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源氏物語 紫の結び(一) の商品レビュー

3.8

38件のお客様レビュー

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2024/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

和風ファンタジーの名手,荻原規子によって,源氏物語を再編・現代語訳した シリーズ。 「紫の結び」は,光源氏が見いだした少女,「紫の上」を中心とした巻で構成されている。 桐壺/若紫/紅葉賀/花宴/葵/賢木/花散里/須磨/明石 光源氏を生んだ桐壺の更衣は,身分が低いにも関わらず,帝の寵愛を受けた事で恨みを買い,様々に嫌がらせを受けた挙げ句,病で若くしてこの世を去る。 成長した源氏は,帝の寵愛を受ける藤壺の宮(女御)に母の面影を見いだし,遂に隠れて関係をもってしまう。しかも,藤壺の宮は懐妊してしまい,藤壺の皇子は,それとは知られずに,帝の子供として育てられる。 ことが露見する事を怖れる藤壺は,源氏を遠ざけようとするが,源氏の思いは募るばかり。そんな中,源氏は病を治すために籠もった寺で,藤壺に面影の似た少女を見いだす。そして,その少女をもらい受け,自分好みに育て上げる事に力を注ぐ。これが後の紫の上となる。 源氏には,左大臣の娘という本妻がいたが,プライドが高く,源氏が浮気ばかりするのが気に入らず,なかなか夫婦として打ち解けない。 結局,そのまま,本妻は病を得て早逝してしまう。 そんなことに打ちひしがれつつも,色恋沙汰と縁の切れない源氏は,異母兄の新帝の女官である右大臣の娘に手を出し,それが発覚して弘徽殿の太后の逆鱗に触れ,官位剥奪のうえ,地方に蟄居の身となる。 都に残してきた紫の上のことを強く思いつつも,色恋沙汰に無縁と行かない源氏は,明石の実力者の娘と関係を持つ。その後,都を中心に不可解な天変地異が度々襲い,源氏を大事にせよという先帝の言葉に背いた事が原因だということで,源氏は罪を許され都に戻る。 光源氏は,帝の子供であり,類い稀なる美貌と,様々な才に恵まれたいわば完璧超人。ちょっと出来すぎじゃないかとも思うが,一方で色恋に弱すぎるのが唯一かつ最大の欠点。すべての災厄はそれがためにもたらされていると言っても過言ではない。平安の女性に好まれる物語たる所以なのかもしれない。

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2024/10/20

2023年に刀ステの予習として読み始めました。 与謝野晶子訳をYouTubeの朗読で聴いていたので、なんとなくあらすじは知っていました。 わかりやすくて読みやすく、初心者向けにとても良いと感じました。 難しい言葉づかいがほとんどないので、登場人物がなにをどう感じ、思い悩んでいたの...

2023年に刀ステの予習として読み始めました。 与謝野晶子訳をYouTubeの朗読で聴いていたので、なんとなくあらすじは知っていました。 わかりやすくて読みやすく、初心者向けにとても良いと感じました。 難しい言葉づかいがほとんどないので、登場人物がなにをどう感じ、思い悩んでいたのかが受け取りやすい印象です。 面白く読めました。

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2024/07/27

 登場人物をスッキリと捉えやすく、読みやすいと感じました。ああ、そういう流れだったのか、と納得しながら読み進むことができました。

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2024/03/19

源氏物語の大まかなあらすじや登場人物をちゃんと知っておきたい、でも、古典に正面から挑戦するのはハードルが高い、という人にはオススメ。私がまさにそう。現代語訳といっても、官位役職の用語は古典そのままなので、「この位ってどんなものだったっけ?」と気になりつつも、読み進める感じ。いちい...

源氏物語の大まかなあらすじや登場人物をちゃんと知っておきたい、でも、古典に正面から挑戦するのはハードルが高い、という人にはオススメ。私がまさにそう。現代語訳といっても、官位役職の用語は古典そのままなので、「この位ってどんなものだったっけ?」と気になりつつも、読み進める感じ。いちいち調べたり戻ったりしながら読むと面白くなくなるので、細かいことは気にしすぎず、どんどん読んでいくのがちょうどよいかと。

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2024/03/07

荻原規子さんが、徹底的に読みやすさにこだわった(最初に読む人のための導入編)を作ってくれた、と、感じる源氏物語。 すらすら読める。 でも、すらすら読めるからこその「光源氏」の身勝手さが、ぐぐっと心に刺さる。 いや、その時代の文化の中では、それが尊いってことだったんでしょうが、や...

