背中で君を感じてる の商品レビュー

いつき朔夜【著】

2013/06/11

JリーグGK×新米警備員。サッカー萌えでした。選手同士ではないところがポイント高かったです。
サッカーでも、コンサートでも、警備の人はメイン会場に背を向けて観客をチェックすることになるので、おいしそうでおいしくないお仕事だなあと感じていました。そんな士朗の状況を踏まえてのタイトル、いいですね。

地元チームの試合で会場警備をすることになった警備会社新人社員の士朗は、まったくサッカーに興味なしの22歳。そのせいで、GKの鬼束にとんでもなく失礼なことをしてしまいます。
何の縁も共通点もなさそうな二人が、ひょんなことから親交を深め、相手のことを思いやるうちに深い仲になっていく様子が、とっても爽やかに描かれています。
誰でもちょっと憧れたことがある夢物語が、あまり現実離れしないさじ加減で、でもファンタジックに心地よく展開。

ストーカーやパパラッチなど、有名人を悩ませる今どきの事件にもドキドキさせられたりしましたが、士朗がか弱い受じゃないのが安心要素でした。怖いもの知らずでハラハラさせられる部分もあるけど、一応警備がお仕事なので相手を護ろうという気概があります。
二人に共通点はないと思っていましたが、こうしてみるとキーパーと警備はどちらも守るのがお仕事ですよね。相通じるものがあったんですね。

爽やかで微笑ましいラブストーリーなので、自然とエロ的な部分がフェイドアウトしてたのが残念。いつきｾﾝｾはエロがとても萌えまくる上手さなのですが、今回体育会系比重が大きくて薄味だったような…
その代わり、スターと一般人的なファンタジーは満喫しました。
お姫様抱っこも特典書き下ろしペーパーでそのラブラブ度を実感できます。こちらは鬼束視点なので、ほんとにごちそうさまなかんじです。