トラウマ恋愛映画入門 の商品レビュー

町山智浩【著】

2019/03/09

ラストコーション
赤い影
パッシヨン・ダモーレ
日の残り
隣の女
リトル・チルドレン
ことの終わり
降伏
アウェイ・フロム・ハー
アイズワイドシャット
道
ラストタンゴインパリ
愛のコリーダ
めまい
観客に語り掛ける「アルフィー」
逢引き
アルフェィー
エターナル・サンシャイン
「めまい」「ジェラシー」「ブルーバレンタイン」
恋愛は大変だ
夫の浮気に妻の認知症

オクテのオタク男はサセ子の過去を許せるか?『チェイシング・エイミー』Chasing Amy
ウディ・アレンは自分を愛しすぎて愛を失った『アニー・ホール』Annie Hall
忘却装置で辛い恋を忘れたら幸福か?『エターナル・サンシャイン』Eternal Sunshine of The Spotless Mind
愛を隠して世界を救いそこなった執事『日の名残り』The Remains of The Day
女たらしは愛を知らない点で童貞と同じである『アルフィー』Alfie
恋するグレアム・グリーンは神をも畏れぬ『ことの終わり』The End of The Affair
ヒッチコックはなぜ金髪美女を殺すのか?『めまい』Vertigo
愛は本当に美醜を超えるか?『パッション・ダモーレ』Passione d’Amore
嫉妬は恋から生まれ、愛を殺す『ジェラシー』Bad Timing
トリュフォーも恋愛のアマチュアだった『隣の女』La Femme d’`a C^ot´e〔ほか〕

2018/10/28

あまり見ることのない恋愛映画の傑作を町山さんらしく、町山さんらしい視点で掘り下げて解説してくれているのが、本書。この本に掲載されている映画で体験したことのあるものは２作品しかなかった（残部で２２作品を紹介している）。映画を見てから読むか、読んでから見るか？どちらも体験だ！体験しないよりもした方がいいよね。

2015/06/03

一生のうち、本気で恋愛できるのは数回。
つまり、誰しもが初心者なのだ。
だから恋愛映画で予行練習する。
なるほどな。

そして
幾多もの巨匠ですら、恋愛下手で
それすら生々しくフィルムに焼き付けているのだ！

2015/02/09

相変わらず町山さんの映画評は読んでて面白い。
さらに今作は文字通りトラウマになること確実な痛い恋愛映画の本ということで
読んでるだけでまー痛い痛い（笑）
町山さんの映画本の面白いところは、映画評自体が面白いうえに
その作品を観てみたくなる魅力がつまっているところ。
作品の面白さを十二分に引き出しているからこそなんだろうと思う。
この本を片手にDVDを借りたいと思った。

余談だが、収録されている映画を一本既に持ってた時はちょっと嬉しかった（笑）

2014/08/10

最も不可解で、一筋縄ではいかない、愛に関する映画評論です。ブルーバレンタインに関する章は必読。

結婚生活6年目の撮影に入った。男優と女優は、同じアパートで一緒に暮らした。ただ、ことある事に互いを傷つけ、なじりあう約束になっていた。さらに監督は、毎回カメラを回す前に、二人に口げんかをさせて、あらかじめ険悪なムードを作った。" #ブルーバレンタイン

ブルックリン橋の上のシーンで、監督は俳優達に矛盾する指示を出した。女優には、「いくら訊かれても、決して答えるな」男優には、「どんなことがあっても彼女に白状させろ」

”（主人公は）相手が出すシグナルをまるで見ていなかった。相手の変化、相手の成長、相手が欲しいものを考えようとしなかった。愛は得ただけではすまない。水をやるのを忘れたらすぐに枯れてしまう。愛さえあれば何でも解決できるわけではない。でも、それを教えてくれる映画はなぜかほとんどない”

2014/05/10

この本は入門というより、観るものを魅了する仕掛けに満ちた映画を厳選紹介するものである。とは言え、スネに傷がある場合、それこそトラウマよろしく内容がアタマに入らないというおまけ付きである。
ヒーローの挫折と復活という単純なストーリーと違い、恋愛には必ず駆け引きが描かれる。愛し愛される者の間の場合もあるし、その周りの人物との場合もある。その駆け引きが面白いのだ。サスペンスであり、ホラーであり、そのそれ故に面白い。更には男女の認知のすれ違いが物語を面白くする。
第三者的として見ている分、特にこれから恋愛しようとする人にはとても良い反面教師としての教科書となるだろう。逆に、恋愛で何らかしらの問題を抱えていた人にとってはかなり辛い内容である。とはいえ、それを乗り越えることこそが、その後の人生をより良く変えてくれるのかもしれない。

2014/02/18

鋭い分析と周辺知識に富んだ素晴らしい本。映画が好きな人、あとぼくのようなダメ男に断然おすすめ。映画にかぎらず、どの分野もそうだけれど、総合的な教養と深い理解が欠かせないことを実感します。

2014/01/12

22本の恋愛映画について、ストーリーと共に著者の方の
解説と洞察がまとめられた本です。

この本を読んで、紹介されている映画のDVDをかなり
購入してしまいました（笑）

映画の解説も素晴らしいのですけど、「恋愛オンチのために」
という初めに書かれている著者の方の人生観に共感しました。

小さい男の子は、ミニカーや銀玉鉄砲や、怪獣やロボット、
野球のバットやサッカーボールで頭が一杯だ。
それは成長すると、本物の自動車やバイクや、スポーツや
博打や、宇宙探険や戦争へとスケールアップするが、
本質的には大して変わらない。
彼女から「それって、私をほっとく価値があるの？」と
呆れられるものばかりだ。

大部分の人にとって、本当に深い恋愛経験は人生に2,3回だろう。
たしかに何十もの恋愛経験を重ねる人もいるが、その場合、
その人の人生も、相手の人生も、傷つけずにはいない。　
そもそも恋愛において、そんなに数をこなすのは何も学んで
いない証拠だ。
トルストイもこう言っている。
「多くの女性を愛した人間よりも、たった一人の
　女性だけを愛した人間のほうが、はるかに深く女性と
　いうものを知っている。」
恋愛経験はなるべく少ない方がいい。　
でも、練習できないないなんて厳しすぎる？
だから人は小説を読み、映画を観る。　予行演習として。

僕が映画を好きな理由がちょっと理解できました。
でも恋愛映画は苦手ですけど・・・（笑）

2013/11/29

今度のトラウマは「恋愛」だ！
映画評論家・町山智治がお送りする「映画入門シリーズ」第３弾は「恋愛」がテーマ。恋愛映画は各も恐ろしい！（法学部：3年生）

2013/11/05

恋したいなって思いました。
所詮は他人、分かりあう事なんて無理なんだけど相手が何を考えているか知りたい。。なんて恋って苦しいのでしょうか。
恋愛映画を見て勉強しよう。