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大彗星、現る。 の商品レビュー

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2013/07/15

彗星という天体自体の科学的な性質や彗星を調べる意味、 特徴的ともいえる彗星の軌道と軌道要素の説明、 そして人類の彗星観の変遷から歴史上の彗星まで、 非常に幅広い内容を網羅しています。 パンスターズ彗星やアイソン彗星を期に彗星に興味を持った初学者には非常にオススメできる一冊です。 ...

彗星という天体自体の科学的な性質や彗星を調べる意味、 特徴的ともいえる彗星の軌道と軌道要素の説明、 そして人類の彗星観の変遷から歴史上の彗星まで、 非常に幅広い内容を網羅しています。 パンスターズ彗星やアイソン彗星を期に彗星に興味を持った初学者には非常にオススメできる一冊です。 さすが渡部潤一さん、文章も読みやすいです。 ですが、初心者向けの本ということで、 あえて二点ほどダメ出しを(笑) まず一つは、図が見にくいこと。 特に彗星の軌道図は、背景の色を黒にしてしまっているため、 軌道を表す線がつぶれてしまっています。 白背景に黒い軌道線でよかったと思うんですよね。 もう一つは、 彗星の観察のしかたのところで、 彗星の明るさについて充分に触れられていないと感じたこと。 同じ1等級の天体でも、 点源である恒星と星雲状である彗星とでは単位面積あたりの輝度がまったく違います。 1等級の彗星が1等星のように見えるかと言われたら、そうではない。 そのことをもう少ししっかり書いてあればな、と思いました。 とは一読の価値は充分にあります。 広報普及に携わる人も、復習がてら全体を俯瞰するために読んでみることをオススメします。

Posted byブクログ