爪と目 の商品レビュー
二人称に混乱して短いけど、読むのに気力を使った気がする。 ちびっこ広場が1番面白かった。ラストはそういう事なのよね...?
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第149回芥川賞受賞作 二人称で紡がれる作品。 父と亡き母、三歳の「私」、そして「あなた」の継母、 そこに継母の愛人を含めた歪な関係が描かれる。 文体は全体的に堅く、 小説というよりレポートを読んでいるような感覚に近い。 そのため、ホラー作品か何かのような印象も受けた。 二人称と...
第149回芥川賞受賞作 二人称で紡がれる作品。 父と亡き母、三歳の「私」、そして「あなた」の継母、 そこに継母の愛人を含めた歪な関係が描かれる。 文体は全体的に堅く、 小説というよりレポートを読んでいるような感覚に近い。 そのため、ホラー作品か何かのような印象も受けた。 二人称という作風で成功している作品は珍しく、 あまり読んだことがなかったため新鮮さはあった。 ただ、怖いというより、 読み進めるうちに精神的に疲れる感覚の方が強かった。 作者の他作品を読む予定はないが、 作風の純度や完成度を考えると、 おそらく本作が最高傑作なのだろう。
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芥川賞を受賞した表題の作品以外に、2編の短編が収録されている。 いずれの作品もちょっと不思議で、ちょっと怖く、世にも奇妙な物語のような印象を受けた。詩的で律動的な文章が読んでいて心地よく、作品の雰囲気をより助長していると感じた。
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視点の移動を意図的に破綻させていると感じた。描いているところ以外のぼかし方が激しいのも印象的だった。著者の別の作品も読みたいと思った。
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ホラー小説というより、ホラー系メタフィクション ラストシーン、「あなた」は継母から読者自身の器としてはっきりさせられる。 「あなた」は最後に過去も未来も光に満ちて何も思い出せなくなり、遮断され記号化される。記号化された「あなた」は読者自身となり、読者は観察者から物語の当事者になる。 「わたし」は小説内の世界が、虚構である事に早々に気づいていたという解釈をしたけど安直すぎるかどうか 個人的に好みの作品だから高評価になったが、 やや芥川賞受賞狙いで引き伸ばした感が感じられて蛇足気味でもある。30ページくらいの短編であればもっとよかった
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「爪と目」 あなたは父の愛人で、3歳のわたしと暮らすことになる。 実母は鍵のかかったマンションのベランダで死んでいた。 たしかにわたしの心は傷を受けていた。 あなたは などなど 二人称で書かれる小説の不気味さから、ホラーとも言われている作品でした。 読み進む程に「あなた」と「わ...
「爪と目」 あなたは父の愛人で、3歳のわたしと暮らすことになる。 実母は鍵のかかったマンションのベランダで死んでいた。 たしかにわたしの心は傷を受けていた。 あなたは などなど 二人称で書かれる小説の不気味さから、ホラーとも言われている作品でした。 読み進む程に「あなた」と「わたし」に違和感が生まれてきます。最後の一言は、わたしがあなたの何を見ているのかがわからないので気持ちが悪い怖さが残りました。 芥川賞受賞 メモ 平明は、透き通るほどよく見えること 明快でわかりやすいということ 「しょう子さんが忘れていること」 脳梗塞で、入院しリハビリを頑張っているしょう子さん。長女と、長女の長女が見舞いにくる。 夜になると、寝たふりをしてやり過ごす。名前を間違えたまま呼ぶがいい。 そして朝にはそれを忘れている。 真相は分からずしょう子さんが忘れていることは何か。 しょう子さんは夜が来ると振動を感じ、全身が心臓のようになる。 シンプルな物語ですが、気味が悪い。登場人物が皆、怪しい人物に思えるのは不思議ですが、真相は明かされないので繰り返し読まなければ、、、と思わされます。 「ちびっこ広場」 子どもたちの秘密の遊び場。ちびっこ広場には秘密があった。 皆が夢中になっている、遊具が2つしかない小さな広場で、私の子どもが受けた呪い。私は怯える子どもの手を握り、広場に向かう。 風が吹き髪が顔にかかる。 とてもシンプルな物語です。展開は現実にとよくある話ではないでしょうか。子どもの無垢な純粋さと、母親となり子の成長を喜び誇りに思う逞しさ、が一緒に読めます。 他の2作よりもホラーに近づいていくのかどうなのか続きが気になる終わり方です。 純文学と大衆文学の違いはよくわかっていないのですが、私が思う純文学は1作目と2作目のような感情を読ませるものなのかなと感じます。この方の作品、色々読んでみたいと思います。
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無反応だった人が急激な反応をしたら突然何だと思うが、その蓄積が周りには見えてなかっただけの話 【フレーズメモ帳】 ・あなたは手に入らないものを強く求めることはせず、手に入るものを淡々と、ただ、手に入るままに得ては手放した。決して面倒くさがらず、また決して無駄な暴走をすることもな...
無反応だった人が急激な反応をしたら突然何だと思うが、その蓄積が周りには見えてなかっただけの話 【フレーズメモ帳】 ・あなたは手に入らないものを強く求めることはせず、手に入るものを淡々と、ただ、手に入るままに得ては手放した。決して面倒くさがらず、また決して無駄な暴走をすることもなかった。それがあなたの恋愛だった。 ・「あなたはいつも他人事みたいに。そうやって、いつも自分だけ傷つかないのよね」。そのことばには、「だからきっとこれからもだいじょうぶ」という励ましと、「でもこれからはそうはいかない」という警告の両方が含まれていた。
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2人称で書かれているのは違和感なくスッと入ってきたのですが、とにかく想像力をフル回転させる本でした。 ♡ブログにて詳しいレビューしています♡ https://happy-books.hateblo.jp/entry/books-tumetome
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
特に意識しないで読んだが、そういえば佐々木敦『あなたは今、この文章を読んでいる』でも言及されていたなと。表題作は爪-わたしと目-あなたが入れ替わるような結末が印象的だった。目だけではものを認識できない(脳も必要)よなあと思いながら読んだ。 三作目は、息子の不安と、「私」が抑圧している感情が徐々に重なっていくようなのがおもしろかった。そう考えると、自我とか自他境界の曖昧さが三作ともに共通しているのかも。
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文体が好きでした。総じて「あるある」と思った。 爪と目→"あなた"がまさに自分のようで。私より幸せな人生だけど。 しょう子さんが忘れていること→まじで最悪。分かる〜が詰まってる。 ちびっこ広場→小さい頃こういうのあったなあと。
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