大人の発達障害ってそういうことだったのか の商品レビュー
最近発達障害が流行りで、多くの本が出版されていますが、医療者に向けての本で、また対談形式をとっているので、読みやすいと思います。アスペルガーなどの発達障害に関しては、成人例が多くいることが、明らかになっており、今後の対応が重要でしょうし、また精神科以外でも出会う可能性が高いでしょ...
最近発達障害が流行りで、多くの本が出版されていますが、医療者に向けての本で、また対談形式をとっているので、読みやすいと思います。アスペルガーなどの発達障害に関しては、成人例が多くいることが、明らかになっており、今後の対応が重要でしょうし、また精神科以外でも出会う可能性が高いでしょうから、整理の意味でよいと思います。しかし、ジンプレックス、へボイドなど、専門の通称みたいな言葉が出て来る部分もあり、その部分は専門家以外は分かりにくいと思います。かなりニュアンスのような部分がありそうですので・・・。内容としては、目新しいことはないかもしれませんが、対談形式で、普通の本では、書かれないような部分までか書かれているような感じで、いいと思います。
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・基本となるのは「三つ組の障害」 1.社会性:人よりもものに関心がある。母親と遊ぶよりもものを並べたりするほうが好き 2.コミュニケーション:言葉の遅れ。行く・来る、ここ・そこなど視点によって違う言葉に混乱を生じやすい イマジネーション:ふり遊び、ごっこ遊びが遅れる ・BPDも安定した対人関係がもてない、リストカットなど、ASDと鑑別を要するケースが多々ある。 相手を金縛りにしてしまう、他者への操作性を示すのがBPD。「今から死にます。場所は教えません」など ・ADOSという心理検査がよいそうだが、実施はなかなか大変そうな内容。 ・発達障害は生まれつきの特性だから治る・治らないというものではない。社会生活で困らないような支援をすることが大切。症状を減らすことだけが治療ではない ・ADHDやLDは成長するにしたがって問題が解消されていくことが多いが、ASDはむしろ深刻になっていくことが多い。 ・混乱のため家族に暴力が振るわれるようなときは逃げる。視覚駆動なので、その場にいること自体が刺激になってしまう。ホテルなどに2-3日避難しておくだけでよくなる。無理に馴らそうとしたりするとかえって深刻化する。
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大人の発達障害が増えているが、その診断や治療について書かれた本が少なく、大人の精神科医と子どもの精神科医が対談で書かれた本。大人の精神科医(宮岡先生)がバランスの良い方なので、疑問点を率直に子どもの精神科医(内山先生)に聞く本なので、臨床に即座に役立つ本と思う。大人の発達障害は親も高齢化していたりで、発達歴をとりにくいケースも多いが、現在症をどのように把握するかで診断できることも理解できた。当たり前のことだが、当たり前の精神科臨床、現在症をきちんと取れば、鑑別は難しくないと、それはどの病気の診断でも当たり前のことだが、新しい概念や病気?が出てくると混乱してしまう部分がある。混乱したり、困ったときほど、基本に戻れということである。
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