荻原規子さんが、徹底的に読みやすさにこだわった(最初に読む人のための導入編)を作ってくれた、と、感じる源氏物語。 すらすら読める。 でも、すらすら読めるからこその「光源氏」の身勝手さが、ぐぐっと心に刺さる。 いや、その時代の文化の中では、それが尊いってことだったんでしょうが、やはりそうは言っても、身勝手だよね……と、思ってしまう。 それだけ、余分なことに気を回さずに、登場人物たちの行動がまっすぐ入ってきたのだと思う。 今まで読んできた「源氏物語」は、そのきらびやかな世界に惑わされ、和歌をなんとか解釈しようと努力しているうちに、なんとなく世界を楽しんでいただけだったんだなあ……。と。 まったくの異世界のように見えて、そこは、私たちの祖先たちが生きていた時代のごく一部のエリート集団生きた世界。実は、自分たちとも地続きなのだ、と、今更ながら思ってしまった。 そして、思った。なんて、男の人にとって都合のよい文化が作られていたのだ……って。 そんな視点は持ったことがなかったので、荻原さんの文章力から喚起されたもの。 感謝、感謝なのである。

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2024/02/13

源氏物語の冒頭の重要エピソードだけを現代語訳してまとめてある。 与謝野晶子訳を読んであらすじは知っているけど、ちゃんと現代語で読むとわかりやすい。 和歌も訳だけが載っていて、現代人のわかりやすさを重視してくれている

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2023/07/31

来年の大河ドラマ「光る君へ」を恙無く迎え撃ちたい。ようやく重い腰を上げて、とにかく現代語訳を読み通そうと手に取りました。 光源氏の、困難な色恋が絡むと自分をもどんどん困難に追い込んでしまう様が見ていてしんどい。そしてちょっとだけ笑える。 でもこの時代の女の人たちは大変だな……。こ...

来年の大河ドラマ「光る君へ」を恙無く迎え撃ちたい。ようやく重い腰を上げて、とにかく現代語訳を読み通そうと手に取りました。 光源氏の、困難な色恋が絡むと自分をもどんどん困難に追い込んでしまう様が見ていてしんどい。そしてちょっとだけ笑える。 でもこの時代の女の人たちは大変だな……。こんなクズでも光源氏は類稀な男でもあることはまあわかるだけに。 光源氏の色好みぶりって10代の頃から読んでいて腹立たしくてならなかったけど、アラフォー間近にして改めて読んでみると、藤壺がまじ大変そうで気の毒でならない。

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2023/05/09

源氏物語の主要な話をピックアップした現代語訳本です。 テンポよく進むので読みやすいです。 こんなに面白いストーリーだと思わず、外で声を出して笑ってしまいました……。 源氏物語の和歌を楽しみたい人は物足りないかもしれません(現代語訳がさらっと乗っているだけ)が、それもストーリーを...

源氏物語の主要な話をピックアップした現代語訳本です。 テンポよく進むので読みやすいです。 こんなに面白いストーリーだと思わず、外で声を出して笑ってしまいました……。 源氏物語の和歌を楽しみたい人は物足りないかもしれません(現代語訳がさらっと乗っているだけ)が、それもストーリーをさくさく読むための工夫なので、私のようにとりあえず読みたい人には有難いです。

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2023/03/11

読みやすい。 けど、源氏はひどい!! どうしてあっちこっちで女の人を作るのかな? 登場人物が多すぎてごちゃごちゃになる。 関係図みたいなものがあると嬉しい!

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2023/02/07

読みやすい。 現代の言葉! しかも、原文と違ってダラダラ(ゴメンナサイ!)していない。 さらに、スパンと玉鬘系の本を切り落としているのがわかりやすい。 私もあれは短編として読むと面白いけど、本筋の中に入れ込むとややこしくなると常々考えていたのです! この辺り、歴代の源氏物語現代語...

読みやすい。 現代の言葉! しかも、原文と違ってダラダラ(ゴメンナサイ!)していない。 さらに、スパンと玉鬘系の本を切り落としているのがわかりやすい。 私もあれは短編として読むと面白いけど、本筋の中に入れ込むとややこしくなると常々考えていたのです! この辺り、歴代の源氏物語現代語訳者の方たちにどう思うか聞いてみたい!

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