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スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの の商品レビュー

4.3

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

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2013/09/04

A揚羽がそれなりに幸せで、NEXT揚羽が陽平に掴まりそうで、安堵。トータルで人類としては物悲しい結末でしたが、いい完結だと思います。 しかし、小揚羽とNEXT揚羽のどっちが揚羽の「あの子」なのか、判らなかったなー。NEXTの方だと思うんだけど…(NEXTは第四を持たずに自力で起...

A揚羽がそれなりに幸せで、NEXT揚羽が陽平に掴まりそうで、安堵。トータルで人類としては物悲しい結末でしたが、いい完結だと思います。 しかし、小揚羽とNEXT揚羽のどっちが揚羽の「あの子」なのか、判らなかったなー。NEXTの方だと思うんだけど…(NEXTは第四を持たずに自力で起きて、で、その手で初めて造った子が子揚羽で水淵を通じて鏡子に託されたんじゃないかと予想。なんか見落としたかなあ…)

Posted byブクログ

2013/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人類をこれほどに愛してくれた彼女に、まずは感謝を捧げたい。 そして、誰もがワルモンではない状況を作り出した作者に、怨念まじりの賞賛を。 (こういう言い方も、ヒネクレモノの作者には伝わるものと思いたい。) (だからこそマシロとモミジの悲劇。読んでいてこれほどつらいものはなかった。) これほど苛烈に、人類への愛と憎悪を語りきった小説を、初めて読んだように思う。 人類に恋をした彼女に、小説の成り行き上これ以上続編はないとわかってはいても、しかしこれ以上何も書けないとは思わないよね、作者様!? 作者様には感謝を申し上げると同時に、 次こそは、叙述トリック云々、小説作法云々は度外視した、 人類と人類の生み出した生命という、スケールの巨大さがそのまま直結した、骨太な物語を、 強く、強く、強く! 望みます。 ありがとうございました。 小説を読んでいて、ほんとうに、よかった。

Posted byブクログ

2013/08/13

時系列も視点もいくつもあってなかなか簡単には読めませんでしたが、夢中になって引きこまれるほどのおもしろさがありました。 色々書くとネタバレになりそうなんですが、この愚かしい人間を最後まで愛し続けてくれた揚羽に、感謝を捧げなければならないと思います。

Posted byブクログ

2013/08/09

この物語を書き上げたことに敬意を表して★5つをつけます。 とにかくボリューミーでした。複数の時間軸が平行で描かれる上、どの軸にも揚羽を名乗る人物がいるため、気を抜くと置いて行かれてしまう。長く続く哲学談義が読みどころでもありつらいところでもありですが、これがなければ薄っぺらな話に...

この物語を書き上げたことに敬意を表して★5つをつけます。 とにかくボリューミーでした。複数の時間軸が平行で描かれる上、どの軸にも揚羽を名乗る人物がいるため、気を抜くと置いて行かれてしまう。長く続く哲学談義が読みどころでもありつらいところでもありですが、これがなければ薄っぺらな話にもなってしまう。 エンディングは悪くないけど、ちょっと真白がかわいそうな気もします。

Posted byブクログ

2013/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ最終作ということで、早く読みたいけれども、 終えたくないという相反する感情に板挟み。 結局は作品世界に引きこまれ、一気に読んでしまった。 読み始めてすぐに時間軸をずらしてあることはわかったのだけど、 Cパートでの揚羽の姿が十代前半という描写に「?」。 2作目でいきなり揚羽をボクっ娘で登場させ、実は真白でした、 という仕掛けをしてくれた作者さんなので、 今回も揚羽であって揚羽でない人工妖精。 いったい君は誰なんだい? という興味もあって、さらに加速。 そしてAパートでの揚羽と陽平の再会から、 婚姻届(控(偽(廃)))の件はニヤニヤが止まらない。 その辺りを境に物語は一気に重い方向へシフト。 揚羽・真白姉妹の生まれ、麝香の存在理由、 日本という国の在り方まで話は大きく拡がっていく。 そんな中で交わされる、陽平の揚羽への愛の告白。 そして今生の別れ。 一作目からの歴史を知っているからこそ、涙が…。 その後の揚羽の行動、選択。 椛子の煩悶、真白の葛藤。 すべての結末へ…。 エピローグ後のふたつのExtra Storyがあったことで、 読者は救われたと思う。 エピローグで麝香、曽田洋一も救われ、 死んだ人は大勢いるけれど、主要人物たちは 区切りをつけることができた。 ただ一人、元の揚羽を除いて…。 それがExtra Storyのおかげで、読者が救われた。 なにより、自分はそうだった。 詩藤鏡子が雪柳のエルダー・フローレンスの顔を見てみたい、 探しだして雇いたいと言っていたけれど、 それは元の揚羽ともう一度会いたいということなのかな? 鏡子はそれに気付いていたのかな? と邪推してみたり。 SFだとキリスト教モチーフが多い気がするのだけれども、 この作品では天津神や国津神、物部氏のことまで登場し、 個人的には日本古来のことを扱ってくれているのが嬉しかった。 またニーチェや哲学書を他言語に翻訳することの難しさなど、 その辺りのことも非常に読んでいて勉強になった。 もともと興味のあることであったから、 より知りたいという欲求が強くなった。 なにより、スワロウテイルシリーズの世界が まだまだ続いてくれることを、心秘かに願います。

Posted byブクログ

2013/08/06

最初から2巻並に混乱させてくれました。 まぁ、同一の名前の人間があちこち存在をしていたら混乱するだろう。 兎に角、これでこのシリーズは終了らしいけど、外伝的な話はいくらでも可能そうなので、ちょっとそれに期待したい。

Posted byブクログ

2013/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 スワロウテイルシリーズのおそらく最終巻。三人の揚羽の話がほぼ並行して進行する。一人は揚羽、一人は真白だが、もう一人は誰?ラスト近くでそれがわかる。  冒頭で十指全滅、日本国の消滅、揚羽と同じ姿の刺客、椛閣下の暗殺、激動の展開。  難しい言い回しも多く分厚いが、読みづらくはなく一気に一晩で読了した。  何重にも重なるエピローグ。終わりを惜しむかのように。

Posted byブクログ