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伊勢神宮の考古学 の商品レビュー

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2015/09/30

文献史学において行われてきた伊勢神宮の成立をめぐる議論の到達点を押さえつつ、考古学の観点から、伊勢神宮の成立をめぐる議論に新たな論点を提供している。 伊勢神宮自体だけでなく、伊勢地域全体の考古学的な状況から丁寧に解きほぐしており、説得力のある議論が展開されている。 大和政権との密...

文献史学において行われてきた伊勢神宮の成立をめぐる議論の到達点を押さえつつ、考古学の観点から、伊勢神宮の成立をめぐる議論に新たな論点を提供している。 伊勢神宮自体だけでなく、伊勢地域全体の考古学的な状況から丁寧に解きほぐしており、説得力のある議論が展開されている。 大和政権との密接な(従属的な)関係が伺える南伊勢の首長墳の状況や内宮から出土している古墳時代の祭祀遺物等から考えて、原・伊勢神宮といえるものは現在の内宮域に存在し、それは古墳時代(5世紀後半)に遡る可能性が高いということがよく理解できた。 伊勢神宮の視点から読み解く祭祀考古学についての論考や伊勢神宮と仏教の関係についての論考なども興味深かった。

Posted byブクログ