「熊五郎」に殺された「お延」が、夫の死後、深い仲となった男「信太郎」の特徴が、「熊五郎」にそっくりなことを知り、同一人物と思い込んで悩むが… 結局、別人でしたね、まさか双子とは。 『あばた又十郎』は、疱瘡(天然痘)にかかり、酷いあばた面になったことで顔が変わり、敵討ちから逃れられると喜んでいた「堀小平次」だったが、亡くなった浪人から正体を隠すために借りていた「熊川又十郎」というの名前のせいで、仇討ちに遭ってしまう… そして、「堀小平次」の仇討ちのために旅を続ける「津山鉄之助」は、敵が亡くなったことを知らず、「堀小平次」を探し続ける目に。 『喧嘩あんま』は、腕は良いが喧嘩っ早い盲目の按摩師「豊ノ市」を救った、元掏摸の「又蔵」の物語… 異父兄弟の家族愛でしたね。 『おしろい猫』は、生真面目な木綿問屋の若主人「平吉」が、偶然出会った幼なじみの「お長」と再会し、深い仲になり、同じ幼なじみの「栄次郎」に「お長」との別れ話の仲介を頼むが… 遊んだツケは本人に返ってくるんですね、女性は怖いな。 『顔』は、料理屋「鮒屋」で無銭飲食をした浪人「的場小金吾」は、「鮒屋」の主人「半蔵」が八年前に四十両もの大金を強奪した相手だった… 「半蔵」は、「小金吾」の顔を覚えており、脅しにきたと思い込んで、無銭飲食を許すだけでなく、小遣いも渡す、、、 四十両を強奪されてから薄幸な人生を送っていた「小金吾」は、自分は野垂れ死ぬだけと自暴自棄になっていた、そして「半蔵」のことには全く気付いておらず、理由がわからないが小遣いをくれる「鮒屋」へ入り浸る… 「小金吾」のせいで「鮒屋」の経営は傾き、事情を知らない「半蔵」の妻「おしん」は、「小金吾」にいい加減にしてくれと直訴する。 その後「小金吾」は、「半蔵」の命を狙う刺客と偶然出会い、刺客に襲いかかり相討ちとなる… うーん、「半蔵」に翻弄された「小金吾」の人生が哀しい物語でした。 『熊五郎の顔』、『あばた又十郎』、『顔』が印象に残りました。

Posted byブクログ

2022/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

池波正太郎なんて何十年ぶりに読むのだろう。 そんな期待で読み始めたら、なんと短編集。しかもそれぞれ関係の無い物語。熊田十兵衛も出てこないし、人情編て何ですか?という感じ。 以下Amazonより 悪名轟く盗賊・熊五郎に夫を殺されたお延。ある日、お延は病に苦しむ旅の男を茶店にかくまい、そのまま男と深い仲になってしまう。 ところが、その男の特徴が、逃走中の熊五郎とソックリであることがわかり……。 女心の機微を描いた『熊五郎の顔』のほか、『あばた又十郎』『喧嘩あんま』『おしろい猫』『顔』の5編の傑作短編を収録。

Posted byブクログ