ペンギン・ペディア の商品レビュー
まさにペンギンの百科事典。 きれいな写真とともにそれぞれの種の解説や、各ペンギンに会いに行くための方法などのまとめられています。 ペンギンについて知りたければこれがあればほとんど大丈夫と思えるものでした。 (以上、ブログ全文です。) ブログはこちら。 http://blo...
まさにペンギンの百科事典。 きれいな写真とともにそれぞれの種の解説や、各ペンギンに会いに行くための方法などのまとめられています。 ペンギンについて知りたければこれがあればほとんど大丈夫と思えるものでした。 (以上、ブログ全文です。) ブログはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4586539.html
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<ペンギン好き、集まれ! 写真もたっぷり、全17種を網羅したペンギン百科決定版!> 本書の著者は不動産業の傍ら、写真家・著述家として活躍している人だという。 ある時、ペンギン熱に取り憑かれた著者は、野生状態で生活している全種のペンギンをその目で見て、写真に収めようと思いつく。 ...
<ペンギン好き、集まれ! 写真もたっぷり、全17種を網羅したペンギン百科決定版!> 本書の著者は不動産業の傍ら、写真家・著述家として活躍している人だという。 ある時、ペンギン熱に取り憑かれた著者は、野生状態で生活している全種のペンギンをその目で見て、写真に収めようと思いつく。 現在知られているペンギンの仲間は6属17種。 ほぼ南半球に収まるが、南極大陸からフォークランド諸島、ガラパゴス諸島、ケープタウン等、その分布はかなり広範囲にわたる。著者は2年ほど掛けて、目的を果たす。 そうして撮った写真はいずれも、生き生きとしたペンギンの姿を捕えている。 ペンギンはいつだって真面目に見える。だのにどこかユーモラスだ。 哀愁と微笑ましさを同時にたたえる後ろ姿を持つ鳥、それがペンギンなのだ。 群れをなして屹立するペンギンは、スタジアムに集う人のよう。どこか人間をも思わせる豊かな表情を持つこともまたペンギンの魅力の1つだろう。 本書がすごいのは写真だけではない。 どこへ行けばどのペンギンが見られるのか、ペンギンの歴史や研究の概説、身体的特徴のまとめ、用語解説、ペンギンに会える世界の動物園や水族館といったデータもある。そして本書の根幹を成すのは、17種についての各論である。 先にも述べたとおり、著者は研究者というわけではない。だが、相当な熱意で、これまでの研究者たちの研究成果をコンパクトにまとめている。 各種の解説の最初には、著者がその種にあったときの経験談を語るエッセイ。その後、「生息数の動向」「生息環境」「形態」「ヒナ」「繁殖と育雛」「採餌」「換羽」「営巣」「相互関係」「発声」「危機」「保護活動」「興味深い研究」をまとめている。終わりに体の大きさや潜水記録、生存率といった、主に数値のデータがまとめられた表がある。各種で共通しているため、別のペンギンではどうなのかが探しやすい。こちらのペンギンは卵を2個生んでも、生育のよいヒナ1匹しか育てないのに、こちらのペンギンはどちらにも均等に給餌する等、種間でも意外に違いがあることがわかったりする。 1つ驚いたのは、換羽の話。ヒナから成長になる際のものだと思っていたら、成鳥も年1回以上、換羽するのだという。ペンギンの換羽は命がけである。換羽の時期には海に入れない。それはつまり、餌が取れないということである。一方で、保温機能が落ちるため、代謝を上げる必要がある。そのため、50%程度の体重が減ることになる。これに備え、換羽期の前には採餌目的の旅行をし、大量に体重を増やしておくのだという。 研究者でないとのことで、素人っぽい記述もあるのだという。 水族館や動物園、野生のペンギンに会える場所のデータも、執筆時のものであり、また日本の水族館等は著者が調べた範囲であって偏りもあるようだ。 一点非の打ち所がない、というわけではなさそうだが、何より、ペンギン愛がぎゅっと詰まっているのがわかって読んでいて楽しい。 そうか、野生のペンギンに会いに行くこともできるのか、いつか自分も行けるかな、と思うと、ちょっとほっこり楽しかったりもする。
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