記憶障害の花嫁 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一昨年放送のドキュメンタリー番組でつかささんのことを知りました。 短い番組の中で紹介されたつかささんの事故からの10年ほどの人生は、あまりにもめまぐるしくて、見終わった後はなんだか現実のことと思えず苦しい気持ちになりました。 ただ、そんな気持ちになりつつも、画面を通してからも伝わってくるつかささんの前向きな気持ち、屈託のない笑顔に魅せられていました。 そんなこともあって、平積みにもなっていなかったこの本を偶然目にした時には手にせずにはいられませんでした。 本を通じて、番組ではわからなかった生い立ちや、家族・ご友人・恩師のお話、小柳さんとの交換日記でのやり取り等々つかささんのことをより知って、ますます彼女が魅力的な方だと感じました。 同時に、お逢いしたこともないのに「どうして彼女ばかり悲しいことが起きるの…」と終盤涙が止まりませんでした。 ちょっと前のことはすぐに忘れてしまう、でも愛する気持ちは時間とともに強くなっていく。 人を想う気持ちは、言葉やものや出来事の記憶だけで育まれるものではないんだということを、改めておしえてもらったように思います。
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