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よろずのことに気をつけよ の商品レビュー

3.6

42件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

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    18

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2018/09/15
  • ネタバレ

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テーラー伊三郎が良かったので追いかけることにした、川瀬さんの乱歩賞受賞作。 初期作だけあってかなり荒っぽいなぁ。細部に心配りしているなぁと思うところもあれば、その描写はないやろと思うとこもあったりで、塗りむらが激しいというイメージ。 呪術展開ならもっとドロドロとしてほしいし、謎解きで行くならもっとミステリーやトリックを巧妙にしてほしいし、読ませたい場所の立ち位置もなんだかフラフラ不安定。 ヒロインの描写も勝気なのか弱いのかガキなのかオマセなのか…、本人に「そう演じてるのよ」と言わせてしまうのは興ざめやぞ。 その他、小説なれしてない部分は目につくものの、筆力の強さの片りんを見せてくれる作品でもある。 呪術ウンチクの描写は見事であるし、それを伏線として展開させていく部分は読みごたえあって、この後の川瀬さんを予感させる部分もたくさんある。 総合的には星3。でも、こっから登っていく星3ってのはいいもんやね。

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2017/11/29
  • ネタバレ

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本物の呪いとされるものが存在するとされるこの作品の中で、肝心の呪いの理由がそれ、というのはどうなのか。どうせならもっとどこまでもおどろおどろしくあってほしかったような。 ラストで、呪いをかけた犯人達の逃亡を助けているのが誰なのかが明かされるけれど、さすがに被害者の孫であり殺されかけもしたこの人が助ける側に回るのは不自然かなぁ。 あと、京極夏彦が指摘したという「呪術に対する大きな誤謬(正式にはなんと言われていたか知らないけれど)」というのがどこなのかがすごく気になった。その道に詳しい人ならわかるのかな……

Posted byブクログ

2017/04/03
  • ネタバレ

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評価は5。 内容(BOOKデーターベース) 第57回江戸川乱歩賞受賞作。呪いで人が殺せるか。変死体のそばで見つかった「呪術符」を手がかりに、呪術の研究を専門にする文化人類学者・仲澤大輔が殺人事件の真相に迫る長編ミステリー 。 この作者の昆虫シリーズはいくつか読んだが着眼点が面白い。しかも、かなり調べ上げているので引き込まれてしまう。 今回は呪い・・・丑の刻参りやわら人形程度しか知らなかったがあまりに具体的でその状況が目に浮かぶ程リアルである。 最後は人情でほっこり・・・とてもいい話だった。

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2017/01/17

川瀬七緖のよろずのことに気をつけよを読みました。 川瀬七緖のデビュー作で、呪術をテーマにしたミステリーでした。 呪術を専門にしている仲澤のもとに、祖父を惨殺された真由という少女が訪ねてきます。 仲澤は真由とともに事件の真相を探っていきます。 四国から東北までまわって江戸時代にさ...

川瀬七緖のよろずのことに気をつけよを読みました。 川瀬七緖のデビュー作で、呪術をテーマにしたミステリーでした。 呪術を専門にしている仲澤のもとに、祖父を惨殺された真由という少女が訪ねてきます。 仲澤は真由とともに事件の真相を探っていきます。 四国から東北までまわって江戸時代にさかのぼる呪術師の存在を探り当てた仲澤と真由はその本拠地に乗り込んでいくのですが... ちょっと荒削りなところもありますが、いきおいのある物語を楽しみました。

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2016/12/30

呪術に詳しくない人にも、犯人側の異常なまでの恨みの強さがしっかりわかるようになっていて、話にすんなり入っていくことができた。最後があっさりし過ぎていたかな、と思われたのが本当にもったいない。

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2016/10/31

面白かった!でも呪いの元になった事件が悲惨すぎて、読んだ後もそのことばかり考えてしまいました。ラストには少し救いもあるけれど。 ヒロインがちょっと完璧すぎてリアルじゃないかな。まあミステリーではありがちですが。呪いに関する薀蓄が深くて、勉強(?)になります。

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2016/10/05

 何よりもしっかりした文章を書かれる。恨みをはらすという、いささか古風な感情にリアリティを与えている。(柳田國男に呪いに関する書籍はあるのか。)著者の初期の本なのだが、子供服のデザイナーをしながら、このような物語を紡いだ才能は本物だと思います。

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2016/07/15

江戸川乱歩賞の作品はいつもすごくワクワク読み進められて面白いのだけど、初めてイマイチだと感じた作品になってしまった。呪術とか民俗学とかも好きな要素なので決してそういうテーマのせいではないと思う。人物像とか前後の繋がりがわざとらしくて不自然?なのかも。真実が分かっていく感じ、謎が解...

江戸川乱歩賞の作品はいつもすごくワクワク読み進められて面白いのだけど、初めてイマイチだと感じた作品になってしまった。呪術とか民俗学とかも好きな要素なので決してそういうテーマのせいではないと思う。人物像とか前後の繋がりがわざとらしくて不自然?なのかも。真実が分かっていく感じ、謎が解けた爽快感がない。

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2016/05/04

都内に住む老人が自宅で惨殺された。奇妙なことに、遺体は舌を切断され、心臓をズタズタに抉られていた。さらに、縁の下からは「不離怨願、あたご様、五郎子」と記された呪術符が見つかる。なぜ老人はかくも強い怨念を受けたのか?日本の因習に絡む、恐るべき真相が眼前に広がる!第57回江戸川乱歩賞...

都内に住む老人が自宅で惨殺された。奇妙なことに、遺体は舌を切断され、心臓をズタズタに抉られていた。さらに、縁の下からは「不離怨願、あたご様、五郎子」と記された呪術符が見つかる。なぜ老人はかくも強い怨念を受けたのか?日本の因習に絡む、恐るべき真相が眼前に広がる!第57回江戸川乱歩賞受賞作。 興味のない題材だったが、勢いで読んでしまった。 こちらよりも「法医昆虫学捜査官」シリーズの方が楽しめる。

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2016/03/16

面白かった。 だいぶ盛り込みすぎな感はあったし、 真由に魅力無さすぎるし、主人公はどうやって食べているのか謎すぎるし、だけど 楽しく面白く読めた。 自分の地元にこんな怪しい念仏があるなんてなんかずるい〜 師走の月に雪なくば、よろずのことに気をつけよ 語呂よくてずっと残った。

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