すてきな地球の果て の商品レビュー
まったく知らない南極や北極のことが書いてあってどんどん読めた。 途中にでてくる写真がとても綺麗で読むのが楽しかった。私もいつか南極に行きたい
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南極と北極という地球の果て。そこは日本からは考えられないぐらいの絶景や静けさ、命があふれる場所だった。美しい、なんて単純な言葉だけではない、大自然の営み。著者の感動が真っ直ぐに伝わってくる。写真だけでも圧倒されるのに生で見たらその感動はどんなものだろう。北極、南極。絶対に行くこと...
南極と北極という地球の果て。そこは日本からは考えられないぐらいの絶景や静けさ、命があふれる場所だった。美しい、なんて単純な言葉だけではない、大自然の営み。著者の感動が真っ直ぐに伝わってくる。写真だけでも圧倒されるのに生で見たらその感動はどんなものだろう。北極、南極。絶対に行くことはないが一度ぐらいは雄大な景色を見てみたいものだ。
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冒険ではなく研究者として極地を訪れる ので、悲壮感はなく、地球という惑星の 素晴らしさを余すことなく表現していま す。 写真も多く、そこに生息する動植物のそ のままの姿が美しいです。 何万年も前からも変わらない風景を楽し むことができる一冊です。
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小学生の頃、テレビでアラスカの映像を見て、長じて南極、北極と極地での生物調査をするようになった著者。その極地で感じた「極地の風」のエッセイ。斜め読み。 極地にかりたてたものが母方の遺伝性病気。筋肉が動かなくなってしまうといい、祖母も母もおじも、それを見て、行きたいところに行く、...
小学生の頃、テレビでアラスカの映像を見て、長じて南極、北極と極地での生物調査をするようになった著者。その極地で感じた「極地の風」のエッセイ。斜め読み。 極地にかりたてたものが母方の遺伝性病気。筋肉が動かなくなってしまうといい、祖母も母もおじも、それを見て、行きたいところに行く、という生き方を選んだという。 エッセイには研究内容とかはほとんど書いていなくて、何か理科的な生態を研究しているらしい、もっとよく知りたくなって検索すると、NHK解説委員として南極を説明したページが残っていた。しかし、残念なニュースも。一体彼女に何があったんだろう。 2013.8.11第1刷 図書館
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自分は本書を読みながらある疑問を感じていた。「南極もジャングルも地球が作り出した自然なのに、どうして両者から感じる風致はこんなにも違うのだろう」と。 それについては、南極が「地球そのもの」の営みであるのに対し、ジャングルは「生命の」営みであるからかもしれない、とうっすら感じた。...
自分は本書を読みながらある疑問を感じていた。「南極もジャングルも地球が作り出した自然なのに、どうして両者から感じる風致はこんなにも違うのだろう」と。 それについては、南極が「地球そのもの」の営みであるのに対し、ジャングルは「生命の」営みであるからかもしれない、とうっすら感じた。 南極は、人が定住することもなければ生き物の数も限られる、生まれたままの地である。そこで行われる営みは生命の発生よりも前の、より純な自然活動だ。 対してジャングルやサバンナは、地形変動こそは地球自体の営みであるものの、周辺環境は生物たちの営みによって形作られている。例えるなら、南極は「真理」であり、ジャングルは「歴史」なのかもしれない。 そのスケール感と時間の長さの違いが、両者に異なる空間の広がりを生んでいるのだと思う。 「南極には音がない。人間が作り出す音はもちろん、他の生き物の声、風で揺れる木や草、流れる水の音すらない。」そう筆者は述べている。 そう、南極を象徴するのは「無音」だ。生物の鳴き声も水が流れる音もしない。地球が活動を止め、その表情を直接感じられる場所である。そこが無音で閉じた世界に感じられるのは、地球という命の歩みが非常に遅いからだ。 「生まれたての地球から感じた悠久の時間――それはめぐりめぐって、より一層「瞬間」を際立たせていた。」 筆者は南極大陸を調査中、アザラシのミイラに出会う。遺体はまだ肉の部分を有していたがなんと数千年前のものであった。極低温下で腐敗が進まなかったのだ。 生き物のスケールからしたら信じられないぐらいの長い時間がそこでは流れている。何千年、何億年という歩みの集大成があの極北の大地にあり、そこに魅せられた筆者が、自身と地球の間に横たわる茫漠な時間を前にして、「悠久」と「瞬間」を同時に感じたのは何も不思議ではない。
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本書の紹介によれば、筆者の田邊さんは、学者・研究者。研究活動の一環として、北極、南極を訪れることがある。本書は、その時の訪問記である。エッセイと写真で構成されている。 写真の美しさに、心を奪われる。 地球上の他の場所では絶対に撮影できない、北極や南極でしか撮影できないであろう写...
