マリアビートル の商品レビュー
すごく偉そうな言い方で恐縮なのだけど、昔からある良さを残しつつさらに一歩突き抜けた感がありました。勇気の本。最後はきっと気分爽快です。
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東北新幹線の東京・盛岡間での出来事を描いている。その2時間半ほどの間に様々人物が登場し様々な出来事が展開する。それぞれの登場人物がどのようにつながるのかわからず最初はちょっと退屈でそれぞれの人物の目線で話が進んでいくので分かりづらかった。電車の中でブツブツと断片的に読んでいたので...
東北新幹線の東京・盛岡間での出来事を描いている。その2時間半ほどの間に様々人物が登場し様々な出来事が展開する。それぞれの登場人物がどのようにつながるのかわからず最初はちょっと退屈でそれぞれの人物の目線で話が進んでいくので分かりづらかった。電車の中でブツブツと断片的に読んでいたのでなおさらだが、途中から加速度的におもしろさが増してきた。 「どうして人を殺したらいけないんですか?」という中学生の質問に大人はどう答えるのか? どう答えるのかを考えたけれど、いい答えが思い浮かばない。最後の方で作者なりの答えを書いているが、なるほど、ふーん。 「グラスホッパー」の続編がこの小説というが、まだ「グラスホッパー」を読んでいない。さあ、次は「グラスホッパー」を読んで見ようっと。
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主人公がとにかくツイていない(笑)声を出して笑いました 今まで伊坂作品は鳥瞰的(冷めた)主人公が多かったように思いますが 異常にツイていないのに何故か冷静で強い七尾さんは主人公としては一番好きです 王子はすぐ神木隆之介さんが浮かびましたが、意識して書いてる?と思ったり 王子が...
主人公がとにかくツイていない(笑)声を出して笑いました 今まで伊坂作品は鳥瞰的(冷めた)主人公が多かったように思いますが 異常にツイていないのに何故か冷静で強い七尾さんは主人公としては一番好きです 王子はすぐ神木隆之介さんが浮かびましたが、意識して書いてる?と思ったり 王子が考える、自己正当化について、(かわいいと)判断して見せる意味、 信じて“もらう”ための努力、理由や理屈を紡ぎだすことによるコントロール 、 どれもなるほどな~と思えます。憎たらしいですが。 “人間は死ぬ時ですら、他人の心配をするのか、と可笑しくなる” 死ぬときに自分を心配してくれる親や他の大切な人がいない、その人たちを “他人”としか認識することのできない王子の悲しさがこの一言につまっていると思います
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ハラハラわくわく 読み始めたら止まらない。 グラスホッパーがあまり好きではなかったので、殺し屋たちの物語は敬遠しがちだったけど、コレは面白い!! 伊坂幸太郎作品だいすきです! 2013.10.12
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伊坂幸太郎の真骨頂!! 登場人物のパートに分かれ物語は進んでいく。 東北新幹線での出来事。 好きだからかも知れないけど、新幹線のようなスピード感!! 読むべし!!
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ドラマを見ているような、 全編通して脳内に映像が浮かんでくる作品だった。 最初は「王子」の思考回路に言いようのない不気味感や吐き気にも似た感覚を覚えたが、 中盤、後半と読み進めるにつれてどんどんこの作品の虜になっていくのが自分でもよく分かった。 最後まで続きが気になる展開だった...
ドラマを見ているような、 全編通して脳内に映像が浮かんでくる作品だった。 最初は「王子」の思考回路に言いようのない不気味感や吐き気にも似た感覚を覚えたが、 中盤、後半と読み進めるにつれてどんどんこの作品の虜になっていくのが自分でもよく分かった。 最後まで続きが気になる展開だった。 けど、こんな物騒の塊みたいな新幹線があってたまるか。
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「ここで逃がしてたまるかよ。借りは返すからな」 「後で返してくれ。今は仕事中なんだよ。いや、その借りは返さなくていいよ、あげるよ」 「まったく、狼は何でこんなところに現れたんだ」 「死んだ人のことを悪く言わないで ー だからって、殺すことないでしょ」 「殺すつもりはなかったんだ...
