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百鬼夜行抄(朝日C文庫版)(9) の商品レビュー

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2014/05/01

◆今市子「百鬼夜行抄 9」  百鬼夜行抄の9巻。  相変わらず、尾白と尾黒のコンビがほほえましい。でも、今回は青嵐はあんまり活躍せず…しょぼん。  ちょっとまえにBSマンガ夜話の百鬼夜行抄の回をちょっとだけみた。  で、夏目房之介さまが、「こういうタイプのマンガは、通常、序列...

◆今市子「百鬼夜行抄 9」  百鬼夜行抄の9巻。  相変わらず、尾白と尾黒のコンビがほほえましい。でも、今回は青嵐はあんまり活躍せず…しょぼん。  ちょっとまえにBSマンガ夜話の百鬼夜行抄の回をちょっとだけみた。  で、夏目房之介さまが、「こういうタイプのマンガは、通常、序列を求めたり、対立を描いたりする。が、今市子はそれを全くしないでここまで描いてるのがすごい」と言っていた。  で、それを頭において読むと、すごさがます。  なんせ、主人公律は、妖魔もののけが「見える」だけなのだ。長らく妖魔と付き合っているから、なんらかの力があってもよさそうなのに、相変わらず「見える」だけ。  このすばらしい、潔さ。  うむ。  これは、「潔さ」を愛でるマンガなのかもしれない。  そう考えると、あちこちに潔さというポイントが見え隠れしている。そして、潔くないものは、青嵐に食われたり、さ迷ったりしている。  まだまだ、この世界は深いのかもしれない。

Posted byブクログ