本書の紹介によれば、筆者の田邊さんは、学者・研究者。研究活動の一環として、北極、南極を訪れることがある。本書は、その時の訪問記である。エッセイと写真で構成されている。 写真の美しさに、心を奪われる。 地球上の他の場所では絶対に撮影できない、北極や南極でしか撮影できないであろう写真も多い。 一番印象に残る写真は、表紙の写真。南極の氷原、氷原の高さを超えて露出した地表部、それを座って悠然と眺める人。人が座っている岩には、苔のようなものが生えていて、南極にも生命が息づいていることが分かる。 そんな驚きを与えてくれる写真が沢山。
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圧倒的な自然と生、壮大な時間の流れ、そして飾られることのない死。日々の生活であったり、文明の利器であったり、そうしたものに覆い隠されて気づきようがないこと。それがむき出しになっているのが、極地という場所なのかもしれないと読み終えて思いました。 瑞々しい文章と数々の自然と動物たち...
圧倒的な自然と生、壮大な時間の流れ、そして飾られることのない死。日々の生活であったり、文明の利器であったり、そうしたものに覆い隠されて気づきようがないこと。それがむき出しになっているのが、極地という場所なのかもしれないと読み終えて思いました。 瑞々しい文章と数々の自然と動物たちの写真は、飾り気がないからこそ、時に無情で、しかし、それ以上に美しいものを伝えてくれているような気がします。 著者の田邊優貴子さんが研究者だということは、本を手に入れる前に知っていたので、この『すてきな地球の果て』も、どこか専門的な知見があったりするのかな、と思っていたのですが、良い意味で裏切られました。 第1章で語られる著者の田邊さんの旅への決心の理由。遺伝病に冒された、祖母、叔父、そして母。 遺伝にするに従い、発症確率は下がり、徐々に症状は軽減されるというものの、その心中にあった不安であったり、運命の無情さ、生きることの虚無感というのは、読んでいる自分もなんとなく想像でき、共感するところもあったと思います。 しかし、そんなものを全て吹っ飛ばしてしまうほどのアラスカでの体験。そして田邊さんは「生きている」という感覚を取り戻します。 この「生きている」という感覚が、本の中の一本の芯として貫かれていたように思います。南極でのフィールドワークの様子、雄大な大自然、そこで生きる力強い生き物たち。 それぞれの描写が楽しさと感動に満ちあふれているように感じるのは、単に文章が上手い下手という問題でなく、もっと内面の、田邊さんの思いが、文章自体に乗り移っているからこそではないから、と思うのです。 そして、本で描かれ、そして撮影された自然の風景は、自分の小さな想像力を遙かに超えてきます。 湖の底に広がる古代遺跡のような藻と苔の群生。寒さと乾燥した気候のため腐敗せずに、その場で苔たちと時間を刻み続けるアザラシのミイラ。氷河の傷跡、湖面に映し出される自然、抜けるような青空と真っ白の大地…… 自分の常識や想像を超えてくるものが、世界にはまだあるということ。そのことに気づき、追いかけられるような感性を持ち続けること。時代が時代だからこそ、そんな感動が人を救う道しるべにもなるような気がします。 生と死、自然と時間、普段の生活の中で意識しなくなったもの。それらの原生ともいうべきものに、この本から触れることができたように思います。
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図書館でリクエストして他館より借り。植物生理生態学者とのことだけれど、難しい表現は使わずに、南極・北極圏の調査のときに感じたことを日記のように綴られている。登場するシーンがその時撮った写真と共に楽しめて、良い。 カノープスとキョクアジサシのことを、この本で知った。 マイナス1...
図書館でリクエストして他館より借り。植物生理生態学者とのことだけれど、難しい表現は使わずに、南極・北極圏の調査のときに感じたことを日記のように綴られている。登場するシーンがその時撮った写真と共に楽しめて、良い。 カノープスとキョクアジサシのことを、この本で知った。 マイナス12度の水について触れられていたけれど、過冷却水のことだよね?自然の状態で存在するものなのだなぁ。2017/7/7
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別のインタビューで、「社会の役に立ったとして、それが私にとって何になるだろう」とコメントしてたけど、これだけ夢中になれるテーマがあれば、納得。 極地を目指す人って、なんらかの形で「自分が生きているという実感」を求めているんだなー…
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北極と南極。今まで全く興味も知識もなかったので、とても新鮮に読むことができました。 北極や南極のしんとした静けさや身を切るような寒さなど、読んでいてとても伝わってきます。 また文章中に出てくる箇所の 実際の写真も載っていて、さらに臨場感をもって読むことができました。 2000...
北極と南極。今まで全く興味も知識もなかったので、とても新鮮に読むことができました。 北極や南極のしんとした静けさや身を切るような寒さなど、読んでいてとても伝わってきます。 また文章中に出てくる箇所の 実際の写真も載っていて、さらに臨場感をもって読むことができました。 2000年前のアザラシのミイラには感動しました。 地球ってすごい…と改めて感じさせられます。 そしてそれを研究されている方々も。
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