隣人 新装版 の商品レビュー
6話からサスペンス物語り。 面白かった。 2018年戌年になのに、表紙の猫の顔に釘付けされて手に取った本である。 表題の「隣人」――幸介は、妻 美由紀の為に、杉並の家を購入し、好きな猫も飼う事を進めてくれる良き夫である。 2人で行った江の島の海で、幸介は、溺死してしまう。 幸せい...
6話からサスペンス物語り。 面白かった。 2018年戌年になのに、表紙の猫の顔に釘付けされて手に取った本である。 表題の「隣人」――幸介は、妻 美由紀の為に、杉並の家を購入し、好きな猫も飼う事を進めてくれる良き夫である。 2人で行った江の島の海で、幸介は、溺死してしまう。 幸せいっぱいの夫婦だったのに、、、妻の陰謀が、隣の奥さんが、宅配のキャットフードの送り状から、じんわりと、養子の話に、、、、 「伴走者」――結城と芳美は、不倫しており、結城は妻の新庄(旧姓で職場勤務)と離婚をほのめかして、勤務先へ男が居ないか調査してくれと芳美にいらいするのだが、、、、 屋上で、死を待ち受けているのは、、、 一番悪いのは結城であった。 「風の墓」――妻の両親と二世帯住宅に要望されながら、それにモヤモヤしたものを感じている教師の兼吾が、画廊で見つけたガラスのペーパーウエイト。 それを購入したことにより、その作者奈絵と親しくなるのだが、、、奈絵にパトロンが付き、兼吾は焦る。奈絵と一緒に居たいと思うのだが、反対に奈絵は、、、鬱陶しい思いだったのだ。 「洗足の家」――伯父夫婦の家が火事になり、伯父 敬二郎の死んでしまう。 自殺として、、、。 しかし、これは、叔母 草子と、姪の美紅の念密な復讐によるものであった。 「至福の時」――幼い時に通ったお稽古のブルーミングキッズで、恭平の母親が、見せた至福に見せた笑顔は、何をしていたのか?と理解できるようになった恭平。 不倫の相手が、その当時やんちゃだった阿倉楡の父親だと思っていたのだが、10歳年上の桐(当時高校生)だったのだ。 その相手からの別れ話しで、母親が自殺したことに恭平は愕然とする。 「雪化粧」――不倫相手だった中瀬を、紀和は、風邪ひきの時にコンサートのチケットを妹の美琴に譲った事により、美琴も中瀬と不倫をして、子供を出産してしまう。 その子と共に、紀和は、旅に出かけるのだが、、、何もかも知っていた中瀬の妻が旅館に迄来る。 しかし、一番強いのは紀和で、またもや、不倫相手を見つけて、今妊娠中であった。 テンポよく、又、最後まで語らずに結末が、読者に伝わる手法で描かれて居り、6話、楽しませてもらった。
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【あらすじ】 優しい夫に真っ白でふわふわな猫―美由紀の満ち足りた生活は、夫の溺死によりピリオドが打たれる。しかしそれは、新たなる絶望への幕開けに過ぎなかった。小説推理新人賞受賞作「隣人」を含む戦慄のサスペンス集。予測のつかない結末6篇! 【感想】
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標題作を含む6つの短編。 日常に細む悪意が底辺にある、どこか不穏な物語。 なんだけど、こういうのって、小池真理子さんだったら心理描写も含めて深みのある作品になるのだけど、本作は結末も容易に想像できるし、事象の表層を撫でているだけのような印象ですぐに飽きてしまった。 娯楽にもならなくて、残念。
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一つ一つの短編が、全て予想外の結末で終わる。 若干気持ちが滅入る。だけど、読みやすくて、話に引き込まれた
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どの短編も「か弱くて害のなさそうな人」が腹に一物抱えていた……という物語。 何本も読んでいるとパターンが分かってしまったのが残念。
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いくつかはどんでん返しを狙った短編集。 不幸な事件に巻き込まれたように見せかけて、実はその首謀者だった系。
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最近ゴタゴタしていて本屋さんに行けないので、読み返しが増えている。 なかなかにザルのような記憶の持ち主なので、自分でも驚くくらい内容を忘れてしまっているので読み返しでも新鮮に楽しめるタイプ。 今回は、好きな作家のひとりでもある永井するみさんを読み返し。 相互の繋がりのない短編6...
最近ゴタゴタしていて本屋さんに行けないので、読み返しが増えている。 なかなかにザルのような記憶の持ち主なので、自分でも驚くくらい内容を忘れてしまっているので読み返しでも新鮮に楽しめるタイプ。 今回は、好きな作家のひとりでもある永井するみさんを読み返し。 相互の繋がりのない短編6篇。 永井さんはどちらかというと、ひとの心に自分でも気付かないうちに芽生える殺意や悪意を描く作家さん。長編で二転三転して先が読めないとか大きな仕掛けに唸らせるといった作風ではなく、すらっと読んでちょっと怖いような嫌な気持ちを残す作品が多い。 短編であるので、登場人物をある程度絞り、少ない登場人物に意味を持たせ、人物の心の動きを描写し、尚且つ中盤、出来たら終盤まで誰が誰に殺意を抱き、どのように目的を実行し、結末はどうするのかといった肝腎な部分は読者に気付かせないようにする。 永井さんの文章は、読んでいくと普通の夫婦だったり恋人だったりの穏やかな日常を描いているようで、それでいて密やかに心の中の殺意は膨らんでいく。このさりげなさが、とても上手な作家さんだと思う。 短編の魅力に溢れた一冊だと思う。 もう永井するみさんの新作に出会えないことは本当に残念でならない。 まだ読めていない残りの作品を読んで永井するみさんを偲ぶ。
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最後にひと驚きがある短編集。伴奏者、風の墓、洗足の家、至福の時が面白かった。人ってわからないものだなー。
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話に入って行きやすいく、読みやすい。 ほとんどが『女って怖い』と思わせたい内容だが落ちの前にバレちゃってる感が・・
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短編集。どの話も驚く結末が用意されている。ほとんどブラックな結末でぞっとするラストになっているけど、最後の話だけは希望が感じられるようになっていた。読みやすい物語ではあったけど、また読みたいと思うほどの驚きはなかったかな。
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