「ここで逃がしてたまるかよ。借りは返すからな」 「後で返してくれ。今は仕事中なんだよ。いや、その借りは返さなくていいよ、あげるよ」 「まったく、狼は何でこんなところに現れたんだ」 「死んだ人のことを悪く言わないで ー だからって、殺すことないでしょ」 「殺すつもりはなかったんだ。滑って、転んだら、首の骨が折れていたんだ。あれはミスじゃなくて不可抗力だ」 「言い訳する男って、どうなのよ」 「生きてる人を悪く言わないで」 「まずは車掌に通報しろよ。首が折れちゃってる人が載ってますよ、いんですか、ってな。新幹線の乗車券は、首の折れた人はいくらですか? と訊いてこいよ」 『人は自分が、他人よりも優位な地位にいることで安心する。相手を虐げることで、自分の安全を噛み締める、そういった性質がある。』 「おまえたち、大人を舐めるのもいい加減にしろよ。こっちはおまえたちより、どれだけ長く生きてきたと思ってんだ。つまんねえ時間をな、おまえたちの数倍は我慢して過ごしてきてんだ。」 「だからもう少し、ゆったり構えてさ、慌てそうな時はお茶飲んだり、深呼吸したり、手のひらに、『人』って字とか、『薔薇』って字とか書いて、落ち着いたほうがいいと思うよ」 「『洗車すると雨が降る。ただし、雨が降ってほしくて洗車する時を除く』」 「何ですかそれは」 「昔、流行った、マーフィーの法則だよ。俺の人生はまさにそれの連続だ」 「無理だよ。警察のほうが無理だって。ああいうところはもっと証拠とかいるじゃん。警察はさ、分かりやすい悪い奴しか捕まえられないんだ」 「たとえば、誰かが、『自分の好きなように行動していいですよ』と言われたら、まずどうするか分かる?」 「知らねえよ」 「他の人を窺うんだよ ー 好きに行動していい、と言われたのに、だよ。自由意志で行動していいのに、他人を気にするんだ。特に、『正解がはっきりしなくて、重要な問題』ほど、人は他人の答えを真似する。可笑しいでしょ。でもね、人はそうできている」 「ねえ、おじさん。世の中で正しいことって何だか分かる?」 「正しいことなんてねえだろうが」 「そうそう、その通り ー 世の中にはさ、正しいとされていること、は存在しているけど、それが本当に正しいかどうかは分からない。だから、『これが正しいことだよ』って思わせる人が一番強いんだ」 「そんなにその峰岸っておじさんは有名なの?」 「有名とかそういんじゃねえよ。物騒な人間を集めた、物騒な社長ってとこだ。金は驚くほどあるし、常識や道徳心は驚くほどない」 「死んだ親父から言い残されたことがあるんだ。小説の中で体言止めを多用する作家と、会話の中に『にもかかわらず』って言葉を使うような相手は信用するな、ってな。」 『「あの、どうして人を殺したらいけないんですか?」いつもの問いかけだ。大人が呆れ、「そんなの当たり前だろ」と溜め息をつきながらも、回答できない質問だ。』 「でも、そういう倫理的な意味ではない理由を、知りたいんです。それなら、そういう感情がない人は、殺人を肯定してもいいことになるじゃないですか。世の中には戦争や死刑があります。なのに、大人たちはそのことを咎めません」 「ここからが答えなんだけど ー 殺人を許したら、国家が困るんだよ」 「国家、ですか」 「たとえば、自分は明日、誰かに殺されるかもしれない、となったら、人間は経済活動に従事できない。そもそも、所有権を保護しなくては経済は成り立たないんだ。そうだろう? 自分で買ったものが自分の物と保証されないんだったら、誰もお金を使わない。そもそも、お金だって、自分の物とは言えなくなってしまう。そして、『命』は自分の所有しているもっとも重要な物だ。そう考えれば、まずは、命を保護しなくては、少なくとも命を保護するふりをしなくては、経済活動が止まってしまうんだ。だからね、国家が禁止事項を作ったんだよ。殺人禁止のルールは、その一つだ。重要なものの一つ。そう考えれば、戦争と死刑が許される理由も簡単だ。それは国家の都合で、行われるものだからだよ。国家が、問題なし、と認めたものだけが許される。そこに倫理は関係ない」
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おもしろかったー! 個性あふれる殺し屋たちが、東北新幹線の中でわちゃわちゃする物語。 語りや話自体はシリアスなのに、コメディみたいに笑えるとこもたくさん。 登場人物が個性的すぎるのがいいですなー。 頭の中にキャラが浮かぶもん。 「蜜柑」と「檸檬」の果物コンビも捨てがたいが、...
おもしろかったー! 個性あふれる殺し屋たちが、東北新幹線の中でわちゃわちゃする物語。 語りや話自体はシリアスなのに、コメディみたいに笑えるとこもたくさん。 登場人物が個性的すぎるのがいいですなー。 頭の中にキャラが浮かぶもん。 「蜜柑」と「檸檬」の果物コンビも捨てがたいが、 いちばんのお気に入りはやっぱ「天道虫」こと七尾くんですかね。 彼のかわいそすぎる不運には何度も笑わせてもらいました。 気弱な優男なのに、追い込まれると強いところも萌え♡ 映像化を希望します!
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グラスホッパーより好き!機関車トーマスの知識があると尚楽しめる‼ ヤドカリが何故家ごと移動しているのか?固定資産税を払いたくないからだって!
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面白かった。 続きが気になる展開、緊迫感のあるシチュエーション、洒脱なセリフ、とエンターテイメント性の高い作品。 映画のような作品。 ただ、読後に何も残らないのも、アクション映画っぽい。
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