100のしっぽ物語 いしかわさんの犬語り の商品レビュー
【デザイナーメモ】掌編・短編の素晴らしい切れ味で、ぜひ一度仕事をしてみたいと思っていた奈知未佐子先生の作品。犬と人間のドラマを扱った原作は石川利昭氏。そもそもは奈知先生が石川氏の主催する施設を訪れたことが執筆の契機となっている。 1色イラストの味わいをできるだけ生かしたかったの...
【デザイナーメモ】掌編・短編の素晴らしい切れ味で、ぜひ一度仕事をしてみたいと思っていた奈知未佐子先生の作品。犬と人間のドラマを扱った原作は石川利昭氏。そもそもは奈知先生が石川氏の主催する施設を訪れたことが執筆の契機となっている。 1色イラストの味わいをできるだけ生かしたかったので、普通にいう意味での彩色はせず、線画を線画として見せるレイアウトとした。ただし店頭でのインパクトを補うため、オビを下半分弱を覆う幅広とし、石川氏による写真を大きく配置している(http://amzn.to/182pYEp 担当編集H坂氏の交渉で実現)。表紙の赤に対してオビは緑・白の色構成でなじませず、対位法的な構成。これは「まんがと原作」というこの本全体の比喩でもある。 収録作1話1話のやさしい味わいもさることながら、原作石川氏の書き下ろしたエッセイや提供写真も素晴らしく、まんが単行本としては異例の読み物記事12ページ・写真集6ページが収録されている。それを含め結局本文だけで28ページものレイアウトをやらせてもらった。大変だったけれども楽しい仕事だった。(カバ、表紙、オビ、総扉、記事等を担当)
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