忘れられない一冊 の商品レビュー
このエッセイは、凄い。たいていは、おすすめの本の単なる紹介。でも、忘れられないの一言のおかげで、思い出の一コマが差し出され、推薦本とならず面白い。いやぁ参りました。
Posted by
各界の著名人82人の“良くも悪くも”「忘れられない一冊」のエピソードをまとめた本。表紙とタイトルだけで読み始めてしまったので、期待値を高くしすぎてしまった。各人のベスト1ともいえる本を知れると思っていたので、読んでもいない本を紹介されたのは拍子抜けだった。また各エピソードごとに本...
各界の著名人82人の“良くも悪くも”「忘れられない一冊」のエピソードをまとめた本。表紙とタイトルだけで読み始めてしまったので、期待値を高くしすぎてしまった。各人のベスト1ともいえる本を知れると思っていたので、読んでもいない本を紹介されたのは拍子抜けだった。また各エピソードごとに本のタイトルと著者を冒頭に示してくれていたら親切だったように思う。辻村深月、中村文則、三浦しをんのエピソードは純粋に楽しめた。
Posted by
誰にでも思い出の1冊となる本があるのだろう。私にもある。 それは中学校の通学途中にあった、街の小さな本屋さんで出会った。 あの頃、夢中で読んでいたのはミステリーやサスペンスだった。 学校帰り、いつものように文庫の棚を眺めていたら、突然、ある タイトルが目に飛び込んで来た...
誰にでも思い出の1冊となる本があるのだろう。私にもある。 それは中学校の通学途中にあった、街の小さな本屋さんで出会った。 あの頃、夢中で読んでいたのはミステリーやサスペンスだった。 学校帰り、いつものように文庫の棚を眺めていたら、突然、ある タイトルが目に飛び込んで来た。 『敗れざる者たち』。現在も版を重ねている沢木耕太郎の作品である。 だが、当時はタイトルの意味さえ分からなかった。それでも手にして いた漫画雑誌を平台に戻し、タイトルに惹かれた文庫を購入した。 それまで読んでいた小説とは違う、ノンフィクションとの衝撃的な 出会いだった。思い返せば私のノンフィクション志向はこの作品が きっかけだったのかもしれない。 作家、タレント、評論家、画家、映画監督。各界の著名人もそれぞれ が「忘れられない一冊」を持っている。そんな本にまつわるエッセイ を集めたのが本書だ。週刊誌の連載記事だったが、こうして1冊に まとめると、それぞれの思い出も十人十色で面白い。 伴侶となる人との間を繋いだ本もあれば、亡き父を思い出すよすが となる本もあり、どうしても読めないが本棚の片隅に鎮座している 本もある。若かりし日の恋人との苦い別れの時期を思い出させる 本の思い出なんて、ほろ苦いね。 ひとりにつき、ほぼ見開き2ページの短いエッセイなので、自分が 興味のある著名人だけを拾い読みするのも可能。 そして、こういう本にまつわるエッセイを読むと登場する作品に 興味がわき、読みたい本リストが増えるという罠にかかるのだ。
Posted by
大学院同期の方の紹介本。シュールな出会い、切ない出会い、クスリと笑える出会い。本と出会うということが、まるで人との出会いのよう。まるで言霊のように、その人の一部が本に宿るかもしれない…とか色々なことを考えてしまう一冊。買いたい本が山ほどできました。
Posted by
笑えるエピソードから、人生を決めた一冊まで、様々な物語とともに紹介されている。 これまでの読書生活の中で、面白い!と思う本の多くは人からの紹介。ということで、次の本のリサーチのため、手に取る。
Posted by
様々な人が紹介する様々な本。どれも個人にとっての思い出と分かちがたく結ばれているため、おもしろそうな本を探すための指標というのではなく、ある一人の人を知るための一編という意味では面白い。
Posted by
他人の物語がここまで退屈に感じる事に、どうしてこうなってしまうのか、自分でも驚く。本そのものの良し悪しではなく、評者の人生に偶然関係した思い出の1冊を紹介しているだけなので、その本に対する想いみたいなものが伝わってこないし、その人とその本の関連性が感じられず、どの本にも興味がわか...
