少女は夏に閉ざされる の商品レビュー

彩坂美月(著者)

2013/10/14

『未成年儀式』のタイトルで刊行された著者のデビュー作が文庫化されたもの。改題はしない方が良かった気がする……単行本の時、タイトルが妙に気になったから。
ストーリー的にはミステリというよりパニック小説の色彩が強かった。事件は起きるが解決はあっさりしたもので、寧ろ地震とそれに伴う土砂災害で閉じ込められた少女たちの脱出劇に主眼が置かれている。
主人公たちの描き方を一読して思い出したのは友桐夏だった。