日米衝突の萌芽 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
J・ダワーの『容赦なき戦争』で語られていたように、アメリカは日本と戦争をするずっと前から日本人を含む有色人種を差別していたことを、この書を読んで再確認しました。作者自身”おわりに”でこのように要約しています。「アメリカ人の対日本観は、日本の対支那外交への不快感と、日本人移民への反感という二つのファクターに歪められました。この二大要因に、オレンジ計画を練っていた海軍の思惑、支那市場に対してオープンドア政策を主張してきた米産業界や金融界、あるいは支那で活躍していた日本嫌いの宣教師の感情が重なりました。その結果、日本の実像とは似ても似つかない醜い虚像が彼らの心の銀幕に映し出されていたのです。投影されたその姿をさらに醜悪にしたのが、ドイツ外交(米日離反政策)だったのです。」改めてドイツの悪行を思い知りました。
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「日米衝突の根源」の続編で、 第一次世界大戦までの20年間を 米国の対日政策を中心に描く。 内容は前作にかぶる部分も多く、 前作ほどの目新しさは感じなかった他、 やけに日本側を庇うような論調を行間より受けた。 一方で、ドイツの外交政策やルーズベルトの選挙戦、 ウィルソンの人柄に...
「日米衝突の根源」の続編で、 第一次世界大戦までの20年間を 米国の対日政策を中心に描く。 内容は前作にかぶる部分も多く、 前作ほどの目新しさは感じなかった他、 やけに日本側を庇うような論調を行間より受けた。 一方で、ドイツの外交政策やルーズベルトの選挙戦、 ウィルソンの人柄については興味深く読むことができた。 特に第一次世界大戦におけるドイツの終戦工作は 太平洋戦争における日本のそれと比較する意味で、 面白い。
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