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音楽をひらく の商品レビュー

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2013/12/01

スモールの「ミュージッキング」という考え方を批判的に継承し、マイノリティの音楽実践にケアやナラティヴとしての側面から光を当てる、まさに「音楽をひらく」ための理論書。音楽の力を手放しに賞賛をするわけではないけど、市井に生きるわたしたちにとっての音楽の力の可能性について注意深く考えら...

スモールの「ミュージッキング」という考え方を批判的に継承し、マイノリティの音楽実践にケアやナラティヴとしての側面から光を当てる、まさに「音楽をひらく」ための理論書。音楽の力を手放しに賞賛をするわけではないけど、市井に生きるわたしたちにとっての音楽の力の可能性について注意深く考えられており、社会学的な側面が色濃い内容になっていますね。 理論の部分とフィールドワークの部分、ややチグハグな感じもしたけど、さすが『クイア・セクソロジー』の著者だけあって、取り上げられる題材が「プレリュード」や「Living Together ラウンジ」といった、セクシュアル・マイノリティの音楽イベントなのがおもしろいです。著者の解説が全てではないだろうけど、読んでいて「なるほど」と思わされる部分が多々ありました。 あまりこういう音楽の理論書は読まないのだけど、たまにこういう分野に目を向けるとまたいろいろな発見があるもんですね。

Posted byブクログ