あなたには帰る家がある の商品レビュー
帰る家が帰りたい家とは限らない 帰りたい家としていくのが家族 商社OLだった真弓 妊娠、結婚、退職と希望した専業主婦の道 子育てと苦手な家事に鬱屈としはじめパート勤め 年下の夫は、家事を押し付け合う生活に辟易し始める 他の男の子を妊娠している事を知っても子供ごと引き受けて結婚...
帰る家が帰りたい家とは限らない 帰りたい家としていくのが家族 商社OLだった真弓 妊娠、結婚、退職と希望した専業主婦の道 子育てと苦手な家事に鬱屈としはじめパート勤め 年下の夫は、家事を押し付け合う生活に辟易し始める 他の男の子を妊娠している事を知っても子供ごと引き受けて結婚した男、茄子田 中学教師 横柄なこの男の妻は清楚で家庭的 この二組の夫婦が、仕事を通じて近づいていく 日常に近い設定の中でぎりぎりの異質さが 上手いなあと思う 二組の全く交差しそうもない関係が、あれあれという感じで絡まっていく 大人の社会的関係性の描写に絡めて 那須田家の子供が 傲慢でありながら善良な事業家の息子に気に入られている中で 将棋の勝ちを譲るか悩む場面の挿入がスパイス 家族にしても社会生活にしても 自分の収まる場所折れるべき時を 自然に身につけていくのかもしれません この夫婦の収まり方がどちらも予想外で 山本文緒さんって緻密だけど大胆です
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佐藤家と茄子田家のふた家族が恋愛や仕事で翻弄される物語。 色々な人物の目線で書かれているのが面白い。 側から見れば普通の家庭でも色々な問題を抱えている。 佐藤真弓はちょっと面倒な部分はあるが、専業主婦ではなく働きに出たいという気持ちはすごく共感できた。 夫の秀明は特に自分の意...
佐藤家と茄子田家のふた家族が恋愛や仕事で翻弄される物語。 色々な人物の目線で書かれているのが面白い。 側から見れば普通の家庭でも色々な問題を抱えている。 佐藤真弓はちょっと面倒な部分はあるが、専業主婦ではなく働きに出たいという気持ちはすごく共感できた。 夫の秀明は特に自分の意思を強く主張せずに流されるように生きているにも関わらず、一丁前に周囲に不満を抱えて生活している。 圧倒的に夫婦での話し合いが足りないように感じた。 夫婦がお互い歩み寄れるように、意見をぶつけるのではなく話し合いが必要。 今の社会よっぽどお金に余裕がない限り、専業主婦になる必要はないんじゃないかと思う。 お互いが稼いで、お互いが家事をして子育てするのが理想的だけど、まだまだそのバランスが難しいと感じてる夫婦は多そう。 しかし男女どちらとも一家の大黒柱になるって相当ストレスだろうなぁ。
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「自転」「恋愛中毒」と、3冊目の山本文緒。 1994年に刊行され、30年。 よくあるといえばよくある話を、埋もれることなくさらさらと興味深く書いてしまうところはさすがです。 人の心の小さなほころびから、こんなふうに日常が変わっていく。
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各登場人物の目線で描かれた感情、考え方に賛同できる反面、自身の固定概念からどうしてその考え方になってしまうの?という歯痒さを感じた。 一方的な考えを押し付け満足させた気にさせるだけではなく相手の気持ちに耳を傾けることが必要だと思った。
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結婚したのならば やっぱり添い遂げるべきだし 好きな人が出来たら別れてから付き合うべき。 保険のセールスではこんなにも 稼げないと思うけどな。 わたしは暇なのは気にならないけど 子どもがいるとしんどくて仕方ないのかな。 自立はしたいけど自信過剰の 有言不実行の人にはなりなくないと思った。
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山本文緒ってたぶん初めて読んだ作家さんだな。 本屋さんで平積みになってたので、とりあえず手に取った本。 ドラマになってたから平積みになってたんだね。 そんな事もしらずに読んでみた。 いわゆる不倫の話。 ドラマチックな展開だなぁと思ってたらやっぱりドラマになってた訳だ。 あまり男...
山本文緒ってたぶん初めて読んだ作家さんだな。 本屋さんで平積みになってたので、とりあえず手に取った本。 ドラマになってたから平積みになってたんだね。 そんな事もしらずに読んでみた。 いわゆる不倫の話。 ドラマチックな展開だなぁと思ってたらやっぱりドラマになってた訳だ。 あまり男性が読むような本ではなく女性向けかなぁ。 楽しく気楽に読むにはイイかも。
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出てくる登場人物各々にイラッとする部分があるんだけど、同情してしまうというか…。角度を変えてみると「そうだよな、そういう風に考えちゃうよね」ってなる。 強そうに見えてるあの人も、脆くて繊細なところがあるのかもしれない。
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数年前のドラマも観ていたが、内容はかなり違っていた。ドラマではもっと秀明は頼りないけど憎めない感じで、茄子田夫妻は本当にハマり役だった。 好きなのに相手を思いやれず些細なことでイライラしてしまうのは、ほとんどの夫婦に共通の悩みなのだろうか。茄子田家の気味悪さはぶっ飛んでいるが...
数年前のドラマも観ていたが、内容はかなり違っていた。ドラマではもっと秀明は頼りないけど憎めない感じで、茄子田夫妻は本当にハマり役だった。 好きなのに相手を思いやれず些細なことでイライラしてしまうのは、ほとんどの夫婦に共通の悩みなのだろうか。茄子田家の気味悪さはぶっ飛んでいるが、1番一途にパートナーを愛しているのが茄子田太郎であるのはなんとも皮肉。少し意外なラストだったが案外佐藤家にはしっくりくる家族の形なのかもしれない。向き不向きによって、どんな道も選択しやすい世の中であってほしい。
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面白くて凄い勢いで読み切ってしまった。 本当に主な登場人物の心情が痛いほどわかる。 とくに真弓と佐藤にめちゃくちゃ感情移入してしまった。両者どちらも言ってることがわかるし片方だけ読むと相手が悪いとしか思えないところがすごいと思った。 後半狂っていくのが徐々にではなくて一気にきたのがすごく怖くてリアルだなと思いました
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不倫もの コロコロと視点が変わるけど案外混乱せずに読める。 むしろ色々な人の考え方が自然と入ってくる分作品にのめり込める。 1つの出来事を様々な視点で見れて、考え方や捉え方の違いがリアルで面白いけどちょっと怖くなる。 ☆3.0
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