アリスと蔵六(2) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「研究所」から脱走して、初めて「外の世界」を知った少女・紗名。彼女は「想像したものをすべて現実に出現させることができる」万能な超能力の持ち主。しかし幼くて未熟なため、能力を使いこなすことができていない。途方にくれていた彼女が出会ったのは、由緒正しい日本の頑固じいさん・蔵六。超能力も何も関係なく「悪いことは悪い」と真正面から説教してくる蔵六との出会いが、紗名の運命を、そしてこの世界の運命をも大きく変えていくことになる…。強大な能力者「ミニーC」の登場で紗名は窮地に。様々な組織の思惑が交錯する中、ギリギリの状況で紗名と蔵六が選んだ道とは――。「泣ける!!」と大反響のSFファンタジー、待望の第2巻。(Amazon紹介より)
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
超能力バトルきたー!という展開。まさかこうなるとは。もう少し日常ものかと思っていたが。しかしその初戦が女性同士のバトルというのもなんだか珍しい気がするし、ミニ―Cも一条もどちらもカッコよい。一条の能力とてもチャーミング。
Posted by
前巻あんなにわかりにくかったのに、サナの立ち位置が明確になったおかげで急に親しみが湧いた。蔵六との関係もとっても好き
Posted by
紗名の正体。能力『アリスの夢』。紗名を取り巻く思惑。 急激な展開と世界観の説明、そんな中で蔵六が言い続けてきた「おれはな、曲がったことが大嫌いなんだ」が強く心に響いた。上手い。 終巻でも構わないくらいすごくキレイに完結しているけど、まだ続くようだ。一章の終わりだろうか。
Posted by
自分が何者かなんて誰にもわからない。それを決めるとしたら自分以外の大切な誰かである。少女の自分自身への恐怖と暖かい救いが描かれた第2巻でした。 人間誰しも不完全。紗名の特異性は1巻から描かれており、その異端な能力はどことなくファンタジーを匂わせ、暴力の類を退けていました。し...
自分が何者かなんて誰にもわからない。それを決めるとしたら自分以外の大切な誰かである。少女の自分自身への恐怖と暖かい救いが描かれた第2巻でした。 人間誰しも不完全。紗名の特異性は1巻から描かれており、その異端な能力はどことなくファンタジーを匂わせ、暴力の類を退けていました。しかし、今巻では純然たる非道にそのファンタジーが侵食されており、どことなく現実に引き戻されました。少女の悲痛の涙というものはどの媒体、作品で見ても心にくるものがあります。そんな少女の涙を拭うのは年の功と言わんばかりの蔵六じいさんの言葉。人間誰しも不完全だからこそ寄り添って生きている。こんな当たり前の言葉は昨今若い主人公が知った風な顔で言うのが当たり前な感じになりましたが、やはり人生を知って家族と自分以外の人々に誠実に付き合ってきた男の言葉は伝わり方が違います。表紙のように優しく少女を包み込むお爺さんの図は心が暖かくなりますなぁ。不完全な人間だからこそ家族を作って、心穏やかに過ごす。家族っていいですねやっぱり。 トランプの可能性や目覚めるきっかけそれに伴う組織の背景など設定が深くなってきた第2巻ですが、3巻では紗名たちの家族としての暮らしが描かれるんでしょう。ほんわかした雰囲気のなかに人間の悪意みたいなものをしっかり描く今井先生ですから、家族もの一辺倒にもならなさそうですし、実に楽しみです。
Posted by
- 1