Another エピソードS の商品レビュー
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綾辻さんだなぁ、という感じの文章・表記・展開。 アニメというのはあれかなぁ、と思っていたのだけれど、メディアミックスをきっかけのひとつにして、この作品が生まれたと思うと、まぁ良いのかなぁ。
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『Anoter』の外伝。本編にて、見崎鳴が夜見北を離れた”空白の一週間”の物語。ミステリ的な仕掛けはわかりやすいものの、本編での設定を活かした伏線の回収や緻密な構成が見事。鬱々とした幻想的な雰囲気も綾辻らしくて素敵。
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「Another」外伝。もちろん「Another」は先に読んでおくことをお薦めします。ネタバレになってしまいそうなところもあるし、何よりもあの設定をきちんと理解した方が断然楽しめますので。 静謐な避暑地の夏の印象を持ち、切なさも感じられる物語。ヒロインは見崎鳴だけれど、物語の主役...
「Another」外伝。もちろん「Another」は先に読んでおくことをお薦めします。ネタバレになってしまいそうなところもあるし、何よりもあの設定をきちんと理解した方が断然楽しめますので。 静謐な避暑地の夏の印象を持ち、切なさも感じられる物語。ヒロインは見崎鳴だけれど、物語の主役はもうひとりの「サカキ」の……幽霊。幽霊としての彼の存在の儚さがなんとも印象的で、とても孤独に感じました。 そして当然ありますミステリ仕掛け。徐々に浮かび上がる記憶の断片、というモチーフはかなり魅力的。ああ、まさかそういうことだっただなんて。 個人的にはあの死に際の言葉の意味が……! 淋しくて哀しくて、だけどどこかしら穏やかさも感じられました。 と、大満足の一冊だったのですが。なんだか数年後にまたしても何かが起こりそうな気がするのは、私だけなんでしょうか。
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綾辻作品を読むたび毎回思うのですが、 綾辻先生の書く文は、空気感というか没入感というか・・・ そういった感覚を作りだすのが非常にうまく、 2、3ページで作品の世界に一気に引き込まれますね。 今作はオカルティズムな現象を題材に扱っているということもあり、 オチが多少強引かな?と感...
綾辻作品を読むたび毎回思うのですが、 綾辻先生の書く文は、空気感というか没入感というか・・・ そういった感覚を作りだすのが非常にうまく、 2、3ページで作品の世界に一気に引き込まれますね。 今作はオカルティズムな現象を題材に扱っているということもあり、 オチが多少強引かな?と感じましたが、 その後にオチで感じていた、ここの発言の意図は?とか この人物がこうしたのはなぜ?といった疑問点をほぼ解説してくれているおかげで、読後感が非常によかったです。 また、それでいてまだ考察の余地が残されてるのも楽しめそう。 Another本編よりもミステリよりと感じた今作ですが、 個人的にはAnother本編よりも楽しめました。
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一応アナザーの続編というか、あの”災厄”の後に語られる、あの”災厄”中に見崎鳴が経験した事件のお話。 アナザーの時ほど先が気になってグイグイ読み進む感はなかったですが、推理小説としては面白かったと思います。ちょっと昔の綾辻氏の「フリークス」に集められてたような話かな…。
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夏にこそ読むべき、綾辻らしいホラー。 Anotherはすっごい好きなんですけどね、作品として面白かったんですが、正直、ミサキメイというキャラクタにはそんな思い入れはないです。というか誤解を恐れずに言えば、綾辻行人の書く人物で印象深いのは十角館の犯人と咲谷由衣嬢くらいですかね。 彼女メインというのでさほど構えずに読んだんですが。(なんか、キャラ小説とかなってんのかなーって思ってた。森の四季シリーズみたいな。) ふたを開けてみれば、綾辻らしさ満載でした。面白かったよ、とても。文章の書き方、傍点の振り方、間の取り方、(カッコ)の入れ方、どれもこれも「綾辻だー!」って感じで、オチの持っていきかたもね。 幽霊自身が一生懸命考えてた「死の理由」や「死体の場所」について、想像通りというか、わかりやすく書いてあったんだけど、それがミスリードだね。読者の意識をそっちにもっていっといて、幽霊の正体について考えさせないようにするっていう。 アマゾンに綾辻自身からのメッセージ動画があったからみたけど、ミサキメイが幽霊と会うシーンに力入れたって言ってて、効果とか演出とか、そういう意味で力入れたのかなって思ってたら全然違った、普通に伏線だった。まあ綾辻だから当然といえば当然か。 幽霊の正体が判明したあとでも、追い打ちをかけてのいくつもオチが待ってるから、ラストまで気が休まらない系。途中で気付はしたけど、幽霊である僕が恋をした少女についての部分が一番好きだな。あぁああ、と頭抱えたくなった。だからこそ、僕が死に惹かれていったっていうのもね。 あとがきで綾辻が「続編についての妄想が」って書いてるけど、そのときの主人公は間違いなく「彼」だろうねぇ。よりにもよってなんでこっちに、と。 ラスト、名前についてはちょっとよく分からなかったよ。名前だけ書いてるってことになにか問題でもあるのかな。それとも世話になってるところが問題? 抜粋。幽霊である僕のセリフより。 「箪笥も箱の中も調べたけど、どこにも僕の死体はなかったよ」 Another、読み返したいところ。
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幻想的な雰囲気にどっぷりと浸れるのも良ければ、目眩く謎解きで全ての霧が晴れていく様を体感できるのもまた良い。 続編だから当たり前だけど、「Another」との繋がりが随所に出て来て懐かしく読めました。
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アニメ化もされた『Another』の続編。 本編ではもっとミステリアスな雰囲気を出していた鳴のキャラクターが、『エピソードS』ではもう少し取っつきやすいタイプに変化している。 本編とは違い、やや強引さはあるものの合理的な解決が提示されるのも特徴か。 『あとがき』によると続編の構想...
アニメ化もされた『Another』の続編。 本編ではもっとミステリアスな雰囲気を出していた鳴のキャラクターが、『エピソードS』ではもう少し取っつきやすいタイプに変化している。 本編とは違い、やや強引さはあるものの合理的な解決が提示されるのも特徴か。 『あとがき』によると続編の構想もあるそうで、すんなり次回作に繋がるようなラストだった。
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