アングラマネー の商品レビュー
オフショアやアングラマネーを通して経済を読む本。 詳しく解説されているのは、デラウェア州・ネバダ州・マイアミなどの企業優遇措置をとるアメリカの都市、イギリスの中心部に位置するシティ、スイス・リヒテンシュタインのプライベートバンク、イタリアのマフィアとバチカンのつながり、など。また...
オフショアやアングラマネーを通して経済を読む本。 詳しく解説されているのは、デラウェア州・ネバダ州・マイアミなどの企業優遇措置をとるアメリカの都市、イギリスの中心部に位置するシティ、スイス・リヒテンシュタインのプライベートバンク、イタリアのマフィアとバチカンのつながり、など。また、ロシアとイギリス・キプロスとの関係や、中国とイタリアとの関係についても言及されていて、国際間の裏経済のつながりがある点も面白かった。
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個人から多国籍企業、果ては国家まで、タックスヘイブンを利用した、アングラマネーの影響は計り知れない。本書はその大きな流れを掴むのに参考になる。タックスヘイブンといえば、ケイマン諸島と思っていたが、アメリカ、イギリス、ドイツ、バチカンとその流れは底知れない。実体経済に影響を与えるに...
個人から多国籍企業、果ては国家まで、タックスヘイブンを利用した、アングラマネーの影響は計り知れない。本書はその大きな流れを掴むのに参考になる。タックスヘイブンといえば、ケイマン諸島と思っていたが、アメリカ、イギリス、ドイツ、バチカンとその流れは底知れない。実体経済に影響を与えるに至り、ようやく各国政府も取り締まりに乗り出したという。どこまでも奥深いものだと思った。
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読了した本がたまっています・・・ 付箋部分を抜粋します ・脱税が多くなりすぎてしまえば、確かに世の中がおかしくなるが、グレーゾーンがなくなってしまえば 世の中は官僚主義となり、社会からは活力が喪失してしまう(p14) ・いわば世界経済のど真ん中に、タックスヘイブンというコ...
読了した本がたまっています・・・ 付箋部分を抜粋します ・脱税が多くなりすぎてしまえば、確かに世の中がおかしくなるが、グレーゾーンがなくなってしまえば 世の中は官僚主義となり、社会からは活力が喪失してしまう(p14) ・いわば世界経済のど真ん中に、タックスヘイブンというコントロール不可能な巨大なブラックホールが 存在しているのである(p32) ・企業利益は増大しても、本国アメリカにおける雇用を増やそうとしないのが、コーポレートランドの もう1つの特徴である(p43) ・ケイマン諸島に本部を置く会社に勤めるアメリカ人は、解雇された時に失業保険やその他のいかなる 手当ても受ける権利がない(p44) ・脱税は一見、殺人よりも軽い罪と見られがちである。しかし、公的権力から見れば必ずしもそうではない。 国家の運営を支えているのは税金である(p70) ・日本でも、アメリカのような巨額の報奨金を伴う内部告発法を制定したらどうだろうか。もっとも、日本人の 倫理観にそぐわないかもしれないが・・・(p145) ・貧困が、犯罪組織の温床となることは、世界的な傾向であるが、これはイタリアについても真実である(p167) ・しかし国家や国際機関が提供する「安全」をはじめとする様々な公共サービスは、税金なしでは成り立たない。 税金を回避する人々が増えれば、文明社会は成立しなくなる(p254)
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世界各国の税収が極端に減少する現代経済社会。 税金は表の経済にしか、課税し、徴収するしかない。 しかしながら、タックスヘイブン(租税回避地)やシャドーバンキング(影の銀行)を使った、いわゆる脱税や資産隠し、麻薬や売春や賭博によって生まれ蓄えられた金をアングラマネーと呼称している。...
