罪母 の商品レビュー
古典的設定を彩る今のテイスト
作者のデビュー作だが、仲睦まじく暮らしていた義母と主人公の元に長らく離れていた実母が現れるという切なさの王道的古典設定の母子相姦を土台にしながら、それにイマドキなテイストを刷り込んでいくかの作風には一種の安心感と新鮮味が同梱された内容だったと言える。 可愛らしさ全開で奥ゆか...
作者のデビュー作だが、仲睦まじく暮らしていた義母と主人公の元に長らく離れていた実母が現れるという切なさの王道的古典設定の母子相姦を土台にしながら、それにイマドキなテイストを刷り込んでいくかの作風には一種の安心感と新鮮味が同梱された内容だったと言える。 可愛らしさ全開で奥ゆかしくもある義母(33歳)に対し勝気でやや高飛車な実母(31歳)というのも2人ヒロインとしては王道的なキャラ設定でありながら、年齢が若干若く設定されているのは主人公を中学生にしているからでもあるが、これにより熟女一歩手前のヒロイン2人が少年主人公を可愛い可愛いとショタコン気味に愛でる官能面での効果も狙っているものと思われる。そして、その効果はしっかり出ている。 また、物語を彩る背景やサイドストーリーもいろいろと充実している。控えめに振る舞う義母に対して後からやって来た実母が尊大に振る舞うのも理由があり、そんな実母が主人公を軽い緊縛で責めた後の終盤では逆に主人公から同様な手法で責められるといった逆転の妙味も醸されている。ただ、これはデビュー作によく見られる詰め込み過ぎな面も否めず、話の流れ方にも時に不要な寄り道や淀みを感じる箇所があったりする。タイトルが的を射ていた背徳の罪深さは描かれていたが、程良い簡潔さも同時に求められよう。 義母と実母が主人公を奪い合う中でもお互いの立場や心情を汲み取り、慮っていくうちに和解へと至る流れもまた基本に忠実ながら、それが割と早い段階で訪れたのは意外でもあり、その後の展開を楽しみなものにもさせたのだが、その中盤以降が時と場所を変えた3Pの連続のように写ってしまったのは官能描写の多さに反して今少しの捻りもほしかったところである。 義母と実母の性格に見合った違いを出しながらもそれぞれに感度の高い反応と昂ぶってからの淫蕩な乱れを存分に描いた官能面は総じて興奮度が高く、今後の活躍を期待できるものであった。
DSK
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