霊の発見 の商品レビュー
仏教に造詣の深い五木氏と、神道ソングライターの鎌田氏が「霊」について対談。端から幽霊やオカルトを期待していたわけではないが、本書は霊性や心という面を中心に語られているので、タイトル買いした人はがっかりするだろう。古事記や空海など、自分が今まで読んできた本のおかげで基礎知識があった...
仏教に造詣の深い五木氏と、神道ソングライターの鎌田氏が「霊」について対談。端から幽霊やオカルトを期待していたわけではないが、本書は霊性や心という面を中心に語られているので、タイトル買いした人はがっかりするだろう。古事記や空海など、自分が今まで読んできた本のおかげで基礎知識があったことが、本書を読解するうえで役に立った。
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霊はいないとは思っているが、もしかしたらという不安を持っている人は多い。この本では、五木も鎌田も霊は存在する事を前提に話をしている。が、結局は霊が存在するという決定的な証拠は提示されないので、霊に対する思いは複雑になるばかりだ。
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畏れ・・・それは今の日本人に足りないものだという。 それがないため、「なぜ人を殺してはいけないの?」と子供は大人に問う。 それを無邪気とは言えない。 畏れを知らないから問うてしまうのだ。 地獄の絵本が昨年あたりに出版されたらしく、ああ、それは良いことなのだろうなと感じた。 悪い...
畏れ・・・それは今の日本人に足りないものだという。 それがないため、「なぜ人を殺してはいけないの?」と子供は大人に問う。 それを無邪気とは言えない。 畏れを知らないから問うてしまうのだ。 地獄の絵本が昨年あたりに出版されたらしく、ああ、それは良いことなのだろうなと感じた。 悪いことをすれば閻魔さまに地獄行きを命じられ、阿鼻叫喚の泥沼から抜けられない。 そんな馬鹿なと、地獄なんか、ただの絵空言だというが、悪いことをすればバチが当たるということを小さいうちに吹き込まなければ、今の子どもたちにはわからない。 畏れという意味がわからないのだ。 神社のお札やお守りをゴミ箱に捨てられない。 これも畏れの気持ちからくることだ。 神社へ詣でたあとに清々しい気持ちになるのはなぜだろう。 霊というと怖いイメージがあるが、日本人の霊性ということについての対談は興味深く、再読してわからない部分は調べてみたいと思った。 祝詞でも真言でも、写経でもなんでもよいから、10年かけて一つの物を、毎日きちんと行うことが、自分の中の判断基準を確かなものにする方法であるという。
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