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無垢の領域 の商品レビュー

3.7

54件のお客様レビュー

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2024/02/12

以前読んだ桜木さんの作品よりは読みやすかったが、寒い風が体を吹き抜ける感じ。皆、生きてて楽しいのか…と、つい思ってしまう。もっと読了感のいいのが、好みだなぁ。

Posted byブクログ

2024/02/12

行き付けの散髪屋が腰痛で長期休暇だった…… ってな事で、桜木紫乃の『無垢の領域』 様々な人間模様。 夫婦、介護、書道、障害、恋心、不倫、結婚、家族……。 無垢な純香の汚れ無い素直な心と、取り巻く人間達の汚れては無いけれど生きる為の不条理を飲み込んでく心模様。 終盤のまさか...

行き付けの散髪屋が腰痛で長期休暇だった…… ってな事で、桜木紫乃の『無垢の領域』 様々な人間模様。 夫婦、介護、書道、障害、恋心、不倫、結婚、家族……。 無垢な純香の汚れ無い素直な心と、取り巻く人間達の汚れては無いけれど生きる為の不条理を飲み込んでく心模様。 終盤のまさかの展開とラストの衝撃。 映画に成っても面白いじゃろなぁ 桜木紫乃さんの人間模様の描写が堪らなく好きじゃなぁ 2018年24冊目

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2023/10/04

書道家秋津、その妻の伶子、そして半身不自由な秋津の母。その三人が、悪意も邪気も欲もない子どものような女性純香と関わりを持つようになったことで、心の闇の部分が蠢きだし…。子に対する歪んだ愛情、それに気づきながら、真実を表に出さない秋津、その親子を支えてる風に見えるが、人間味のうかが...

書道家秋津、その妻の伶子、そして半身不自由な秋津の母。その三人が、悪意も邪気も欲もない子どものような女性純香と関わりを持つようになったことで、心の闇の部分が蠢きだし…。子に対する歪んだ愛情、それに気づきながら、真実を表に出さない秋津、その親子を支えてる風に見えるが、人間味のうかがえない伶子に全く共感できず。でも、最後まで読ませる文章の魅力と最後の展開は好きです。ただ、好き嫌い分かれるかも。

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2019/02/22

書道家の秋津 高校の養護教諭の秋津の妻玲子 図書館長の林原 アスペルガーで書に天賦の才がある林原の妹純香 脳梗塞後の後遺症と認知症で秋津夫婦に介護される秋津の母。 秋津は純香の書の才能に嫉妬し、秋津の母は玲子に嫉妬し、林原と玲子は純香を介して密かに想いを寄せ合う。 桜木紫乃さ...

書道家の秋津 高校の養護教諭の秋津の妻玲子 図書館長の林原 アスペルガーで書に天賦の才がある林原の妹純香 脳梗塞後の後遺症と認知症で秋津夫婦に介護される秋津の母。 秋津は純香の書の才能に嫉妬し、秋津の母は玲子に嫉妬し、林原と玲子は純香を介して密かに想いを寄せ合う。 桜木紫乃さんの作品は、『ホテルローヤル』もそうだったけれど、どこか寒々としている。 アスペルガーの純香の素直で無垢なのに比べて、他の人物がそれぞれに自分の思いを抑え込んでいる。余計に寒々と感じてしまう。 後半の純香の死をきっかけに、4人のバランスが大きく崩れるのだが、どこまでも寒々としている。 “オトナ”の嫌な部分が残る。

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2018/12/07

ホテルローヤルより好きな話。 やはり長編でじっくりというのはいいものだと。無垢な存在を取り囲む大人のやるせなさが全面にあふれでて、みんななあなあで過ごしている。狡猾さも織り交ぜながら、釧路の寒々とした景色がとてもピリリと物語を引き締める。 短い文と心に染み渡る文の兼ね合いがとても...

ホテルローヤルより好きな話。 やはり長編でじっくりというのはいいものだと。無垢な存在を取り囲む大人のやるせなさが全面にあふれでて、みんななあなあで過ごしている。狡猾さも織り交ぜながら、釧路の寒々とした景色がとてもピリリと物語を引き締める。 短い文と心に染み渡る文の兼ね合いがとてもよかった。

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2018/10/20

生きるのに不安を抱えた男女が無垢な女性である純香を間にして揺れ動く心を描写。寒々とした心を寒々とした釧路の街が表す。ホテルローヤルより面白い。

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2018/05/19

観光客というものは、おおむね数週間ないし数ヶ月ののち家にもどるのに対して、旅行者は、いずれの土地にも属しておらず、何年もの期間をかけて、地球上の一部分から他の部分へと、ゆっくる動いてゆく  ポールボウルズ シルタリングスカイ 極地の空

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2018/01/09

釧路の図書館で館長を務める林原の元に、生活能力に欠ける妹の純香が移り住む。一方、書道家の秋津は妻玲子の収入を頼りに、介護の必要な母と暮らしていた。秋津は、書道に天才的な才能をもつ純香に関心を寄せ、自らの書道教室に呼ぶ。これをきっかけに、林原と玲子は接近して行き・・・ 人の狡さや嫉...

釧路の図書館で館長を務める林原の元に、生活能力に欠ける妹の純香が移り住む。一方、書道家の秋津は妻玲子の収入を頼りに、介護の必要な母と暮らしていた。秋津は、書道に天才的な才能をもつ純香に関心を寄せ、自らの書道教室に呼ぶ。これをきっかけに、林原と玲子は接近して行き・・・ 人の狡さや嫉妬心を描くのが上手く、ずっしりとのしかかる。対比する純香が輝いて見えるも、それがまた余計に心に刺さる。しかし、ずっと詐病というのは少々疑問。終わりは予想の範囲内。

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2017/06/18

高度自閉症と思われるような挙動を示しながら、特別な才能をもつ純香。口数少ない彼女の鋭利なひとことに周囲は振り回される。キーマンの秋津龍生でさえ、彼女の周辺人物にしか見えない。「主人公」はみんな、といいたくなるような桜木作品。波紋の中心が林原純香と秋津令子だとすると、コアは純香の兄...

高度自閉症と思われるような挙動を示しながら、特別な才能をもつ純香。口数少ない彼女の鋭利なひとことに周囲は振り回される。キーマンの秋津龍生でさえ、彼女の周辺人物にしか見えない。「主人公」はみんな、といいたくなるような桜木作品。波紋の中心が林原純香と秋津令子だとすると、コアは純香の兄なのだ。 だけど桜木作品で「コア」なんていうのは野暮。偏在する点のひとつひとつが中心であり、たまたま作者が照らした人だけが読者に見えただけなのだから。 たまたま数回お会いしただけの二十歳前の高度自閉症の女性を思い出しました。

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2017/05/03

この人の作品は読んでる最中、読み終えた後、なんか淋しくなる。展開はえっとなるが、終わりは想定内かな。

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