人類20万年 遥かなる旅路 の商品レビュー
世界各地の遺跡や研究者を訪ねて、その体験をまとめたものだが、訪問相手の主張に対する率直な意見や大方の研究者の見方も述べられていて、最新の研究結果が伝わってくる。500ページもある大部の本だが、情報量も多く、読んでよかったと思える。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB12642072
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【美人教授が体当たりで人類の旅路を追う!】20万年前アフリカを出たホモサピエンスはいかに世界へ広まったのか。サバンナからシベリア、南洋まで五大陸を旅する稀有な科学書。
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「ヒト」がどこから来たのかに興味を持たない人間は少ないと思うが、本書を読んで「ここまでわかってきたのか」と感嘆する思いを持った。 「考古学、頭骨の形の研究、古代環境の再現、集団遺伝学といったさまざまな分野からの研究」を総合的に取り上げると、おのずと「ヒト」の歩んできた道がはっ...
「ヒト」がどこから来たのかに興味を持たない人間は少ないと思うが、本書を読んで「ここまでわかってきたのか」と感嘆する思いを持った。 「考古学、頭骨の形の研究、古代環境の再現、集団遺伝学といったさまざまな分野からの研究」を総合的に取り上げると、おのずと「ヒト」の歩んできた道がはっきりと浮かび上がってくることが良くわかる。 本書の優れたところは、今まで判明していなかった道や可能性にとどまっていた理論が、はっきりしてきたことを大胆かつ具体的に指摘していることだろう。 しかも、それを地球各地を歩いて専門家との対話をするというわかりやすい物語に仕上げている点である。 おそらく、本書の訳者の力でもあるのだろうが、古人類学という専門領域を「旅行記」のような読みやすく仕上げているからこそ、本書のような分厚い本でありながら、素人でも面白く読みこなすことができる。 しかし、本書の最終項「旅の終わりに」で著者は「私たちは皆、アフリカのイブという女性の子孫である。つまり、今日どこに暮らし、どんな肌の色をしていようと、わたしたちは皆アフリカ人なのだ」と語っているのは実に印象的である。 かつて人々は、肌の色や国家の違いで実に愚かな闘いをおこなった。 現在でも、国家や民族・宗教の違いで争いを続けているが、それが実に愚かなことであることが、本書を読むとよくわかる。 たかだか数万年前さかのぼるだけで、皆おなじヒトにつながるのだから。 本書を高く評価したい。
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第1章 すべての始まり 第2章 祖先の足跡 第3章 遊牧から稲作へ 第4章 未開の地での革命 第5章 そして新世界
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「太古の人類の足跡をたどる旅に出かけませんか。わたしたちとともに世界中の人々に会い、人類の遺物や化石をじかに見て、真の意味を研究する人々の聖地とも言うべき土地を訪ねてみませんか」――BBCからこんな誘いを受けた人類学者による「人類の祖先を探す旅」の記録。 内容としては「人類がア...
「太古の人類の足跡をたどる旅に出かけませんか。わたしたちとともに世界中の人々に会い、人類の遺物や化石をじかに見て、真の意味を研究する人々の聖地とも言うべき土地を訪ねてみませんか」――BBCからこんな誘いを受けた人類学者による「人類の祖先を探す旅」の記録。 内容としては「人類がアフリカから出て、世界中に拡散しました」という過程をたどるというものだけど、実際に世界各地を訪れ、発掘現場を訪ね、気候を体験し、遺物に手を触れてみたという実感が、本書の厚みを増している。 人類はアフリカを旅立ち、紅海の北と南の2カ所からアラビア半島に渡り、海伝いにインド、東南アジア、オーストラリアへ向かう。東アジアの海岸線を北上し、北アジアへたどりつく。ヨーロッパに足跡を残すのはそれから先――ネアンデルタール人がいたからだ。そして北アジアからベーリング陸橋をわたって、最後にアメリカ大陸へ到達する。その過程がていねいに描かれている。 それにしてもBBCすごいなぁ。たしか、 ダグラス・アダムス『これが見納め―― 絶滅危惧の生きものたち、最後の光景』も、BBCの番組製作の副産物だったのでは? 某国国営放送も、がんばって「視聴料おさめてよかった」という番組つくってほしい。
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現生人類の起源はミトコンドリアDNAの解析からアフリカであることが分かっていて、我々の祖先はいつアフリカからどのルートを通って出て行き、各大陸にどのように広がって行ったのかを確かめるために、これまでの遺伝子研究成果や遺跡や化石の記録によって導き出された推論をもとに、著者が実際に世...
現生人類の起源はミトコンドリアDNAの解析からアフリカであることが分かっていて、我々の祖先はいつアフリカからどのルートを通って出て行き、各大陸にどのように広がって行ったのかを確かめるために、これまでの遺伝子研究成果や遺跡や化石の記録によって導き出された推論をもとに、著者が実際に世界中の遺跡を辿っている。スティーヴン・オッペンハイマー著『人類の足跡10万年全史』と併せて読むと一層楽しめる。
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400ページを超えるグレートジャーニー。人類の起源を追って世界中を旅する医師兼解剖学者の旅行記。人類の足跡を打取りながら、数万年の時をさかのぼる筆者の感動が伝わってくる。読み応えあり。
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