ふんどし育児 の商品レビュー

松本香織【著】

2021/03/08

まずタイトルにひかれ手に取った。
表紙のかわいいインパクト。
育児と言葉がくっつくことで、
以前読んだ三砂ちづるさんの本にあった「おむつなし育児」を思い出した。
紙おむつのかわりにふんどしで育てよう、という読んでいて気持ちのいい本。
しかも、他のものはダメ！これをすれば全部解決！なんてことを言わないのがいい。
取り入れたいときに、ちょっとした時間だけ、この部屋だけ、とか
ゆるゆると試して、上手く行ったら採用、という距離感。
「漏れて当たり前」と頭を切り替えることで、いろいろなものから解放される。
排泄という大切な行いを通じて赤ちゃんとコミュニケーションをしていくのがイイ。
興味を持ったらその時から始められる、という手軽さも素晴らしい。
子供が本来持っている成長する力とか、気持ちイイと思う感覚とか、集中力とか、
信じて見守って、大人の側の認識を変えていくことが大切。
子育て中は誰もが悩んだり追い詰められたりして当たり前。
そこにふんどしという楽しいアイテムを加えて、
狭い意識を少しでも見直してみる。
わくわくする本でした。オススメ。

2013/09/25

おむつをするような子はもうおらず、完全にタイトルからの野次馬的な感想です。
布一枚、紐一本で、シンプルにいこう、というのはよいと思います。一方で、育児というのはなんやかんや、あちこちからのプレッシャーとの闘いでもあり、ひっくり返せば紙おむつはよくないよ、というプレッシャーにもなりうるのです。
ふんどし育児で集中力が高まるとか、運動能力が高まるとか、ほんまかいな、エビデンスはあるのかな、なんて思う記述もあります。そういう「部分」については、長い目で見て差が出るのかな、などと。コスト比較をしながら、お金にかえられない、的な記述とか。やっぱり男脳かなあ。
でも、実際にやってみたい、という人には実践のいろいろが出ていて、よいのではないでしょうか。
ふんどし育児で○○、というほど短絡的なものではなくて、こういうスタイルを選択する親の暮らしによって、子どもの育ち方が変わる、ということはあるのだろうなあ、とは思います。著者もあとがきでそれっぽいことを述べています。それ自体は子どもが物心ついた以降も重要ですからね、とプレッシャー。