キャス・キッドソンのつくり方 の商品レビュー
んにちは、土井英司です。 本日の一冊は、世界的に有名なカルト的ファッションブランド であり、日本ではムックが100万部以上売れた「キャス・キッド ソン」の創業者、キャス・キッドソン本人による初の自伝。 同社のモチーフであるバラをあしらった可愛らしい表紙からは 想像もつきません...
んにちは、土井英司です。 本日の一冊は、世界的に有名なカルト的ファッションブランド であり、日本ではムックが100万部以上売れた「キャス・キッド ソン」の創業者、キャス・キッドソン本人による初の自伝。 同社のモチーフであるバラをあしらった可愛らしい表紙からは 想像もつきませんが、じつはこの本、かなり本格的なビジネス 書なのです。 内容は、創業者キャス・キッドソンの生い立ちと、「モダンヴ ィンテージ」のアイデアが生まれた背景、事業拡大の軌跡など を描いた起業ストーリー。 見た目は、キャス・キッドソンのカラフルな商品をビジュアル 要素に盛り込み、徹底的に作り込まれたファンブックですが、 本文は、資金繰りや収支に関する話、人材選びの話、商品開発 やマーケティングの勘所を書いた、まさに「起業の教科書」です。 いち女性のキャリアを追った本としても読み応えがあり、読者 のキャリア開発のヒントにもなるでしょう。 これほどまでに個性的な商品、会社を生む創業者ですから、幼 少期の環境、教育も半端じゃありません。 著者は、少女時代、母に向かって「暇だ」と訴え、このように 一蹴された経験があるそうです。 <退屈な人間が人生を退屈にするのよ!> この母親、最近の日本の母親とはまったく異なり、女の子を教 養ある「才女」にするのは得策ではないという考えの持ち主。 当のキャス・キッドソンも、進学に関しては、このように考え ていたそうです。 <少しも興味のない学位のために勉強して、3年も4年も無駄 にしたくないという気持ちは固まっていました> 19歳で父を亡くした後、ロンドンで最も有名なインテリアデザ イナーの一人、ニッキー・ハスラムに師事し、そこから彼女の キャリアが拓かれるわけですが、ここから先は、読んでからの お楽しみ。 創業から成長の痛みを味わい、復活するまでのストーリーも読 み応えがあり、思わず読みふけってしまいました。 商品開発や店舗開発のヒントもたくさん詰まっており、これは ファンブックの皮をかぶった正真正銘のビジネス書と断言します。 オビを表紙の中央で固定するなど、編集者のこだわりも感じら れて、これで1900円は安い。 ぜひ買って読んでいただきたい一冊です。 --------------------------------------------------- ▼ 本日の赤ペンチェック ▼ --------------------------------------------------- 母に向かって暇だ、と訴えると「退屈な人間が人生を退屈にす るのよ!」と一蹴された 母は、何軒かの店で働いてから結婚したので、私も同じように すると思っていたのではないでしょうか。女の子が教養のある 「才女」になるのは明らかに得策ではないという考えで、大学 に行くなんて当然認めていませんでした ほかの方法がわからなかったので、尊敬するインテリアデザイ ナーのリストをつくって、1年かけて彼らに連絡をとり、イン タビューを行い、人脈づくりに励みながらこの仕事でキャリア を積むチャンスを探しました ショナと私は、お互いに自分たちで何かしたいと思っていて、 市場にすき間があると考えました。あの頃カーテンは、部屋の 中でもメインの存在で、装飾的であればあるほどいいとされて いました。そこで、カーテン関連の商品だけを扱う店を思いつ いたのです。当時、こういった専門店はそれほど多くはありま せんでした 古いものと新しいものの組み合わせは、必ず人々の共感を得る はずだと考えていました 私と同じように、リフォームして生まれ変わったヴィンテージ 品を求めている人が、ほかにもいるのではないかと思ったので す。自分でこういったものを見つけたり、リメイクしたりする 時間やスキルのない人たちがきっといるはずだ、と 私はお金に関してはいつも、「支出より収入を多く」というき わめてシンプルな哲学を持っていました 成功は、優れた計画の結果だとは限りません。ローズギンガム のシリーズがそうだったように、必要性から生まれることもあ ります ちょうどお店の隣が郵便局だったので、児童手当を受けとった り、小包か何かを出したりするついでに立ち寄ってくれた 毎日の生活に欠かせない、アイロン台カバーやティータオル (キッチン用のふきん)などの便利なアイテムは、つまらない ものである必要はない、というのが私の哲学でした それぞれの職に適した人たちに囲まれていると、仕事は喜びに なります ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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キャス・キッドソンのヴィンテージスタイル、好きですね~♪自分の直感を信じ、自分の考えに忠実であり続けたキャスに脱帽!という感じです。
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キャスがジャンクショップを始めた頃、購読してたアメリカの雑誌に出た小さな記事を見てからずっとファンでした。私がロンドンのお店を訪ねて行くより前に家から歩いて行ける距離に素敵なお店ができるとは想像もしていませんでした。ボーディングスクールで学び、乗馬とお店屋さんごっこが好きなお嬢様...
キャスがジャンクショップを始めた頃、購読してたアメリカの雑誌に出た小さな記事を見てからずっとファンでした。私がロンドンのお店を訪ねて行くより前に家から歩いて行ける距離に素敵なお店ができるとは想像もしていませんでした。ボーディングスクールで学び、乗馬とお店屋さんごっこが好きなお嬢様が決して楽な道のりを選ぶことなく自分の力でお店を大きくしていった、キャスの経営哲学が書かれています。
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