「低成長優良企業」を目指す の商品レビュー
■50年以上、連続増収増益を続けてきた中堅食品メーカーの会長が行った5つ A.社員教育に力をいれる B.家族的経営を実践する C.会社の数字を社員に公開する D.社員の待遇をよくする E.権限を委譲する
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第二部までは「売上は伸ばしてはならない。売上は表向き、会社の真の目標は人を育てる事にある」。「アメリカの会社は富を生み出す道具だが、日本の会社は田圃である」。と言った印象に残る記載が多かったのですが、第三部の「社員の帰属意識を高めるの」を読んだ後に印象が変わってしまいました。 ...
第二部までは「売上は伸ばしてはならない。売上は表向き、会社の真の目標は人を育てる事にある」。「アメリカの会社は富を生み出す道具だが、日本の会社は田圃である」。と言った印象に残る記載が多かったのですが、第三部の「社員の帰属意識を高めるの」を読んだ後に印象が変わってしまいました。 社員の帰属意識を高めるといいつつ、組織は本質的に社員に冷たいものと言い放ったり、土日も不眠不休で働くモーレツ社員を礼賛するような記載があったり、愛国心のある人が会社の人材になると言った記載には、前半で書かれた客観的な記載とは異なる、作者の「思い」が全面的に出過ぎているような気がしました。 特に「会社への帰属意識があれば逆境は乗り切られる」との記載はかなり違和感を感じました。逆境を乗り切れるのは、個人的には自分自身の信頼と楽観的なモノの見方を出来るかが鍵と思います。 実際本書に例に挙げた役員になった課長さんも、奥様の楽観的な見方に救われて左遷の状況を乗り越えようと考えられたわけです。これを会社への帰属意識があるから乗り切れる事が出来るのだと記載には、少々強引さを感じます。 逆境に関しては第一部で述べた、人材を育てることの方が関連性は強いと思います。日本全体的に社員の帰属意識が弱くなっている点に筆者が危機感を抱いているは理解しますが、第三部に関しては筆者の思いが強く出過ぎた感がしますし、違和感を覚える記載に思われましたのでトータルでは☆3つを私の評価とさせてもらいます。
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