舞姫・うたかたの記 の商品レビュー
読みにくい。わざと古語のような言葉を用いて書かれた文章は面白い試みだとは思うが読みにくい。 有名な「舞姫」は、貧乏で病気の母親と暮らす身重な身体になったエリスを、豊太郎がしれっと捨てて無傷のまま帰国するのがいただけない。 あと文章にどこか人間として冷たすぎないか?と感じる部分が節...
読みにくい。わざと古語のような言葉を用いて書かれた文章は面白い試みだとは思うが読みにくい。 有名な「舞姫」は、貧乏で病気の母親と暮らす身重な身体になったエリスを、豊太郎がしれっと捨てて無傷のまま帰国するのがいただけない。 あと文章にどこか人間として冷たすぎないか?と感じる部分が節々にあるのだけど、森鴎外の人生年表を見たら、実年齢より飛び級のような形で東大医学部予科に入学して、その後も軍医としても作家としても成功しているようなのでまあ、普通の人と違うから仕方ないのかも知れない。超ショートスリーパーだし。でも好きじゃないな。
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舞姫に関しては学生が読むのと大人が読むのとでは感想が大きく違いそう、、社会人を数年経た私としては読みながら現実的なツッコミが邪魔してあまり楽しめなかった笑
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うたかたの記: 何とも救いのない話。国王の身勝手に振り回されるマリイ親子。権力者から一方的に向けられる恋慕の情は怖い。(これは先輩後輩程度でも成り立つでしょう。)妻が襲われて、王に殴りかかるスタインバハ、アカデミー賞のウィルスミスを彷彿としてかっこいい、けどどちらも失うものが大きいことは、教訓にせねばならんのかな。 ふた夜: ちょっと文語だと難しくて口語訳を読んでしまった。戦争、駅など、今の時代とは違うものが文語だと分かりづらい。 親の都合で結婚させられるのは、「文づかい」に通じるのかな。文づかいより救いがないのが辛い。 舞姫: ロマンチックな話かと思いきや、クズのバッドエンドの話なんだな。情に負けても、子は成してはならん。豊太郎はそのままプロイセンで生涯を終えるべき。エリスを幸せにして欲しかった。 とはいえ、舞姫=貧しい、など、時代背景に沿った内容で、当時に思いを馳せた。 文づかい: この話は好き。イイダ姫の父の、「血の権の贄は人の権なり」と言う言葉に、優れたものを持つ人でも、何かを犠牲にして生きている、という意味を感じ、ハッとした。我が身の上を嘆くイイダ姫が、胸中を明かして、想い人と結ばれずに物語が終わるところも現実味があってよい。(でも、どうなったんだろう) 普請中: 口語になるとこんなに読みやすいのかと思った。(舞台が日本であることにも関係するかも) 内容は短いが、当時のホテルでのシーンに思いを馳せることができた。
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先日『鷗外の怪談』という舞台を観劇し、森鷗外の作品に興味を持った為、拝読した。 収録されているのは独逸三部作と言われている『舞姫』『うたかたの記』『文づかい』と、舞姫と関連の深い『普請中』、そして翻訳『ふた夜』。今回は鷗外の作品が読みたかっただけなので『ふた夜』はとばしてしまった...