世界各国の税収が極端に減少する現代経済社会。 税金は表の経済にしか、課税し、徴収するしかない。 しかしながら、タックスヘイブン(租税回避地)やシャドーバンキング(影の銀行)を使った、いわゆる脱税や資産隠し、麻薬や売春や賭博によって生まれ蓄えられた金をアングラマネーと呼称している。 闇に流れ、動く金は想像を絶する額に達している。 もはや中央銀行やIMFも制御できない闇資金の還流が世界経済を揺さぶっている。 その歴史と仕組みなどについて、詳細に述べられた著作である。 アメリカ、イギリスのタックスヘイブンの歴史、仕組み、イタリアのアングラマネー、特にバチカンのアングラマネーとマフィアとの歴史的な展開、最後に、ドイツ経済も、実は、アングラマネーの世界にどっぷりつかっている。 財政赤字などに悩まされているアメリカという一応世界経済の中心国が、上記のような闇の世界に立ち向かおうとしている現在、おひざ元のアメリカ自体も大いなる矛盾を抱えているが、ここは、世界の良識を信じ、少しでも、表の経済が立ち行くような方向に向いてほしいものである。
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税金払え! 貧乏人は節税のすべも知らずにお上の言う通りなす術もなく納付しています。早く総背番号導入しましょう。まいりました。
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いやぁ〜、こんなことが起きていたとは。 世界史的にも面白い。イギリスのシティとスイスの大きな闇を知らなかったのは私の怠慢。グローバル化した社会で色の付いてないお金は黒く染まって白くなる。 UBS社員が国外に出れないとはね…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アングラマネーとタックスヘイブン(租税回避地)の本。Googleやアップルが利用しているダブル・アイリッシュ & ダッチ・サンドイッチのスキームを知りたくて読んだが、よくわからんやった。 但し、Googleの利益から払われた法人税は2.4%。米国のGEは、2010年に140億ドルもの利益を上げながらアメリカに納めた法人税はゼロというショッキングな事実を書いている。 2001年9.11でテロ被害を受けたアメリカはテロ資金根絶のためアングラ・マネー取締に乗り出したが、この結果2006年春頃からタックスヘブンからアメリカの金融市場に流れていた資金が急激に枯渇し、それがサププライム・ローン崩壊の引き金となった。換言すると金融ブームの原動力となった住宅バブルを支えていたのは海外のタックス・ヘブンから流入している極めて出処の怪しい金であったという記載には驚いた。 国家とグローバル企業の戦いは、今後とも続いていくのだろう。
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既読感があった。昨秋読んだ、ニコラス・ジャクソン著タックスヘイブンの闇と内容はかなりかぶっているように思える。だからこの世界の大枠を知りたいなら両方を読む必要はないと思う。 本書は、タックスヘイブンと裏経済、アメリカ系、イギリス系、最近のタックスヘイブン絡みの事件、と続き、最...
既読感があった。昨秋読んだ、ニコラス・ジャクソン著タックスヘイブンの闇と内容はかなりかぶっているように思える。だからこの世界の大枠を知りたいなら両方を読む必要はないと思う。 本書は、タックスヘイブンと裏経済、アメリカ系、イギリス系、最近のタックスヘイブン絡みの事件、と続き、最後にイタリアに詳しく触れている。イタリアといえば、混乱政治、マフィア、バチカンだが、それらを彩るなじみのない名前がたくさん出てきて、それらが複雑怪奇に絡み合い、まるで映画を見ているかフィクションを読んでいるかのようだ。 しかし、最後はビットコインまで出てくるので、彼岸の世界と思いきや結構身近の問題なのかもしれないと、急に現実に引き戻されるのだ。
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タックスヘイブン関連の書籍は色々読んできましたが、本書は関連する歴史、政治、人物などが手際よくまとまられており非常に参考になりました。
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タックスヘイブン(租税回避地)やシャドーバンキング(影の銀行)を使った、いわゆる脱税や資産隠し、麻薬や売春や賭博によって生まれ蓄えられたいわゆるアングラマネーの実態を解明。 アメリカ・イギリス・スイス・イタリアの状況を詳細に解説、その事実は驚愕に値する。 一部の大企業・特権階級・...
タックスヘイブン(租税回避地)やシャドーバンキング(影の銀行)を使った、いわゆる脱税や資産隠し、麻薬や売春や賭博によって生まれ蓄えられたいわゆるアングラマネーの実態を解明。 アメリカ・イギリス・スイス・イタリアの状況を詳細に解説、その事実は驚愕に値する。 一部の大企業・特権階級・マフィアの実態が明らかにされている。
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