月神 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
『月神』 タイトル通り月のイメージの話だなぁと感じました。太陽のような強い光は放たないけれど、闇夜を照らす月のように、黙々と為すべきことを為す。そんな主人公のように思えました。 華やかさはないけれど、歴史に翻弄される人、志半ばで命を絶たれる無常さ、それでも生きていく強さのようなものを感じて、良かったです。 「月であろうとするがゆえに自分を闇の中に閉じ込めていてはいけないのです。それでは本当の夜明けはやってこない」 月形潔の言葉は作者がこの物語で言いたいことだと思いました^^
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従来の作品と違って、幕末から明治にかけての実話をもとにしているので飛躍する部分がない代わりに、地に足がついた話の運び。太陽を導くための月の役割をした悲しい男たち。脇役も悲しい。特に洗造とレコンテ。時代の波濤にのまれて消えて行った人々。悲しい一方の話にメリハリをつけているのは新撰組...
従来の作品と違って、幕末から明治にかけての実話をもとにしているので飛躍する部分がない代わりに、地に足がついた話の運び。太陽を導くための月の役割をした悲しい男たち。脇役も悲しい。特に洗造とレコンテ。時代の波濤にのまれて消えて行った人々。悲しい一方の話にメリハリをつけているのは新撰組生き残りの杉村義衛。おっかなすぎて、ビビデバビデブ〜です。五寸釘の寅吉こと西川寅吉が、自由に空を飛んで脱獄してゆくところも印象的。吉村昭の『破獄』に通じるものを感じたけれど、『赤い人』って作品で寅吉も描かれているらしい!読まねば。
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福岡藩の尊王攘夷の先導し「夜明けを先導する月」になろうとする「月形洗蔵」。藩主「黒田長溥」は、英明が故に暴発する家臣の尊攘派の台頭を苦々しく思い、長州の危機で尊攘派を維新の直前に刑死させる。後半は薩長の独断、薩長以外は重要な役割ははずされる明治維新の光と影。従兄弟「月形潔」の北海...
福岡藩の尊王攘夷の先導し「夜明けを先導する月」になろうとする「月形洗蔵」。藩主「黒田長溥」は、英明が故に暴発する家臣の尊攘派の台頭を苦々しく思い、長州の危機で尊攘派を維新の直前に刑死させる。後半は薩長の独断、薩長以外は重要な役割ははずされる明治維新の光と影。従兄弟「月形潔」の北海道に監獄の責任者として赴任し苦悩する。 葉室先生、直木賞「蜩の記」以来、シングルヒットはよく出しているが、少し粗製乱造しすぎ。特にこれは何を描きたいのかよくわからない。大ファンなだけに・・・。
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読み始めたばかりだがなんか 机で正座しないと読めないような 固い正統派の小説のようだ 北海道旅行の時ガイドさんが話していた 北海道の樺戸集治監と 囚人の亡骸が埋まっているという上川道路のお話のようだ なんだか暗くて 読みたくなくなった 赤い服と足につけられた鎖 そして過酷な労...
読み始めたばかりだがなんか 机で正座しないと読めないような 固い正統派の小説のようだ 北海道旅行の時ガイドさんが話していた 北海道の樺戸集治監と 囚人の亡骸が埋まっているという上川道路のお話のようだ なんだか暗くて 読みたくなくなった 赤い服と足につけられた鎖 そして過酷な労働懲罰凍傷になる寒い監部屋 明治時代の監獄の囚人 奴隷よりひどい監獄暮らしだった
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