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ITAN(14号) の商品レビュー

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2013/07/02

 梅鴬撩乱の主役2人が表紙の14号。それぞれの悲劇が目立った回でした。  閉じた未来。「テンペスト」「千年万年りんごの子」「王国の子」「昭和元禄落語心中」それぞれが悲劇に苛まれるキャラクターを描いていたのが印象的でした。「梅鴬撩乱」「テンペスト」では届かない思いを、「王国の子」...

 梅鴬撩乱の主役2人が表紙の14号。それぞれの悲劇が目立った回でした。  閉じた未来。「テンペスト」「千年万年りんごの子」「王国の子」「昭和元禄落語心中」それぞれが悲劇に苛まれるキャラクターを描いていたのが印象的でした。「梅鴬撩乱」「テンペスト」では届かない思いを、「王国の子」「昭和元禄落語心中」では喪失を描き、それでも生きていかなければならない残酷な運命を背負っているキャラクターがなんとも儚げに映りました。その悲劇を塗り替えるほど光にこれから出会えるのか、作品の結末がどうなるか期待するところです。  ハッピーな終わりもある。「まつるかみ」ではハチとつゆ子の幸せの形を見せつけられ、「屋上の君」では残された思いを共に歩くという子供的な発想ながら笑い合える一時を得られたのが良かった。幸せの形は人それぞれですが、苦心して出した答えで笑い合えてればハッピーエンドですね。  重くのしかかる運命に潰されまいと歩くキャラクターっていうのは読者視点でもきついものですが、物語としては面白い展開です。「昭和元禄落語心中」も次回から久しぶりに現代に戻り、話が動きそうですから期待なんですが、次号は載らないみたいですねぇ。その他の読切陣・連載陣もしっかりしてますから次号も楽しみに待ちたいと思います。

Posted byブクログ