国家の成熟 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
日本経済は、高度成長、安定成長を経て、1991年から2011年までの20年は低成長に。これからは「成長」ではなく、「成熟」の時代に。日本は既に世界一豊かな国である。 榊原英資「国家の成熟」、2013.9発行。成熟社会のキーコンセプトは、環境、安全、健康。いずれをとっても、日本は世界のトップランナー。日本の素晴らしさを認識し、発信する時代に。楽観的にも見えますが、前向きで、ひとつの考え方だと思います。ただ、環境、安全、健康については、見かけの数字ではなく、実質的な内容を伴うようにしなければいけませんね。
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日本は決して大きな政府でなく、(この事は、少し前に読んだ「統計データが語る 日本人の大きな誤解 (日経プレミアシリーズ)」にも詳しかった)、西欧型の成熟国家を目指すべき・・・という主旨だったようで、まぁ、取り立てて反論するほどの事はない、さほど珍しくもない内容であった。 ただ「...
日本は決して大きな政府でなく、(この事は、少し前に読んだ「統計データが語る 日本人の大きな誤解 (日経プレミアシリーズ)」にも詳しかった)、西欧型の成熟国家を目指すべき・・・という主旨だったようで、まぁ、取り立てて反論するほどの事はない、さほど珍しくもない内容であった。 ただ「成長戦略」と決別せよ!というオビから期待したのは、安倍政権の掲げる2%成長でなく、成長0%でもやっていける「成熟戦略」でしたが、読んでいくと、1%程度の成長で十分・・・とあって、0%もしくはマイナスから比べると、どう違うんだ?!と突っ込みたくなりました。 また本書の後半あたりから、官僚国家の復権、少数のエリートが国家を牽引し、大多数の国民は「成熟」して、文句も言わず馬鹿になって暮らせる社会・・・を目指しているように感じてきてしまったのは、著者の経歴(東大卒⇒大蔵省)を深読みしすぎたせいなんだろうか。 (2014/1/20)
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元官僚ということもあり、大きな政府を恐れるな、二世中心で能力のない政治家よりも、官僚中心とした国家づくりという主張は分かりやすくあれど、極端な印象。成熟という観点からみると、日本こそ世界ナンバーワンという点は良いと思う。円高もその結果生まれたもの。理解した。
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