疫神 の商品レビュー
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カビを原因とする伝染病に関わる米国の研究チームの女性。 物や場所の善し悪しで青と赤の光が見える少年。 至るところに存在する「あの人」の存在に怯える夫婦。 主にこの三組の視点で描かれるのだけど、全く共通点はなくなんら関連性は見出せない。それが最後の最後で繋がる・・・のは良いけど、ちょっと無理やり過ぎないか? もうちょっと途中で色々匂わせても良いと思う。 あとどうしても終わり方があっけないという印象が拭えない。だって人類を揺るがすはずの出来事を、こんなコンパクトにまとめちゃうわけ?しかもおばあちゃんにカビを食べさせて幕引きなんて、そんなの駄目でしょうよ。 でも男の子の話は面白かった。「あおいふく、あかいふく」の光を見つけた時の喜びや恐怖が、彼の目を通して素直に伝わってきた。幼いながらも家族を守ろうとする彼のひたむきさも、良い。 ただじゃあ青と赤の光や、何より「あの人」ってなんだったんだろうっていう具体的な説明はもっと欲しかった。
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アフリカで致死率100%の感染症が発生し、CDC感染症制圧チームのエミリーはその原因であるカビを持ち出したと思われる研究者の行方を追う…というオープニングとタイトルから、パンデミックパニックな話かと思って読んでいくと、ちょっとひと味違った。 エミリーのパートの他に、日本の片隅で特...
アフリカで致死率100%の感染症が発生し、CDC感染症制圧チームのエミリーはその原因であるカビを持ち出したと思われる研究者の行方を追う…というオープニングとタイトルから、パンデミックパニックな話かと思って読んでいくと、ちょっとひと味違った。 エミリーのパートの他に、日本の片隅で特殊な能力を隠して暮らす夫婦、「あかいふくとあおいふく」が見える男の子の物語の3つが並行して進んでゆき、これらがいつどのように交錯するのかと思っているうちにそれぞれがクライマックスになだれこむ。どのパートもサスペンスフルで、先が気になってどんどん読んでしまったが、どこでつながるのかはラストにようやく明かされる。それが面白いところでもあり、同時に物語全体が散漫な印象になってしまっている感もあり。 少年の赤と青のビジョンの怖さや美しさ、向井という研究者の得体のしれない不気味さが印象的だった。
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3つの視点から進んでいくミステリー。 ”オレンジカビ”という致死率100%の菌を持ち出した男を追う女性研究者、他人には見えない”青い服”と”赤い服”が見える幼稚園児、”あの人”をみると殺戮衝動にかられる夫婦。 3つの視点に関係してくる”オレンジカビ”と向井という謎の男、向井は何をするために”オレンジカビ”を持ち出したのか…すべての謎がラストでどんどん明らかになっていく場面がわくわくしました。 物語のなかで一切発言せず、第三者によって語られる向井という男の人物像が不気味で印象的でした。
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個人的感想としては3つのストーリーを交わらせていくんですが、とっちらかっている感じがします。 上手くいけば、ジェノサイド越えも可能だったのかも?なんつって。 ネタはイイと思うのだが、必然性が無理矢理な感じで残念です…。
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