片翅蝶々 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
コチラも面白かったです。 元伯爵家の子息が遊廓に身を沈めて男娼に―というお話はBLではいわば定番中の定番。 なので、正直、うーん、これもかと思って読み始めたのですが、グイグイと世界に引き込まれていきました。 幼い頃から一途に慕っていた男に水揚げされたものの、 ―俺はお前が昔から嫌いだった。 と、優しかった昔の姿とは別人のように罵られ、手酷く扱われる日々。そんな逆境の中でも男を信じようとする水帆の健気さ、いじらしさが好きです。人によっては、あまりのお人好しぶりにイラッとくる方もいるでしょうが、私個人は、こういう健気な受けが好みです。 ちょっと途中で泣けそうになった場面もありました。 あと、表紙が美しい。この表紙が更に作品の素敵さを盛り上げています。
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2006年ショコラハイパーの新装版。遊郭ものが受けつけなかった体質が改善された一作。当時、遊郭エロはBLとして許容範囲外だったので。それが今では何でも萌えられるすごい間口の広さですが。 そもそも遊郭を舞台にすると大体お決まりのパターンで、幸薄い受が売り飛ばされ鬼畜な男たちに弄ばれ...
2006年ショコラハイパーの新装版。遊郭ものが受けつけなかった体質が改善された一作。当時、遊郭エロはBLとして許容範囲外だったので。それが今では何でも萌えられるすごい間口の広さですが。 そもそも遊郭を舞台にすると大体お決まりのパターンで、幸薄い受が売り飛ばされ鬼畜な男たちに弄ばれかけるのを、金持ちの攻が救い出すという読まなくてもわかる展開。 その上ひどく辻褄の合わない稚拙な描写だと、いくら絢爛豪華でエロ満載でも興醒めでガッカリしてしまう危険なジャンルです。 BLコミックスでさんざんそんな目に遭ってきたので、これは目からウロコでした。遊郭もので初めて泣いた作品です。 この後、遊郭ものでもっと良い作品にもめぐり逢えるきっかけとなりました。 でも、改めて読んでみると、なんと堂々のテンプレ… それでも文章の上手さか、キャラの魅力のせいか、当時心を動かされてしまったのは確か。 とっても世間知らずで子供っぽいお坊ちゃまと、復讐心と愛しさの間で苛まれている酷い男という組み合わせもよくあるパターンなんですけどね。 エロももちろんじっくりたっぷり。 かといって、攻以外の男に抱かれることないよう「封殺」で根回しされていて、手ぬるい気もするけどそこが安心だったりもします。鬼畜攻め好きですが、これに関してはそうじゃなくてよかったというのが正直な気持ち。とにかく、水帆があまりにも箱入りのお子ちゃまなので、鬼畜にいたぶるには忍びないんです。いじらしくて、置かれてる立場ゆえに無垢さが際立ってしまう受なので。…しかし、H時の「お兄ちゃん」て、かなりのショタ風味入っているのがドキッとします。しかも街子マドカセンセのイラスト… そして、性懲りなく「何も知らないでいて、ごめんね」というところで涙。 純真で一途な水帆にやられます。 今回一佳視点の書き下ろしがついていたせいか、以前はあまりわからなかった彼の心のせめぎ合いが胸に伝わってきて、いっそう切なくなりました。すごくいい後日談でした。ここでも一佳のことばでボロ泣き! 単にエロばっかりじゃなくて、二人の背景と心情がしっかり描かれていて切なさが前面に押し出されているところがポイントでした。
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CDを聞いて原作を気になってたから読んだ! 結構端折られてて知らないエピソード満載で新鮮だった。 脳内再生余裕だったからさくっと読めた。 水帆がいい子過ぎてちょっとうーんってなったし、朝倉もなんやかんやでいい人過ぎてなんだかなー。 でもCD好きだから結構好き。
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