先日『鷗外の怪談』という舞台を観劇し、森鷗外の作品に興味を持った為、拝読した。 収録されているのは独逸三部作と言われている『舞姫』『うたかたの記』『文づかい』と、舞姫と関連の深い『普請中』、そして翻訳『ふた夜』。今回は鷗外の作品が読みたかっただけなので『ふた夜』はとばしてしまった。 独逸三部作は文語体の為多少の読みづらさはあるが、ストーリーは至ってシンプルなので、理解はしやすく、また描写も丁寧なので想像がしやすい。思ったより読みやすくて安心した。注釈も細かく丁寧に書かれているので、注釈ページと往復しながらじっくり当時のドイツを味わうことが出来てとても有難い。 森鷗外が日本のロマン主義文学の発端らしいが、その名の通りどの作品もとてもロマンチックだ。哀愁が漂い、どこか非現実的で、一昔前の少女漫画みたいな印象を受ける。男性が夢見るよりも女性が夢見そうな物語だと感じた。特に『うたかたの記』の冒頭、Cafeでヒロインが主人公の額にキスをするシーンなんかは、その大胆な行動に憧れる女性も少なくないのではなかろうか。現に私も「かっけぇ」という感想が口から漏れ出た。ロマンチックな描写が丁寧に書かれているからこそ、映像が色鮮やかに脳内で流れる。この時代からロマンを感じるものに変化はないのだなという感想を抱きかけたが、私たちがロマンだと思う物の礎を築いたのが森鷗外だと考え改めるとやはり偉大である。 巻末の解説によると、森鷗外は非常に勤勉・優秀で、軍医や大学講師も勤めながら小説を書き翻訳までしていたらしいので本当に凄い。睡眠も一気に取らずこまめに取る分割睡眠法だったとか。人間やろうと思えばなんでもやれるのだと勇気づけられるが、日々の忙しさから逃げる為にロマンチックな妄想を繰り広げていたのかもしれないとも考えた。 個人的にはとても楽しめた上に、森鷗外の生き方に勇気づけられたので、次は舞姫から約20年後に書かれた『雁』を読んでみる事にする。
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独逸三部故事有美和芸和演。韻是好。希腊(Greece),丹麦(Denmark),犹太教(Judaism), 罗马教(romeism)。有样的字是不一样
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「舞姫」 高校の授業で取り上げられたけれど、ちゃんと読みたくて読んでみた。話が森鷗外の実体験というのがスゴいですね。
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男性が、男性視点でものを書いているのにも関わらず、男性から見た女性よりもむしろ、女性から見た女性を不思議に感じ取った。 読み手の性がそう読ませた可能性もあるが、「うたかたの記」「ふた夜」「舞姫」「文づかい」「普請中」と終わりに向かうほどにその傾向は強まったように感じる。 現代口語...
男性が、男性視点でものを書いているのにも関わらず、男性から見た女性よりもむしろ、女性から見た女性を不思議に感じ取った。 読み手の性がそう読ませた可能性もあるが、「うたかたの記」「ふた夜」「舞姫」「文づかい」「普請中」と終わりに向かうほどにその傾向は強まったように感じる。 現代口語的な文章ではないため、読みづらさはあるが、特に「うたかたの記」と「舞姫」は、そうであるからこそ、よりロマンティックとも言えるかもしれない。
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文豪の、名作。と呼ばれるものは授業でふれたきり。夏の文庫フェアはよくできた仕組みかもしらん。はさておき。 旧仮名使い。で、ニュアンスで物語を読み切ったが、解釈はあっているのか甚だ疑問。留学した経験をどこまでベースにしているかは不明だが、ドイツ三部作。と称される三作が入ってる短編...
文豪の、名作。と呼ばれるものは授業でふれたきり。夏の文庫フェアはよくできた仕組みかもしらん。はさておき。 旧仮名使い。で、ニュアンスで物語を読み切ったが、解釈はあっているのか甚だ疑問。留学した経験をどこまでベースにしているかは不明だが、ドイツ三部作。と称される三作が入ってる短編集。重厚かつ陰惨とした空気感は感じ取った。 美術、演劇、音楽をモチーフに、展開する物語。というのは、理解できたが…。細やかな機微というやつをくみ取れない己の読解力のなさにがっかり。これはちと現代語訳を読んでからトライアゲインだぞなもし。
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これも青空文庫にて。いろいろなレビューやらなんやら、豊太郎は酷い酷いと言われていたけど、私は豊太郎を酷い奴だと一言では言えないなと。豊太郎の気持ち、わからなくもない。エリスが好きだからこそ、言えなかった。家族も仕事も大切だから、悩む。でも、相沢の口から真実を知らされるエリスにとっ...
これも青空文庫にて。いろいろなレビューやらなんやら、豊太郎は酷い酷いと言われていたけど、私は豊太郎を酷い奴だと一言では言えないなと。豊太郎の気持ち、わからなくもない。エリスが好きだからこそ、言えなかった。家族も仕事も大切だから、悩む。でも、相沢の口から真実を知らされるエリスにとって拷問に等しい程の苦痛だったろうに…。エリスの愛は本当に愛で、私は慈愛溢れる愛に見えた。短いながら一言で表せない作品であり、誰も責める事が出来ないと感じた。
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