日本2・0 の商品レビュー
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読んでいて注目したのは憲法2.0という日本国憲法を書き換える企画の中の国民院と住民院の概念である。 憲法2.0においては、国会は住民院と国民院の二院制をとっている。そして、国民院では国民から選ばれた国内外の有識者が、住民院では住民から選ばれた国民たる議員がそれぞれがそれぞれのやり方で国政に携わる。このねじれ構造により日本人のみならず外国人からも広く意見を反映させられ、一方で日本が外国人に乗っ取られる懸念もかなり小さくなる。 このアイディアはグローバル社会に対応するための基盤となるだろう。今では一部のエリート層だけでなく庶民レベルでもヒトの流出入は頻繁に行われている。日本の景気が立ち直らなければこの状況はさらに激化していくだろう。その時、日本に来た外国人はどうしたらこの国での生活がよくなるか考えるだろう、外国に来た日本人はどうしたら母国が発展を続けられるか考えるだろう。そういった異国の地だからこそ生まれる強い意志を掬い上げる制度だと感じた。是非、日本だけでなく世界中の国々で採用してほしい。
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目玉の新憲法だけでなく、巻頭にあるようにこれからの日本についての話が散りばめられていた。少々高いが、読み応え読後感は半端ない。半端がない。
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西洋からきた構築的で人工的なアートという概念を輸入し、制度を確立する際に、その外側にあった土着の文化を取り込み損ねている デュシャンがセットした現代美術のルールそのものをリセットする村上 アジアの西端で 今度は私たちが西域に赴く
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読むのに多大な労力が必要。 1,2行の文を読み飛ばすだけで、 話の流れから取り残される可能性あり。 そんな中でも比較的読みやすくて、 活力が湧くような内容だったものを下記に挙げる。 勝機はインド以西にあり-外交0.8から外交2.0へアップデートを 草木の生起する国-京都 ...
読むのに多大な労力が必要。 1,2行の文を読み飛ばすだけで、 話の流れから取り残される可能性あり。 そんな中でも比較的読みやすくて、 活力が湧くような内容だったものを下記に挙げる。 勝機はインド以西にあり-外交0.8から外交2.0へアップデートを 草木の生起する国-京都 国民クイズ2.0 3.11後の悪い場所 芸術家の使命と覚悟
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3.11で変わってしまった日本、新しい社会2.0に向けて、憲法、列島改造論、文学。 分厚い本にぎっしり。文化人が夢をみせてくれる。
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原子力に対する敵意が広がっている一方、イランの核開発問題にはなんの関心も示さない日本人。 アメリカのイラクへの「対テロ戦争」を支持し、それがどうやら間違いであったとされる今、当時の社説を検証したり、撤回したりすることのないメディア(欧米の多くのメディアは「テロ」の表現を撤回してい...
原子力に対する敵意が広がっている一方、イランの核開発問題にはなんの関心も示さない日本人。 アメリカのイラクへの「対テロ戦争」を支持し、それがどうやら間違いであったとされる今、当時の社説を検証したり、撤回したりすることのないメディア(欧米の多くのメディアは「テロ」の表現を撤回している)。 情報と認識においてもっとも遅れているのは、政府よりもメディアで、メディアから情報を受け取る一般民衆。 …特に原発事故でこれだけ不満が噴出しながらも、国外の同様の問題になぜ意識が行かなかったのかを考えると、我が身可愛さの内向き思考なだけだったんだなあと思い知りました。 常岡さんの項は必読。 他にも高橋源一郎、村上隆、梅原猛など思考を刺激されるコラムが盛り沢山。新憲法の項も、比較形式になってることから現憲法の成り立ちを学ぶことができてgood。 本自体の紙質や、開いたままページが閉じない作りなど、細部までのこだわりも感じられて、大切に読み込もうと感じさせてくれます。
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朝生でも語られていた憲法2.0の基本的な考え方を改めて考えてみた。 従来国民のための憲法を ・国民:日本国籍を有する人 ・住民:日本に住んでいる人 に拡大することで実態に合った形に改変するとともに、人口減少に伴う経済縮小に対応する為の枠組みをどうするか(こうする) ということを提起していると理解した。 生産年齢人口減はさけられず、それに対応する為移民をどう扱うか(待遇をどうあげるか)に日本人がどこまで 向き合って考えられるかがポイントだと思う。 これは、例えば私の職場や関わっているプロジェクトにも所謂新興国の人々が多くかかかわっており、こういった人たちと どうつきあっていきたいかと考えることと関わりがあると思う。 そう考えたとき、まず私は、以下の様にできればが理想的と思った。 『出来のいい人は日本人と同じ待遇でよい。出来の悪い人は同じにしたくない』 しかしながら、出来のよい外国人と出来の悪い外国人を線引きする制度を設計するのは大変困難ではないだろうか? 個人個人でレベルは大きく異なるとは思うが、ほとんど単一民族の日本人の根本には、 別の民族に対して、権利(特に選挙権)を与えることに対するネガティブな感情はしばらくは残るだろう。 最終的に、純血民族を維持した状態で経済的な縮小を選ぶのか、民族が複数入り込んだグローバルな国家を選ぶのか? 個人的な直感としては、前者の方が可能性が高いと思う。(やなものはやだ、ということを言う人が少なからずいると思う) 移民問題を棚上げした状態でのGDP維持のシナリオはまだ見えない。 サイドブレーキを引いたまま走る車にあまり乗っていたくない気がますますしてしまう。
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憲法改正の素案が大全に編集され、クールJAPANを謳い、アイドル産業は現在もっとも多様なアイデアが生まれるなベンチャーと支持。秋葉原そのものがポータルサイトであるならば京都もポータルサイトであると私は思います。日本列島改造論の成長戦略もポテンシャルを感じつつ、沖縄を東アジアの拠点にしている図解はオスプレイの狙いを彷彿させる。ワンピースから説く日本文学の近未来を予見し、311以前と以降の中国ジャーナリズムを解析する本書の記事の数々は日本が2.0にアップデートするための好奇心に富んだ疑似体験となる。
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紙面の都合上、各論にはタッチいたしませんが、ボリュームも含めすべてのページから執筆者陣の熱い熱量を感じます。ここまでの熱情は増田俊也の『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』以来かも。今回は敢えて原発問題にコミットしなかった東浩紀氏の次のフェイズに期待しています。 β4が待ちど...
紙面の都合上、各論にはタッチいたしませんが、ボリュームも含めすべてのページから執筆者陣の熱い熱量を感じます。ここまでの熱情は増田俊也の『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』以来かも。今回は敢えて原発問題にコミットしなかった東浩紀氏の次のフェイズに期待しています。 β4が待ちどうしい。
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感想その1: http://blog.kentarok.org/entry/2012/07/23/004614
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