1,800円以上の注文で送料無料

誰も書かない中国進出企業の非情なる現実 の商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/12/12

1980年代から始まった日本企業の中国進出は年々増加しており、「世界の工場」への期待と投資は拡大する一方。だがその実態は汚職と粉飾にまみれており、カネは出さずに要求のみを突き付ける・縁故者のみで利益を独占する・契約などお構いなし、という無法地帯。「波に乗り遅れるな」と進出した日本...

1980年代から始まった日本企業の中国進出は年々増加しており、「世界の工場」への期待と投資は拡大する一方。だがその実態は汚職と粉飾にまみれており、カネは出さずに要求のみを突き付ける・縁故者のみで利益を独占する・契約などお構いなし、という無法地帯。「波に乗り遅れるな」と進出した日本企業のビジネスの多くが既に破綻しているばかりか、撤退さえも許されないという蟻地獄に陥っている。中国の経済発展に大きな貢献を果たし、中国政府から「井戸を掘って水を出してくれた」とまで称賛された全日空やパナソニックなどの日本企業さえもが恩を仇で返されている状況なのだが、大手メディアがこれを公表しないのはトヨタなど中国で利益を上げている企業がスポンサーであるという単純な理由によるもの。チャイナリスクを声高に叫ぶ中国ウォッチャーの青木氏が、法治国家ではなく法よりも血縁・縁故が優先する「人治国家」に進出する怖さを思い知らせてくれる本書は、前項の丹羽氏を始めとする歴代の中国大使の朝貢外交をも厳しく批判し、日本企業に中国ビジネスからの早急な撤退を迫る。

Posted byブクログ

2018/07/18

中国市場は、人口の多さから魅力的かつ可能性の大きい市場と誰もが思ってきたなかで、こうした本書のような指摘は非常に興味深い。人脈ビジネス、献金、袖の下外交とビジネスの裏側、上手く利用される反日感情と運動の背景、そして余り陽の当たることのない多くの下層の人々の暮らし。粗っぽい記述と正...

中国市場は、人口の多さから魅力的かつ可能性の大きい市場と誰もが思ってきたなかで、こうした本書のような指摘は非常に興味深い。人脈ビジネス、献金、袖の下外交とビジネスの裏側、上手く利用される反日感情と運動の背景、そして余り陽の当たることのない多くの下層の人々の暮らし。粗っぽい記述と正確性に乏しい個所もあるが、重要なひとつの指摘だと思われる。

Posted byブクログ

2014/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中国進出企業に関する「事実の羅列」。処方箋を書いている訳ではない。 しかし、大手マスメディアは、書いていない事実を書いていることにこの本の意味はあると思う。 伊藤忠の丹羽宇一郎元会長が、中国に対してイケイケドンドンの姿勢であるのに対して、現社長の岡藤正広が「一人当たりGDPで見れば今の中国の水準は昭和40年代にほぼ同じで、今の日本の十分の一だ。長期的に見て、中国の抱える問題は一人っ子政策などの影響で15年ごろから人口減少局面に入るとみられることではないか(略)成長の鈍化が次の課題として浮上する可能性がある。」

Posted byブクログ

2013/11/28

青木さんの著書を読んだのは初めてです。他の作品も総じてチャイナリスクについて言及したものが多いようですね。 この本を読んで、ここまで本当にひどいのかな?と無知な私は思ってしまう気持ちもある。でも一方でなるほどだからなんや!と納得することもある。日本の歴代の中国大使のスタンスもこん...

青木さんの著書を読んだのは初めてです。他の作品も総じてチャイナリスクについて言及したものが多いようですね。 この本を読んで、ここまで本当にひどいのかな?と無知な私は思ってしまう気持ちもある。でも一方でなるほどだからなんや!と納得することもある。日本の歴代の中国大使のスタンスもこんなに日本よりというか中国よりなんだとびっくり。(青木氏の見方によるとね) 外務省のチャイナスクールのことは他の本でいくつか読んでなんとなくは知っていたけど。 山崎豊子氏の大地の子を読んだときも、中方の無茶苦茶の態度、それに反して日方の弱腰の応答もこの本を読むとなるほどそういう裏があったのかーと納得した。 防空識別圏の強引な設定で相当きな臭くなってきているなかで、私たちは中国という国とどうつきあっていけばいいのかね? そんで、どうして私は今、中国語勉強してるんでしょ?分けわからなくなってきましたよ。

Posted byブクログ

2013/08/04

中国経済の危機がようやく言われ始めていますが、青木さんはずっと以前からチャイナリスクを警告しています。 もちろん、他にも中国経済の崩壊やチャイナリスクを指摘する人はいましたが、青木さんは裏付けと冷静な分析で解説してくれるので、説得力があります。 かなり突っ込んで書いてくれるので、...

中国経済の危機がようやく言われ始めていますが、青木さんはずっと以前からチャイナリスクを警告しています。 もちろん、他にも中国経済の崩壊やチャイナリスクを指摘する人はいましたが、青木さんは裏付けと冷静な分析で解説してくれるので、説得力があります。 かなり突っ込んで書いてくれるので、読みごたえもあります。 頭の中がお花畑な中国楽観論、感情的な中国批判とは一線を画する、濃い内容です。

Posted byブクログ

2013/07/14

青木 直人 (著) 許認可権濫用、賄賂・カンパ強要、労働争議、反日無罪…。多くの中国進出日本企業が破綻に瀕し、撤退すら許されない蟻地獄に陥っている。当該企業の口からはもちろん、マスコミも絶対に書かないその実態を紹介する。

Posted byブクログ