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べんり屋、寺岡の夏。 の商品レビュー

3.6

15件のお客様レビュー

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2024/05/11

家でお母さんがべんり屋の仕事をしている、5年生の美舟のお話。 お父さんは画家。 ほっこり、いい話だったな。 舞台が尾道で、広島弁もいい感じ。バッテリーを思い出す。

Posted byブクログ

2024/03/31

こんな子供時代が送りたかったな。辛いことも出てくるけど、主人公の周りの温かい人たちがいて、なんとか解決に進む。のびのびして自立した、でも普通の女の子である主人公が魅力的。子供時代の甘さ、酸っぱさ、苦さを思い出させてくれる、懐かしいような気持ちにさせてくれる物語。

Posted byブクログ

2023/06/18

小学5年生の美舟は「(将来の夢は)地道にまっとうに生きること」と作文に書いた。一方で、ほかの子どもはそれぞれスポーツ選手や宇宙飛行士などの具体的な目標を書いた。では果たして、将来の夢を「地道にまっとうに」としか言わない美舟は、ほかの子どもに後れをとってしまうということなのだろうか...

小学5年生の美舟は「(将来の夢は)地道にまっとうに生きること」と作文に書いた。一方で、ほかの子どもはそれぞれスポーツ選手や宇宙飛行士などの具体的な目標を書いた。では果たして、将来の夢を「地道にまっとうに」としか言わない美舟は、ほかの子どもに後れをとってしまうということなのだろうか。 そんなことは現実世界では誰も立証できない。でも物語にしたら面白そう…ということで、作者は美舟を中心に、お母さんとお父さん世代、おばあちゃん世代、そしてべんり屋で働く20代前半のカズ君などの年齢が多様な登場人物を配して、様々な人生をぎゅっと1冊に詰め込んでいる。そして読者は、いくら外見は平凡でも、それぞれの人生をじっくり見ると、本当はアップダウンが多いというのがわかる。そう、まるで尾道の町のように。 そもそも尾道の町って、道は狭いし坂は多いし…で、ほかの町に住む人から「尾道に住んでるの?大変ね」と言われるようなところなのだろうか。でも尾道に住んでいる人の多くは否定するだろう。それどころか「こんないい町、ほかにはないのに」と反論されかねない。 人生でも同じだろう。でも美舟が「地道にまっとうに…」と言う場合、「尾道みたいに住むのがめんどくさいところよりも、とりあえず広島とかの方がいい」と言うのと同じニュアンスに聞こえる。だから、いくら美舟が小学生であっても、いろんな人生を上っ面ではない部分も含めて、もう少し注意深く観察する必要があるのではないか。 この本では、美舟の同級生の兄が小さいときから野球がうまくて高校に特待生として入っていたけれど…という話が出てくる。彼はおそらく将来の夢をずっと「プロ野球選手になる」と言い続けていたはず。でも、もし人生の途中で、そうなれないような事情が、本人の意思にかかわらず突然降ってわいてきた場合、どうしたらいいのだろうか。 この本でも示唆されているが、おそらく大多数の人は、小さいときに描いた将来の夢をかなえられずに人生を送ることになる。だがすべてひっくるめて自分の人生の良さを見つけ、「いや、それでもいい人生だよ」と肯定できるようになりたい。他人からはどう見られようとも。 この本はフィクションなので、紆余曲折があって自分の人生が結果的に夢とは違う形になっても、それを受け入れるようなシチュエーションが数多く盛り込まれている。 一方で美舟は小学生のままで物語を終えるので、彼女の人生がどういう経過をたどるのかはこの本ではわからない。しかし美舟がひと夏を過ごし、「地道でまっとうな人生」以外の様々な他人の人生の真実に触れたとき、人の生き方というもののとらえ方が少し変わったようだ。小学生の読者はがんばってそこを読み解いてほしい。 そして、その体験こそが、「美舟」という、あまり他所では見ない自分の名前のなかに、自分の中身を的確に言い表したかのようなポジティブな意味に気づくきっかけになっている。小学生のうちに自分の名前の真の意味に気づくことは、心の成長のために重要だということも、この本は教えてくれている。 最後に蛇足なのだけど、この本ではべんり屋の看板に「てごします」(お手伝いしますの意味)という文言が出てくる。私の妻は中国地方出身なので聞いたら、「てご」と短く切るよりも「てごー」と発音するほうがネイティブに近いと教えてくれた(笑)。用例:てごーしてつかーせー(手伝ってください)。

Posted byブクログ

2023/02/22

将来の夢を考える場面を求められる小学生高学年向け。 毎日を生きていくことに真摯な主人公とその周りの人々の様子や日常の事件がわかりやすく展開される。

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2021/01/13

タイトルを見たときは、友達に頼まれたことをなんでもやる寺岡くんの話、かと思ってたら全然違って、いい意味で裏切られた。 尾道、行ったことないけどちょっと憧れの町だからか情景思い浮かべながら気持ちよく読めた。 「夢がかなって、自分の思い通りになるっていう幸せもあるけど、思いもよら...