他人の物語がここまで退屈に感じる事に、どうしてこうなってしまうのか、自分でも驚く。本そのものの良し悪しではなく、評者の人生に偶然関係した思い出の1冊を紹介しているだけなので、その本に対する想いみたいなものが伝わってこないし、その人とその本の関連性が感じられず、どの本にも興味がわかないというか、どうでもいい話のオンパレードだった。ブックガイド的なものを期待すると外す可能性大(生島氏の話はツライとは思ったが、だからと言って津波の本を読みたいとは思わない)
Posted by
彼女の短いメッセージ。 ケンカ、ぐちゃぐちゃ。 その21歳のストーリーに自分が重なってしまう切なさ。 もう、30歳なのに。
Posted by
シンプルでいて なんて素敵な、 そして本好きの心をくすぐるタイトルなんやろ(笑) 本が好きであれば どんなに沢山の本を読もうとも 決して忘れることのできない 特別な本との思い出は 誰にもあるんじゃないかな。 自分にとってのそれは 中学時代に物語の楽しさと ミステリーの醍醐...
シンプルでいて なんて素敵な、 そして本好きの心をくすぐるタイトルなんやろ(笑) 本が好きであれば どんなに沢山の本を読もうとも 決して忘れることのできない 特別な本との思い出は 誰にもあるんじゃないかな。 自分にとってのそれは 中学時代に物語の楽しさと ミステリーの醍醐味を教えてくれた アガサ・クリスティーの そして誰もいなくなった』と 『ナイルに死す』、 (いやぁ~ベタやなぁ) そして高校時代に読んだ レイモンド・チャンドラーの 『長いお別れ』。 特にチャンドラーの小説は 幼い頃に両親をなくし、 強くなるために 試行錯誤していた自分の蒼い心に 猛烈に響いてきたのです(笑) 松田優作や石橋陵や 当時自分が憧れていたロックスターの殆どが読んでいた チャンドラーの小説。 男を魅了するそのワケは、 男とはなんぞやの理想型が 余すことなく描かれていること。 (つまり日本の侍にも通じる『痩せ我慢の美学』) そしてカッコ悪いことこそが カッコいいという 逆説的な美学と 詩的でストイックな文体に散りばめられた 宝石のような名言の数々なのです。 (日本の正当なチャンドラーの後継者は、個人的には大藪春彦でも北方謙三でもなく実は春樹さんだと思う) と前置きが長くなったけど(笑) この本、 様々な著名作家たちの 『忘れられない一冊』にまつわるエピソードが 1人2ページの簡潔さで 82人分綴られてます。 印象に残ったのを挙げると、 藍川京が官能小説家へと転身するキッカケとなった 「雪の記憶」、 冲方丁が人前で泣きながら読んだ 「鈴の鳴る道」、 写真家の川内倫子が魅せられた 佐渡の海の写真集 「NAMI」、 タレントの清水ミチコが 先生から薦められ夜通しハマった パール・バックの「大地」、 辛酸なめ子が 思春期に性描写に興奮した(笑) 「王妃マリー・アントワネット」、 夢破れシスコをさ迷う園子温を 日本に帰ろうと決意させた 「J・コクトー詩集」、 辻村深月のお気に入りの鞄を壊した(笑) 小野不由美の「屍鬼」、 東直子が病院の待合室で息をひそめて読んだ 星新一のショートショート、 松本隆の作詞家としての原点となった ボードレールの「悪の華」、 三浦しをんが小学生の頃夢中になった ウン○を食べる話の作者は誰だ!?(笑) など バラエティーに富んでます。 それにしても 著名人たちの本にまつわる話が読める企画本って 「また来やがったか~」っと思いながらも ついつい手を出しちゃうし(笑)、 読んでる間中ニヤニヤが止まらなくなるから ホンマ危険なんやけど(汗)、 本好きなら 抗えないですよね(^_^;) ↑まんまと出版社の思うツボ
Posted by
約80人ものエッセイなので、中には日頃あまり好きでない方も知らない方もいて、好きでない方の文章はやっぱりつまらなく、好きでなかった。 改めて読んでみたいと思った本が4冊。 芳賀徹「私のマドレーヌ」が、本がどうこうというよりエッセイとしてダントツよかった。
Posted by
- 1