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未解決事件 オウム真理教秘録 の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2013/07/04
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20年近く前の事件を、当時の記録、関係者を追い、洗い出している。いい仕事だなと。 本にすると一瞬ですが、膨大なメモ、取材テープから取捨選択する、話を繋げる、あまり話したくない関係者とアポをとる、当時の記憶を引き出すようなインタビューをするということが、物凄く大変な作業だと思う。 『実は、警察は部分部分では、かなり真相近く(サリンの購入ルートなど)にまで迫っていた』 しかし、、、 ・県を跨いだ情報連携がなかった(オウムはあえて、管轄が曖昧な県境に拠点を置いていた?) ・決定的な証拠がつかめなかった ・宗教法人が、化学兵器を使うなんて世界でも例がなかった ・1万人を超える組織で、強制捜査が県警レベルで対応しきれなかった 等々 『教団はかなり早い段階から、武装化を意図していた、教祖はある種の天才だった、真相はやはりよく分からない』 ・衆院選に敗ける前から、武装化を計画していた ・1万人を率い、心酔させていた。音声の書き起こしを見る限り、何かそれっぽい引き込まれる感じは分かる ・それでも何でそうなったのかは、やはり良く分からん。 『いろんな人が傾倒していったのは、ちょっと分かる、分かるようになってきた』 ・大半の人は弱い。 ・誰かに生き方を決めて貰いたい。 ・誰かに、存在意義を認めて貰いたい。 多分そんな感じ。ぶっちゃけ、1万人に心酔される教祖なんて、まともな神経からすると、相当なストレスだと思う 『今でも後遺症に苦しむ被害者とその家族、遺族がいる』 で、不謹慎ながらなんとなく思ったのは、 警察や国家というものが、物量では圧倒的に勝っているのに、組織力で負けたというか、 ルーティーンにばかり気をとられて、万が一を考えきれなかったというか、 色々とビジネスにも通ずるところがあるなと。 また、この事件を一番深く研究しているのが、アメリカだということに、守り方を知るには、壊し方を知らねばならないのではないかと思った次第。

Posted byブクログ