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カント先生の散歩 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2018/01/20

絵本だがよく書かれている。哲学者カントについてわかりやすく書いている。カントが老齢になり、死の直前まで書いていた。「これでよし」と言って亡くなったと言われている。「私は哲学を教えるものではないのですよ。ただ、哲学しているだけのものです。」と言っていた。

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2015/06/02

ドイツ哲学者カントの人生を垣間見る伝記風エッセイ。 カント哲学の中身ではなくあくまでも焦点は哲学者カント自身にあり、幼少期・学生時代はほぼ省かれ、前半の早い段階から中年期以降のカントについて描かれています。 その人生の大半をケーニヒスベルクという地方で過ごしたカント。良く言えば慎...

ドイツ哲学者カントの人生を垣間見る伝記風エッセイ。 カント哲学の中身ではなくあくまでも焦点は哲学者カント自身にあり、幼少期・学生時代はほぼ省かれ、前半の早い段階から中年期以降のカントについて描かれています。 その人生の大半をケーニヒスベルクという地方で過ごしたカント。良く言えば慎重、はっきり言えば神経質な性格が随所に表れます。しかし青年期は友人にも恵まれ、ユーモアの富んだ生き生きとした姿がそこにありました。 哲学の授業で習った気がする、程度の知識で読み進めた本書。いきなり哲学の森に踏み込むよりは、その人物像と背景を少し頭に入れてからの方が理解が深まりそうです。カント入門生には易しい1冊。

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2015/04/15

カントはその生涯を彼が生まれたケーニヒスベルクという街から出ずに過ごした、という話が気になって読んだ。40歳頃出会った商人のグリーンとの対話を楽しみに彼の家に入り浸っていたという。彼との対話はきっかけとなる会話、議論、そして話をまとめるためのユーモアの三段で構成されていたという。...

カントはその生涯を彼が生まれたケーニヒスベルクという街から出ずに過ごした、という話が気になって読んだ。40歳頃出会った商人のグリーンとの対話を楽しみに彼の家に入り浸っていたという。彼との対話はきっかけとなる会話、議論、そして話をまとめるためのユーモアの三段で構成されていたという。議論が白熱し論争になりそうなところで機敏な脳が議論を掠める。"対話の精神がはたらいている限り、どれほど学問化されても読みづらいということはない" そして旅行記を読むことが好きで特にロンドンに関しては橋や通りがどんな風であるか、まるで昨日行ってきたかのように話すことが出来た。

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2014/03/09

カントなんて難解なだけの時代遅れだと、これまでは、かつてカントの本を手にとってすぐ投げ出した経験を強弁で上塗りしていたのですが、ひょんなときにその名前を聴いたので、簡単そうなものを読んでみようかという気になりました。こういう気まぐれはたいへん貴重なものです。 で、図書館で一番軽...

カントなんて難解なだけの時代遅れだと、これまでは、かつてカントの本を手にとってすぐ投げ出した経験を強弁で上塗りしていたのですが、ひょんなときにその名前を聴いたので、簡単そうなものを読んでみようかという気になりました。こういう気まぐれはたいへん貴重なものです。 で、図書館で一番軽そうな(物理的にも軽い)のが本書だったというわけです。内容は、カント哲学に関するものというより、彼の伝記的な内容なので、それは私の趣旨に反するものではあったのですが、私の持っていたカント先生とは異なる人物像に引き込まれて、あっという間に読み終わってしまいました。 その著書から、非常にお固い、頑固者をイメージしていたのですが、実際はそうでなかったらしい。生涯独身で、旅行も移動もほとんどしないというのは想像通りでしたが、社交は盛んで冗談もうまい人気者であったそうです。 少し安心したのは、著書は当時から(当時というのは、18世紀)難解とみなされていたみたいです。その難解さから、かえって「教養のしるし」のように使われることもあり、「一行も読んだことがなくても、何かと引き合いに出す者がいた」らしい。なら、私が昔読んでわからなかったのも道理というわけなのです。 そういった周辺のエピソードも交えながら、カント先生を魅力的に描き出す本です。それだけに、老いの場面は悲しい。小説ではないけれど、小説のように引き込まれてしまいました。

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2014/01/16

難解な哲学者として知られるカントの意外に微笑ましい日常が、非常に魅力的に綴られた伝記風エッセイ。好奇心、想像力、慈愛に満ちた人柄は魅力に溢れ、また老いに対する心構え等、現代に通じるものがあります。

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2019/06/02

[関連リンク] Twitter / yomoyomo: 文芸評論家・加藤弘一の書評ブログ:『カント先生の散歩』 ...: https://twitter.com/yomoyomo/status/382174803085361154

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2013/07/21

著名な独文学者による伝記風のエッセイ。カントに関する伝記研究の成果を生かしながら、ケーニヒスベルクという地方都市から世界に向かって著作を発信し続けたカントの生き様を非常に魅力ある文体で綴っている。青年期以来の社交家としてのカント、グリーンやクラウスとの交流、そして1800年ごろか...

著名な独文学者による伝記風のエッセイ。カントに関する伝記研究の成果を生かしながら、ケーニヒスベルクという地方都市から世界に向かって著作を発信し続けたカントの生き様を非常に魅力ある文体で綴っている。青年期以来の社交家としてのカント、グリーンやクラウスとの交流、そして1800年ごろからの著しい老衰の様子が、見てきたかのような筆致で描かれている。人間カントを知るには格好の書。

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