タイトルを見たときは、友達に頼まれたことをなんでもやる寺岡くんの話、かと思ってたら全然違って、いい意味で裏切られた。 尾道、行ったことないけどちょっと憧れの町だからか情景思い浮かべながら気持ちよく読めた。 「夢がかなって、自分の思い通りになるっていう幸せもあるけど、思いもよらない形でやってくる幸せも、あるものなのよ。」 続きも読みたい。

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2020/07/26

児童向けの小説としては、文字も大きく読みやすい内容だった。これなら高学年の子どもたちなら読める。ただ、その反面、内容は薄いと感じた。

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2020/02/12

小学5年の美舟が主人公で、語りも。 美舟の家のコンクリートの門柱には、「てごします 寺岡」と書かれた看板があり、小さなべんり屋をやっている。 べんり屋は、坂の多い尾道のニーズに気づいたお母さんが始めた、社員は、お母さん、おばあちゃん、21歳のカズ君の3人。 お父さんは絵描きで、出...

小学5年の美舟が主人公で、語りも。 美舟の家のコンクリートの門柱には、「てごします 寺岡」と書かれた看板があり、小さなべんり屋をやっている。 べんり屋は、坂の多い尾道のニーズに気づいたお母さんが始めた、社員は、お母さん、おばあちゃん、21歳のカズ君の3人。 お父さんは絵描きで、出かけて家にいないことが多い、 一人娘の美舟が、夏休みにべんり屋を手伝い、色々な人と関わっていく物語。 美舟のは行動も考え方も大人びている上に、生き方や幸せを考えさせられて、「これって児童書?」と思ってしまう。でも、小さな章に分かれていて、読み易いし分かりやすい。 お母さんの言葉「夢がかなって、自分の思い通りになるという幸せもあるけど、思いもよらない形でやってくる幸せも、あるものなのよ」深い。義務教育を終えた若者や迷える大人こそ聴かせたい。

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2014/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった。 まっとうに生きる。 将来の夢をそうかいたら担任の先生に放課後ちょいと呼ばれてしまった主人公。 まっとうに生きる。 つーか、おばあちゃんの日々言ってることを 素直にきいてるいい子じゃんっとなぜ考えないのか? まあ、そのへんはそう深刻でもないのだが・・・・。 ふらふらと家にいつかない父親がいるようだが、 そう話が重くなるわけでもなく、 さらりとした読み心地。 べんり屋、とはいっても、まほろ的な事件がらみの話じゃなくて、お手伝い屋さん的な、で、 結構人と人とのあったか話になっている。 小学生の作文って苦手な子にはほんっと苦行だよねー。

Posted byブクログ

2014/03/01

美舟は5年生。近所のこまごまとして依頼を受ける便利屋・寺岡をきりもりする母と祖母と尾道に暮している。絵描きの父親は風来坊で、家にはいたりいなかったり。 夏休み前、学校で書いた作文に「コツコツ地道にまとうに生きる」と書いて、担任からもっと大きな夢を持てと言われる。美舟は、メジャーリ...

美舟は5年生。近所のこまごまとして依頼を受ける便利屋・寺岡をきりもりする母と祖母と尾道に暮している。絵描きの父親は風来坊で、家にはいたりいなかったり。 夏休み前、学校で書いた作文に「コツコツ地道にまとうに生きる」と書いて、担任からもっと大きな夢を持てと言われる。美舟は、メジャーリーガーやワールドカップ出場を夢に掲げる事が良くて、地道に生きるを批判されたことがふに落ちないまま夏休みを迎える。 そんな美舟が、夏休みに自分の周りの人たちや両親とのあいだの特別大きな事件ではないけれど、様々な出来事を通して成長していく様子を穏やかにつづる。 感動の作品とか、驚きの結末と言うのではなく、ごく普通に見える小学生の大きな一夏。

Posted byブクログ

2013/09/17

まっとうに生きる、と作文に書いて先生の不評をかった女の子。 読みやすいけれど、イマイチ大人の意識が見え隠れしている感じ。 そのせいか、女の子の印象が小学生を通り越して、大人っぽく感じとれました?そ

Posted byブクログ