【隣りの果実】幼なじみの母娘 の商品レビュー
設定良し官能良しだけに希薄なドラマ性が勿体ない
チェリーではないどころか既に経験豊富な高校生主人公(17歳)というのは、最近では少し珍しい気がする。隣に住む同級生にして優等生な幼馴染みヒロインと初期設定で肉欲的にデキているのもなかなか斬新。一見クールで『凛とした美少女』との表記も作中に見られるヒロインが主人公の前では淫らに蕩け...
チェリーではないどころか既に経験豊富な高校生主人公(17歳)というのは、最近では少し珍しい気がする。隣に住む同級生にして優等生な幼馴染みヒロインと初期設定で肉欲的にデキているのもなかなか斬新。一見クールで『凛とした美少女』との表記も作中に見られるヒロインが主人公の前では淫らに蕩けるギャップも良い。それに何より豊富なテクニックと自信が、情交時には「居丈高に荒ぶる主人公」へと変貌する理由付けにもなっており、これが全ての基礎になっていることも本作を面白くさせている要素であると言える。まぁ、個人的な好みとしては少々鼻につく少年ではあるのだが、普段は年相応に振る舞うことで補正はされている。 こうした前提からまず相対するのが幼馴染みヒロインの母(38歳)な訳だが、これがまたイイ感じの上品な美熟女。前半のほぼ全ては母との競演である。我が娘と同然にこれまで接してきた主人公が豊富な経験を持つことは知っているため、これに対抗するように挑む情交の序盤はまさに競い合うものである。お互いが優位に立とうとあれやこれやの前戯を繰り出し、せめぎ合うものの、思わぬ責めを受けて狼狽するところを効果的に挿みつつ次第に陥落していく母の痴態が素敵にいやらしい。しかも、若さに任せた2回戦を悠々とこなす主人公に「綺麗だ」「美しい」と囁かれ、時折見せてしまう恥じらいでは「可愛い」とさえ言われてしまうに至っては、深い愛情をも覚えて完全に堕ちてしまう母であり、これを興奮度の高い描写で丹念に描き切ったところに本作の見どころがある。 そのため、序盤では「偽彼」とか「セフレ」と呼んでいた娘が実は内心では……といった想いの変化は予想の範疇であり、その嫉妬から対抗心を燃やして主人公にデレながらのおねだりまでしてしまう後半は悪くないながら若干の蛇足感も無いではない。これには母が良過ぎたというのもあるが、実は娘がもう1人出てくるところでさらなる蛇足感を覚えるためである。つまり、「娘」は姉妹で登場するということ。あっけらかんとした開放的な女子大生の姉(20歳)ではあるが、正直なところ居ても居なくても話に支障は無く、むしろここで頁を割いたが故にストーリーとしての深みが出せなかったようにも思えるところに勿体なさを感じるのである。母娘は2人で充分だったと言えよう。
DSK
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