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ドイツ戦争責任論争 の商品レビュー

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2019/08/31

 ドイツの歴史改ざん主義者(私は「歴史修正主義者」などよりこちらがより適切と信じ用いる次第である)エルンスト・ノルテによる、ソ連の収容所群島とホロコーストの相対化によって1986年に起こった「歴史家論争」とその丁度10年後、アメリカ人ダニエル・ゴールドハーゲンによる著作「ヒトラー...

 ドイツの歴史改ざん主義者(私は「歴史修正主義者」などよりこちらがより適切と信じ用いる次第である)エルンスト・ノルテによる、ソ連の収容所群島とホロコーストの相対化によって1986年に起こった「歴史家論争」とその丁度10年後、アメリカ人ダニエル・ゴールドハーゲンによる著作「ヒトラーの意に喜んて従った死刑執行人たちー普通のドイツ人とホロコースト」による、前者と違い今度は一般ドイツ人も巻き込んで起こった論争を取り上げ広範な視点から論じた著作。歴史改ざん主義を終始批判的見地から鋭く批判しながら論述を展開しており高く評価できる。註も極めて豊富でそれは良いことだが、ただ明らかにこの分野の初級者にはハードルが高い(邦訳がないもの【大半】はドイツ語表記で長くドイツ語スキルが高くない私は所々スルーしつつ読み進めた)だろう。

Posted byブクログ