美しい心臓 の商品レビュー

小手鞠るい【著】

2024/09/23

もっと主人公の女性が彼でなきゃいけない理由が欲しかったな。彼女にしか分からない彼の魅力、彼との関係性を超えた唯一無二の結びつきが垣間見れればとも思ったりした。
敢えて書かなかったのかな。
ラスト彼が事故で重度の後遺症を負うか生死を彷徨うかという場面。ここだけ、ちょっと嫌悪感。一定の読者に天罰が降ったと思って欲しい書き方なんじゃないかなあ。

小手鞠先生の放課後の読書クラブがめちゃくちゃ面白くてファンになりました。
小説もあっという間に引き込まれ幸せでした

2024/08/14

大人のための恋愛小説は 暑苦しくて 鬱陶しく こんな暑い季節に似合わないと思った。誰かを好きになる気持ちがこんなに重いのは ある意味 真剣だからという解釈でいいのかな、と。すごい展開が待ってるのかな…と期待したのだけど やっぱ こうなるよね、で、がっかり感少し。切なさより狂おしさ全開で 恋愛小説っていろいろなパターンがあるんだなぁという感じです。

2024/08/15

だらだらだらだら言い訳がましい女と狡くて賢くない男の話。
なんだかなぁ。
なんなん、こいつら。
「天誅下れ。成敗されろ。」
なんて思うよね。

2021/04/27

ありがちな設定の男女が、不倫をしている物語。
小手毬さんの作品では、関西弁の男、英会話が得意な女、の主人公設定が多いからちょっと飽きてきました。
ただ、小手毬さんの作品の面白さは、
主人公の恋がどんな風に終わりを迎えるのか、を読むことにあります。
不倫の物語が多い小手毬さん。すべて、略奪ハッピーエンドはなく、必ず別れがくるように描かれています。どの物語も「恋の終わりの始まり」がさまざまで、そこに読み応えを感じます。

2017/12/07

夫の暴力から逃れて、新しい生活でわたしはあの人と出会った。

あの人には妻子がいて、わたしは離婚調停中のなか
二人でいった遠い国での夢のような時間。

この永遠が続かないことは十分わかっていて、だからこそ愛する人の死を望んだ。

帰国して彼から与えられた新しい仕事と部屋で、彼のことだけを思い彼のためだけに時間を捧げたこと。
少しずつわかってきた彼のこと、妻との間に最近になって赤ん坊が生まれていたこと。

全部投げ出して、一人振り出しに戻るまで。

不倫する男はずるいな。女は、まあ強いな。
こういう言い方は著者に失礼だけど、度重なる逢瀬と男の口調にぞっとする。男と女って複雑。

2014/04/07

大分前に、「5時に夢中」で中瀬ゆかりさんがおもしろい！と紹介していたので読んでみました。全く事前情報なしで読んだため、何か起こるんじゃないかとズルズルと最後まで読んだものの、あーっていう終わり方でした。。でもやっぱり不倫の切り札は女が持ってるよなって改めて再確認できる作品でした。

2014/02/11

女の立場からはこの上ない愛が、男の側からはどうだったのだろう？
相手の死を願う程の愛。
その愛を捨て去る力があったのは女の方。女の方が強いのかな。

2014/01/25

不倫の話だが、中米に出かけて夢の様な時間を過ごすところが、ストーリーの中で少し浮いた感じがした．離婚騒動や仕事の中で主人公の彼女の心の中を克明に記述している部分が良かった．結末は少し寂しいが、．．．．

2014/01/07

おそらくまた読みたいと思うことはないので★2.5 この作家さんらしい綺麗な文章綺麗な雰囲気。でも、ただラストが知りたくて読み進める、という時間だった。それでも読み進められるのは、やっぱり上手な作家さんなのかなと思うけれど、「欲しいのは、あなただけ」に惹き付けられた頃とは自分が変わってしまったのかな。
どんなに想いが強くても、美しい想いでも、不倫は不倫、純愛とはちがうと思う。
と、一歩引いて見てしまうから、入り込めないのかもしれない。

2013/11/26

どうなるのかと思っていたら、そうなるのかーー！！という後半。
こんなにものすごい熱情が必要な恋などしたことないからわからないけれど。。
この男、クソじゃない？と思ったり(関西弁も軽さ倍増な気がして腹立たしい)、子どもを連れ回して尾行する女房も腹立たしいと思ったり。
まぁ、後先考えずに、恋に溺れる主人公もまったくなんなのという感じでもある。。
ただ、ラストの一文、「願っていたのは、生だった。死なないで欲しい。生きて、生き抜いていって。家族といっしょに幸せに。わたしはもう、あなたを愛していないのだから。これからも、愛さないから。これから先、あなたを愛したほどに誰かを愛することなど、金輪際、ないのだから。」は、なんか素敵だなと思った。
それにしても、美しい心臓を持て、とはどういうことなのだろう。。私には、まだよくわからない。
ただ、あれほどまでに彼の死を願っていたという始まり出しからの、この終わり方はきれいだと思った。